今回は都立高校の推薦入試の数値をまとめた。
その上での結論は、推薦入試ではなく一般入試で合格する方がいい である。
順番にお話しする。
◆推薦倍率は過去最低
都立高校の推薦入試の応募倍率は例年、3倍前後で推移していた。
1994年度の入試以降でもっとも高倍率だったのは2003年度の3.42倍。
学区が撤廃され、都内のどの都立高校でも受験できるような制度になってからである。
(それ以前は、自学区でない都立高校を受けるのには制限があった)
もっとも低倍率だったのが、今春2019年度入試である。
2013年度~2019年度、推薦入試の応募倍率をグラフにすると、
順調(?)に右肩下がりである。
一般入試の倍率も下がっており、"都立離れ"が進んでいるのは周知のとおりだ。
都立離れについては、以前の記事を読まれたい。
<過去記事:都立に進む子は減っているが、受かりにくい>
◆男女比は変化なし
推薦入試=女子の倍率が高い とイメージする方も多いだろう。
おおむね正解である。
都立推薦入試は、女子の方が応募者が多い。
応募倍率は大きく変化しているが、男女比はほぼ変わらず。
女子の方が志望者が多いのは「女子は安全志向が強い」からだ。
1ランク、2ランク下げても都立高校に行きたい層は一定数いるが、男子より女子の方が多い。
また、女子の方が内申点が高いので、学力検査が無く内申点の比重が高い推薦入試に集まるのだ。
◆推薦入試でなく一般入試を受けることを薦める理由
いろいろな事情はあろうが、私は都立高校の一般入試を受験することを薦めたい。
理由は、より厳しい大学受験のために高校受験は経験しておくほうがいいから。
高校合格はゴールではなくむしろスタートに立つこと。
その前に苦労して、場合によっては挫折して後悔しておいた方がいい場合がある。
その子の性格・性質にもよるが、努力せずに高校に合格することがいちばん恐ろしい。
受験をなめるようになるから。当然、大学受験で大失敗することになる。
100%そうだとは言えない。例外は確かにある。
だが、多くの受験生を見てきたが推薦で合格すれば、2月はもう勉強をしなくなる。
そういった子が4月にどうなるか。
想像するのは簡単だろう。
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