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箱根駅伝2021

今年の箱根駅伝は、まさにエキサイトスポーツとなりました。

母校駒大の3分19秒差を逆転しての優勝は見事でした。私なりの分析です。

駒大は、昨秋の全日本大学駅伝もアンカーで逆転優勝しました。過去に駒澤は逆転優勝の機会が多いですが、その年度は選手層が厚い時です。多少は不調な選手がいたとしても、前後でカバーし、うまくつないで最悪でもアンカー勝負に持ち込み、勝ち切るパターンです。今年はまさに最最悪の状態でも勝ち切る層の厚さがあったのです。私の分析です。

1.一年生3人、二年生3人を往路4区間、復路2区間に走らせたが、期待通りに走れなかったが最低限の走りでつないでくれた。田澤は驚くほどは良くはなかったし、酒井、山野も期待されたブッチ切りの走りではなかった。一年の鈴木、白鳥、花尾も力が出せなかった印象があるが、優秀な成績であった。他のレベルが上がったのだ。優勝できる範囲につないでくれていた。

2.上級生の安定度は箱根では重要で、今回も実証してくれた。特に三年生の活躍は素晴らしかった。三年生は、駒大では谷間の世代と言われ、一年生入学時は、他大学の有力校の中でも最も成績は良くなく、今まで三大駅伝に出たのは、今回アンカーの石川のみであった。6区と10区で区間賞、8区の佃も山登りの補欠として育成され、遊行寺の坂で30秒の差を縮めた。これらの選手の育成力こそ、強い駒澤の原動力なのだ。

3.今回エントリーした16人は、誰が走っても3位以内は確実であった。優勝にたどり着いたのは、大八木監督の「情に流されない」冷静な読みと、決断であったと思う。2日前のエントリーの段階では、1区に加藤、8区に伊東、10区にキャプテン神戸が入り、駒大ファン、マスコミ関係者も「順当」と思ったに違いない。たぶん当人たちにとっても当然と思っていたことだろう。決断したのは30日だと言うし、交代を四年生に伝えるのは辛かったことだろう。もし、調子が戻った神戸としていたら、あの逆転劇はなかったかも知れない。青学が竹石にかけた温情と、くしくも対照的であった。もともと大八木イズムは、「同じ実力だったら下級生に」というポリシーを持っている。それは、その年だけでなく、次年度がすでに始まっているからなのである。来年は、今回の優勝メンバーが9人残る。

4.創価大の活躍は素晴らしかった。1区から9区まで、ほぼノーミス。しっかりと実力を蓄えていた。10区の選手も責められない。もし1位でタスキを受け継がなければ、3分差を逆転されることはなかったと思う。そこが箱根の難しさで、心を持つ人のスポーツの醍醐味なのかも知れない。特に4,5,6,9区の走りは素晴らしく、その活躍が逆にドラマを呼んだ結果になったと思う。喝を送るとすれば、昨年の秋以降の勢力分析を怠って、4強だ5強だという校名の端にもかからないマスコミ、陸上解説関係者だ。今年の出雲や全日本に、優勝候補としてあげてきても、遅すぎる。信用したくない。駒大の石川選手は、3年生としての意地もあったろう。しっかりと走り切る精神力は素晴らしい。さらに言えば、走れなかった他の選手の分を背負っていたと思うし、箱根駅伝の魅力はそこにあるのかも知れない。

 

 

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