歌手でも役者でも、流れの速い芸能界で長く一線にとどまるには二つの道がある。
軽やかに時流に乗るか、頑固に自流を貫くか。シャンソンの名手には後者が少なくない。
7日に80歳になったジュリエット・グレコが典型だ。
夜の森を思わせる深い声、語るような歌唱、黒ずくめの衣装、宙を舞う両の手。
どれも22歳のデビュー当時からだ。
自由を愛し、強者や権力を疑う生き方も変わらない。
ナチス占領下のパリで、レジスタンス活動家の娘として秘密警察に拘束された体験が原点だろう。
すでに大御所だった1981年、チリのピノチェト独裁政権の招きをあえて受け入れた。
軍幹部と家族が聴き入る御前コンサートの途中から、軍政が禁じた抵抗歌を続け、直ちに国外追放となる。
いかつい兵士に囲まれ、空港へと連行される報道写真はフランス人を熱くした。
本人は「生涯最大の勝利」と振り返った。
4月に19回目の日本公演がある。「最後の」としない理由はパリマッチ誌との問答からうかがえる。
「私に理解できない言葉があるとすれば、ノスタルジー(懐旧の念)です。」
とんがって、反骨を貫くのは、人生の損得勘定でいえば大損かもしれない。
これを不器用と笑うか、潔しとするかは人それぞれである。
80歳を迎えた水曜日の夜、彼女は仏テレビの生番組にでた後、祝宴に臨んだ。
参加者は家族ら8人だけだった。・・・以上2月12日(月)天声人語より・・・
聞いたことはある人であったがこのような人物であるとは全く知り得なかった。こんな歳になって知らない事が多すぎるのには恥ずかしい限りだ。
早速調べてみたところ、大変皮肉なことにたまのお仕事にぶつかっているではないか!!
横浜公演も大阪公演もである!!
あとは石川県と、北海道だったかな!?どうなのだろう
年齢的にも今回逃したらもうチャンスはないのかも
ちょっと考えてみよう。
追記・・82歳になるフランス歌謡界の長老、シャルル・アズナブールが、「最後の」と銘打った日本公演を続けていて 先日も82歳とは思えぬ声の張りに、会場は総立ちの拍手だったそうである。