<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

「魚が出てきた日」

2013年09月04日 |  映画
1967年 イギリス・ギリシャ映画

フラメンコダンサーがプロローグで語る

「西暦1966年のこと、核兵器を積んだ軍用機がスペインのパロマレスに墜落した。
諸国は結果を予想できず息をのんで見守った。
やがて安全だとわかると、誰もが安心した、そして笑った。
苦笑だが、笑いは笑いだ。
スペインだけは観光への影響を心配したが
結局は誰よりも派手に大笑いした。」

このプロローグを聞いた時、思いだしたのが
「太陽を盗んだ男」この映画のファンならご存知だろうが
最初のタイトルは「笑う原爆」だった。

原爆が笑うのか、人々が笑うのか・・。

「魚が出てきた日」は
そういう人間の愚かさを浮き彫りにした作品。

近未来の1972年、
軍用機が何かを運んでいる。
その何かはもちろん爆弾と「放射能物質」だ。
パイロットも知らされていない。
トップシークレットだから。

しかし、たった二人のパイロットでそんなものを運んでいいのか?
と突っ込みどころはたくさんあるけど、
この映画はブラックコメディなので、そんなことはどうでもいいらしい。

そして簡単に墜落。
この墜落の原因もわからず。
小さな岩だらけの島、カロス島に積み荷を落とす。
そこから軍は大慌て。
小さな島には島民が35人いて、
貧しい暮らしから島を出ることばかり考えている。

軍は、ホテルを建てるためだと言って
兵をホテル業社員に変装させ、島へ送り込む。

大捜索が始まるが・・。

パイロット二人はトップシークレットのものを落としてしまった責任感から
パンツいっちょうの姿で途方にくれている。

果たして落とした放射能物質はどこに!?



面白いので見てくださいとは言わない。
人間の愚かさを再確認するために見たい。
少し日が経つと、原爆のことは「なかった」ことのようにできる人間が
すごい。
ラストはとても怖い。


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