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ネット坐禅会・33・・・修証義の内容・受戒入位

受戒入位

戒という名の意味は、「いましめ」というよりは、インドの原語シーラの意味は「習慣」という意味で、守るべきことが身についていくべき内容を示しています。守らされるのではなく、自ら進んで習慣とする意味で、罰則がある法律の類とは違います。もちろん教団の中や修行道場では厳しいルールもあり、それは「律」と呼ばれるものでした。両方の意味をふまえて「戒律」と呼ばれることもあります。

お釈迦様の時代には、厳しい戒律がありましたが、大乗仏教が興ると、菩薩の慈悲によって仏へのハードルが低くなり、在家の人も守ることができる簡素化された「大乗菩薩戒」が成立し、禅宗では、16条の項目に集約されて行われてきました。現在、曹洞宗で葬儀で授与されたり、授戒会で授けられている戒もこの16条の仏戒です。

大きく分けると、三種類です。三帰戒と三聚浄戒と十重禁戒の計16です。中でも基本は、三帰戒です。

三帰戒 
1.南無帰依仏(み仏にゆだねます)・2.南無帰依法(仏の教えに従います)・3.南無帰依僧(教団を尊崇します)

次の三聚浄戒は、三帰戒の従うべき 2.「法」を三方向から示したもの。

三聚浄戒
1.摂律儀戒(してはいけない事を守ることを習慣化する  )・2.摂善法戒(すると善いことを習慣化する )・3.摂衆生戒(利他のために生きることを習慣化する)

最後の十重禁戒は、三聚浄戒の 1.摂律儀戒を具体的な10項目に限定して、守るべきことをあげています。

1. 不殺生戒 すべてのものを生かします
2. 不偸盗戒 他のものを盗みません
3. 不邪淫戒 淫らな行為を慎みます
4. 不妄語戒 嘘偽りの言葉を言いません
5. 不酤酒戒 迷惑をかけるお酒を飲みません
6. 不説過戒 余計なおしゃべりをしません
7. 不自讃毀他戒 自惚れ排他を慎みます
8. 不慳法罪戒 物心を独り占めにしません
9. 不瞋恚戒 苛立つ心を抑えます
10.不謗三宝戒 みほとけを誹謗しません 

この受戒を、明治の時代に、曹洞宗の一般在家向けの教化の要として設定し、現実的に全国に向けて生前受戒の勧めを展開し、昭和30年~40年代には総授戒運動として、宗派をあげて教化活動を展開しました。

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