娯楽×危険のリアル
山歩雑談:稜線の光陰―2015・2016年遭難事故
週末は山にいます、わりと。笑
いつも楽しく登って帰ってくるけれど反面、危険な登山者もよく見ます。
装備不足だったり、どう見ても体力ダメそうだったり、タイムスケジュール危なげな人、カメラの三脚アブナイひと。
そういうカンジは・有名な山+アクセスが楽+低山・になるほど多くて、そんなこんなで去年度の遭難件数は記録史上最悪でした。
【2015年度山岳遭難事故件数】
発生件数:2,508件
遭難者数:3,043人
○死者・行方不明者:298・37=計335人
○負傷者:1,151人
○無事救出者:1,557人
これは統計が残る1961年(昭和36)以降、史上最多です。
都道府県別だとドウか?っていうとワースト順に、
1.長野県 273件・300人、死者58人
2.北海道 175件・235人、死者12人
3.富山県 136件・156人、死者13人
4.東京都 135件・155人、死者5人
5.新潟県 123件・147人、死者21人
6.群馬県 120件・142人、死者11人
7.静岡県 114件・129人、死者8人
8.山梨県 107件・124人、死者25人
9.岐阜県 93件・117人、死者13人
10.神奈川県 93件・111人、死者9人
長野県はアルプス山系+八ヶ岳があり三千峰・高難度も多く、積雪量も多い山域です。
分水嶺=天候変化が急激なところでもあり、天候・季節による難易度の変化もあります。
有名な山域が多いためレベル違いの登山者も多く、そのため登山計画書が義務化されました。
北海道は高緯度で積雪量も多く低温、アイスクライミングや山スキーによる事故も。
過去ではトムラウシの遭難事故が有名です、またヒグマ遭遇による事故も少なくありません。
北海道のヒグマ事件で有名なのは→三毛別羆襲撃事件
富山県は最高難度ともいわれる剱岳があります。
富山の山域は豪雪×冷厳の世界、ロッククライミングのポイントも多く遭難事故が多発します。
そんな事情から発足した富山県警の山岳警備隊は日本最強と謂われていますが、これまで殉職者も複数出ています。
そうした厳しい山域で遭難救助を公務とすることは問題も多く、草創期は苦難の連続でした。
で、意外だー想われるのは東京都4位だと思います。
その東京にある山域・奥多摩の冬は落差35メートルの滝も凍ります。
東京都の最高峰は標高2,017メートル雲取山、2,000未満が多い山域です。
低山かつ観光名所に隣接している+都心からのアクセスが楽、
って条件が遭難事故件数ワースト4位の原因です。
低山=生活の場に直結します、そのため仕事道が多くルートを間違いやすいワケです。
どこも山は崖・谷・川がある=危険地帯あり→危険を避けて登山ルートは作られる→ルート逸れると危険にハマります。
山の樹林帯は日照を遮るため日没が速く、特に北斜面はすぐ暗く低温・夏でも16時には下山完了しないと暗闇に迷います。
↑
ってことを甘くみて、
観光ついでナントナーク入山してしまったり、
2,000メートルないのに大げさだよ~~とカッコつけて装備不足、
なんて人たちを奥多摩は多く見ます、で、そういう人が起こす遭難事故が増えているそうです。
じゃあナンデ遭難するんだろ?っていう遭難の心理は→山岳ブンガク:生還―山岳遭難からの救出
2016年7・8月の遭難件数も統計が残る1968年以降の最多でした。
発生件数:660件
遭難者数:753人
○死者・行方不明者:48人
○負傷者:357人
○無事救助:348人
都道府県別発生件数は、
1.長野県 107件
2.静岡県 84件
3.富山県 62件
アウトドアについて雑誌やテレビでもよくやってますけど、危険について明示していないことが多いです。
ソンナカンジに乗せられて・悪条件下も無理に登って事故る人も少なくありません。
予定が今日だけ~、とか、せっかくきたんだし~、
っていうのが無理する理由、だけど大怪我・死亡したら後悔しませんか?
そういう無理が精神的余裕を失くして結果、命の危険に直結します。
夏でも凍死するのが山です、
その原因を理解できないなら山に踏みこんじゃダメだろうなと。
で、夏より遭難事故に陥りやすいのは秋です。
この11月は雪も降る+14時には暗くなり凍りだす、そんな秋の山は道迷いと転滑落が増えます。
→霜月の雪山
去年の遭難最多記録、今夏も最多記録、
そのデータを知ることで、ムリヤリ登山を止める人が増えたら良いなーと書いてみました。
が、ドキュメント72時でテント村やってたけどキケンしまくってるし、
そういうのダメだって番組は言うべきで・が「こういう経験もいつか活きるかな~」なんてユルイこと言うアタリまじダメだろと。
悪天候下のテント泊に子連れとか死にいくようなもんです、まして岩ゴロゴロ積雪期は雪崩が起きる場所=豪雨は山崩れの危険もある。
無事に過ごせたのはラッキーだったダケ、そのラッキーに頼っての山行は登山ルール大前提「自助」に反することです。
登山はキケンを遊びに行くようなもの、立派な趣味とは言い難いモンです。
そこらへん自覚して・危険管理きっちり自己責任でやって楽しめたらイイですね、笑
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山歩雑談:稜線の光陰―2015・2016年遭難事故
週末は山にいます、わりと。笑
いつも楽しく登って帰ってくるけれど反面、危険な登山者もよく見ます。
装備不足だったり、どう見ても体力ダメそうだったり、タイムスケジュール危なげな人、カメラの三脚アブナイひと。
そういうカンジは・有名な山+アクセスが楽+低山・になるほど多くて、そんなこんなで去年度の遭難件数は記録史上最悪でした。
【2015年度山岳遭難事故件数】
発生件数:2,508件
遭難者数:3,043人
○死者・行方不明者:298・37=計335人
○負傷者:1,151人
○無事救出者:1,557人
これは統計が残る1961年(昭和36)以降、史上最多です。
都道府県別だとドウか?っていうとワースト順に、
1.長野県 273件・300人、死者58人
2.北海道 175件・235人、死者12人
3.富山県 136件・156人、死者13人
4.東京都 135件・155人、死者5人
5.新潟県 123件・147人、死者21人
6.群馬県 120件・142人、死者11人
7.静岡県 114件・129人、死者8人
8.山梨県 107件・124人、死者25人
9.岐阜県 93件・117人、死者13人
10.神奈川県 93件・111人、死者9人
長野県はアルプス山系+八ヶ岳があり三千峰・高難度も多く、積雪量も多い山域です。
分水嶺=天候変化が急激なところでもあり、天候・季節による難易度の変化もあります。
有名な山域が多いためレベル違いの登山者も多く、そのため登山計画書が義務化されました。
北海道は高緯度で積雪量も多く低温、アイスクライミングや山スキーによる事故も。
過去ではトムラウシの遭難事故が有名です、またヒグマ遭遇による事故も少なくありません。
北海道のヒグマ事件で有名なのは→三毛別羆襲撃事件
富山県は最高難度ともいわれる剱岳があります。
富山の山域は豪雪×冷厳の世界、ロッククライミングのポイントも多く遭難事故が多発します。
そんな事情から発足した富山県警の山岳警備隊は日本最強と謂われていますが、これまで殉職者も複数出ています。
そうした厳しい山域で遭難救助を公務とすることは問題も多く、草創期は苦難の連続でした。
で、意外だー想われるのは東京都4位だと思います。
その東京にある山域・奥多摩の冬は落差35メートルの滝も凍ります。
東京都の最高峰は標高2,017メートル雲取山、2,000未満が多い山域です。
低山かつ観光名所に隣接している+都心からのアクセスが楽、
って条件が遭難事故件数ワースト4位の原因です。
低山=生活の場に直結します、そのため仕事道が多くルートを間違いやすいワケです。
どこも山は崖・谷・川がある=危険地帯あり→危険を避けて登山ルートは作られる→ルート逸れると危険にハマります。
山の樹林帯は日照を遮るため日没が速く、特に北斜面はすぐ暗く低温・夏でも16時には下山完了しないと暗闇に迷います。
↑
ってことを甘くみて、
観光ついでナントナーク入山してしまったり、
2,000メートルないのに大げさだよ~~とカッコつけて装備不足、
なんて人たちを奥多摩は多く見ます、で、そういう人が起こす遭難事故が増えているそうです。
じゃあナンデ遭難するんだろ?っていう遭難の心理は→山岳ブンガク:生還―山岳遭難からの救出
2016年7・8月の遭難件数も統計が残る1968年以降の最多でした。
発生件数:660件
遭難者数:753人
○死者・行方不明者:48人
○負傷者:357人
○無事救助:348人
都道府県別発生件数は、
1.長野県 107件
2.静岡県 84件
3.富山県 62件
アウトドアについて雑誌やテレビでもよくやってますけど、危険について明示していないことが多いです。
ソンナカンジに乗せられて・悪条件下も無理に登って事故る人も少なくありません。
予定が今日だけ~、とか、せっかくきたんだし~、
っていうのが無理する理由、だけど大怪我・死亡したら後悔しませんか?
そういう無理が精神的余裕を失くして結果、命の危険に直結します。
夏でも凍死するのが山です、
その原因を理解できないなら山に踏みこんじゃダメだろうなと。
で、夏より遭難事故に陥りやすいのは秋です。
この11月は雪も降る+14時には暗くなり凍りだす、そんな秋の山は道迷いと転滑落が増えます。
→霜月の雪山
去年の遭難最多記録、今夏も最多記録、
そのデータを知ることで、ムリヤリ登山を止める人が増えたら良いなーと書いてみました。
が、ドキュメント72時でテント村やってたけどキケンしまくってるし、
そういうのダメだって番組は言うべきで・が「こういう経験もいつか活きるかな~」なんてユルイこと言うアタリまじダメだろと。
悪天候下のテント泊に子連れとか死にいくようなもんです、まして岩ゴロゴロ積雪期は雪崩が起きる場所=豪雨は山崩れの危険もある。
無事に過ごせたのはラッキーだったダケ、そのラッキーに頼っての山行は登山ルール大前提「自助」に反することです。
登山はキケンを遊びに行くようなもの、立派な趣味とは言い難いモンです。
そこらへん自覚して・危険管理きっちり自己責任でやって楽しめたらイイですね、笑
ちょっと真面目に37ブログトーナメント
撮影地:山梨県、東京都、群馬県
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