ポエム・ポエム・ポエム ～生き地獄編～ ＝ごめん！＝

ごめん！ と言っても、あなたは　 まるで知らないことだけれど。 . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （二十）

　汽車内での正三の献身ぶりは、涙ぐましいものだった。 黒い煙りが入らない席はどこだと走り回ってみたり、朝食を摂っていないだろうからと駅に着いた折に駅弁を買いに走り、すんでのところで間に合う始末だった。 . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （十九）

　電柱の陰から、二人を盗み見している茂作がいた。 小夜子の快活な笑いが気に入らない茂作だった。 “わしにはあんな笑顔なんぞ、ついぞ見せたことがない”。 . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （十八）

「そんなにビックリなさらないで。祖父もね、『なんで東京なんだ！』と、わたくしを詰りましたわ。 でもね、東京じゃなきゃダメなんです。 . . . 本文を読む

春先の、あちこち美術館巡り ～三菱１号館美術館巡り～ （十三）

ちょっと待ってください、ミレイの作品です。 ちょっとイメージとは合わないですが、へえー、こんな作品もねえ。 . . . 本文を読む

ポエム・ポエム・ポエム ～生き地獄編～ ＝鼓動＝

大人になってからの、こころの変遷を書いたものです。 －－－－－－ この章は、ほぼ１０年前からの創作です。 離婚後に書き始めた作品群です。 地獄を見たわたしが辿り着いたさきは…… ＝＝＝＝＝ トクッ　トクッ　トクッ　トクッ　トクッ . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （十七）

よく晴れ渡った日曜日、正三は駅舎の横に立っていた。夜も明けやらぬ暗い中、煌々と輝く街灯の下に立っていた。駅舎の時計をのぞくと、五時二十三分を指している。先ほどのぞいた時は、二十分だった。 . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （十六）

「ふみ子ったらね。後藤さん家の新屋のくせにさ、着物を新調したんだって。ううん、小夜子はね、着物はいらない」 . . . 本文を読む

水たまりの中の青空 ～第一部～ （十五）

　本家で聞かされたレコード盤による演奏に感銘を受けた小夜子は、どうしても生演奏を聞きたくなった。しかし生演奏を聞かせてくれる場所は都会にしかなく、しかもこういったキャバレーのみだ。ひと月の余、茂作におねだりを続けてやっと念願が叶った。 . . . 本文を読む

春先の、あちこち美術館巡り ～三菱１号館美術館巡り～ （十二）

ところがこの展示会の後半を少し過ぎてから、色使いのしっかりとした作品が現れ始めました。 ドギマギしてしまいましたよ。 . . . 本文を読む