2月26日、週末は3月な春近し、
なためかワカンナイケドやったら眠たい。笑
窓は青空やわらかで・春けぶる空色だなあ思うし、
陽ざしなんとなく淡いカンジは晩冬なんて言葉が似合う。
どこもかしこも春めいて、あー眠たいのもアタリマエかなあと、笑
なんだけど、
まだ今シーズン雪山ちゃんと歩いていないよね?
関東は雪が少なめ、
積もってもすぐ消えて、
冬ごと白銀なトコ行ってみても斑雪で、
ま・大雪たいへん被害が!なんてなるより良いんだけども。
ただ・雪解け水が足りないのも大変困るワケでもあり、
雪でも何でも案配ホドホド塩梅ようなるのがありがたい。
そんなこんな2月が終わる二日前、
やたら眠たい車窓の春は、梅も散りゆく長閑の午後。笑
※写真の真っ白もふもふは悪戯坊主×難しい顔、笑
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なためかワカンナイケドやったら眠たい。笑
窓は青空やわらかで・春けぶる空色だなあ思うし、
陽ざしなんとなく淡いカンジは晩冬なんて言葉が似合う。
どこもかしこも春めいて、あー眠たいのもアタリマエかなあと、笑
なんだけど、
まだ今シーズン雪山ちゃんと歩いていないよね?
関東は雪が少なめ、
積もってもすぐ消えて、
冬ごと白銀なトコ行ってみても斑雪で、
ま・大雪たいへん被害が!なんてなるより良いんだけども。
ただ・雪解け水が足りないのも大変困るワケでもあり、
雪でも何でも案配ホドホド塩梅ようなるのがありがたい。
そんなこんな2月が終わる二日前、
やたら眠たい車窓の春は、梅も散りゆく長閑の午後。笑
※写真の真っ白もふもふは悪戯坊主×難しい顔、笑
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ROAD TO OKU 敬愛をこめて
キーン先生が亡くなられた、
松尾芭蕉「奥の細道」を読むんなら?って訊かれたら、
ドナルド・キーン訳『おくのほそ道 THE NARROW ROAD TO OKU』がおススメと自分は答えます。
講談社学術文庫から『英文収録 おくのほそ道』として発刊されているんですけど、ソレです。
たとえばタイトル『奥の細道』を「Road to OKU」にしているトコ。
これが「Road of OKU」じゃないってトコが日本語というか・やまとごころってヤツの表現がすごいなと。
たとえば「光」を表現するにも「beam」にするのか「gleam」なのか「shine」なのか?
この3つは光の風景が全く違うワケで・ソレをちゃんと訳してくれている。
そうした訳し方から「奥の細道」の情景がはっきりわかる、
ソレダケではなく講談社学術文庫『英文収録 おくのほそ道』はキーン先生の解説も載っているのでカナリ解りやすい。
この一冊からだけでもキーン先生の日本愛がナマハンカじゃないんだなってコトが伝わってきます。
「日本語と日本文学を正しく教えられる人が育ってほしい」
そんなふう仰っていたキーン先生はまた、日本の大学入試問題にも疑問を呈されていました。
たしかに・センター試験からして文学力を問うというよりクイズみたいになっちゃってるし、笑
そーゆー試験問題に自分も受験生当時おんなじ疑問を持ったので、そこらへんも親しみカンジます。
キーン先生は太平洋戦争のとき、日本兵の手紙をチェックする担当を務めたそうです。
そこに綴られている日本兵の想いに、当時ご自身も青年だったキーン先生は上官の命令に背いたのだとか。
本来は処理しなくてはいけなかった手紙たちを、密かに保管して隠していたそうです。
手紙を遺していった誰かの父親で息子で夫で恋人たち、その想いを宛先に届けたいと。
その手紙はキーン先生が任務中の隙に発見され、処分されてしまったそうです。
そのことを「今も心残りだ」と日本に帰化された時の講演でも話されていました。
太平洋戦争後、日本は敗戦国として様々な日本否定に曝されたんですけど、
そんな中でも日本文学を愛し日本を助けようとしてくれた学者サンもいました。
学問を通して救済と敬愛に平和を願おうとした研究者たち、その姿こそ学者の本分だと。
ノーベル博士の目指したコト鑑みても、ノーベル文学賞はそういう学者たちに贈られるべきだろー思います。
そんな一人だったキーン先生の死は、大先輩で恩人で恩師が消えた空虚感です。
そうしてまた、懐かしくなります。
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文学閑話:鬼怒鳴門 キーン ドナルド博士
キーン先生が亡くなられた、
松尾芭蕉「奥の細道」を読むんなら?って訊かれたら、
ドナルド・キーン訳『おくのほそ道 THE NARROW ROAD TO OKU』がおススメと自分は答えます。
講談社学術文庫から『英文収録 おくのほそ道』として発刊されているんですけど、ソレです。
たとえばタイトル『奥の細道』を「Road to OKU」にしているトコ。
これが「Road of OKU」じゃないってトコが日本語というか・やまとごころってヤツの表現がすごいなと。
たとえば「光」を表現するにも「beam」にするのか「gleam」なのか「shine」なのか?
この3つは光の風景が全く違うワケで・ソレをちゃんと訳してくれている。
そうした訳し方から「奥の細道」の情景がはっきりわかる、
ソレダケではなく講談社学術文庫『英文収録 おくのほそ道』はキーン先生の解説も載っているのでカナリ解りやすい。
この一冊からだけでもキーン先生の日本愛がナマハンカじゃないんだなってコトが伝わってきます。
「日本語と日本文学を正しく教えられる人が育ってほしい」
そんなふう仰っていたキーン先生はまた、日本の大学入試問題にも疑問を呈されていました。
たしかに・センター試験からして文学力を問うというよりクイズみたいになっちゃってるし、笑
そーゆー試験問題に自分も受験生当時おんなじ疑問を持ったので、そこらへんも親しみカンジます。
キーン先生は太平洋戦争のとき、日本兵の手紙をチェックする担当を務めたそうです。
そこに綴られている日本兵の想いに、当時ご自身も青年だったキーン先生は上官の命令に背いたのだとか。
本来は処理しなくてはいけなかった手紙たちを、密かに保管して隠していたそうです。
手紙を遺していった誰かの父親で息子で夫で恋人たち、その想いを宛先に届けたいと。
その手紙はキーン先生が任務中の隙に発見され、処分されてしまったそうです。
そのことを「今も心残りだ」と日本に帰化された時の講演でも話されていました。
太平洋戦争後、日本は敗戦国として様々な日本否定に曝されたんですけど、
そんな中でも日本文学を愛し日本を助けようとしてくれた学者サンもいました。
学問を通して救済と敬愛に平和を願おうとした研究者たち、その姿こそ学者の本分だと。
ノーベル博士の目指したコト鑑みても、ノーベル文学賞はそういう学者たちに贈られるべきだろー思います。
そんな一人だったキーン先生の死は、大先輩で恩人で恩師が消えた空虚感です。
そうしてまた、懐かしくなります。
撮影地:富士山×山中湖@山梨県山中湖村2013.10、八島湿原@長野県2018.8
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変わりゆく時に、
第86話 花残 act.6 side story「陽はまた昇る」
見慣れた廊下、いつもどおり寮の窓。
レザーソール微かな響き自分の足、遠く近く同僚たちの声。
いつものまま官舎は静かな賑わい微かな緊張、そんな廊下の扉に英二は止まった。
―なんも変わんないのにな?
心ひとり言葉こぼれる、それくらい変わらない。
もし違うなら廊下の窓、官舎にグラウンドに咲いた薄紅の数だろう?
そうして立ち止まる自室の前「いつもどおり」そんな日常の扉に鍵さしこんだ。
かちん、
いつもの開錠音に扉が開く、ほろ苦い香かすかに馴染む。
ぱたり背中に扉を閉じて、スーツ肩から脱いでネクタイゆるめた。
「は…」
呼吸ひとつ衿元ゆるむ、ボタンふたつ外して息できる。
ハンガーにジャケットかけてネクタイ吊るして、ワイシャツの袖まくり窓を開けた。
ほら?青空なにも変わらない。
―でも昨日とは違うんだ隣も、全部が、
心裡ひとりごと、開いた窓から風かすかに甘い。
ほとんど感じられない匂い、けれど馥郁やわらかな風に薄紅ひとつ舞った。
「桜か、」
言葉ひとつ零れて花が舞う、ただ一片だけの春。
この花さっきも道に咲いていた、そんな季節にも心どこか動かない。
―去年は桜、周太と見たんだ俺…あの家で、
あの家で君と桜を見た、ただ幸せだった春の夜の時間。
たった一年前のことで、そのくせ遠すぎる。
「周太…今なにしてる?」
想い声になる、君に聴こえるはずないのに。
それでも唇かすかに香かすめる、去年の夜に香った春。
こんなふう幸せは結局いつも遠いのだろうか?
それでも君は来た。
―でも奥多摩まで来てくれた周太、俺を探して、
君は来てくれた、雪深い森の底まで。
まだ捻挫も治りきらない君の足、それでも来て、叫んだ。
『どんな貌でも逃げないことが愛することなんだよ英二!だから僕はここにいるんだっ、』
あの言葉、ただ信じられたら幸せだ。
けれど信じていいのか解らない。
『きれいだね…ブナはいいね、雪のなかでも水を抱いて、生きて、』
奥多摩のブナの森、そんなふう君は微笑んだ。
黒目がちの瞳やわらかに澄んで、静かな穏やかな声しんと沁みる。
そんな横顔ただ綺麗で、きれいで、そんな君を自分の居場所にしていいのか解らない。
『売られて、酷いめに遭って、それでも生きてきた気持ちは同じだね…英二と僕と、』
同じ、そう微笑んでくれた君。
けれど本当は同じじゃない、だって自分は、
「望んだんだ俺は…ほんとうは、」
低く声こぼれる唇、その本音が軋んで痛い。
こんなふう痛むのは「本音」だからだ、ほら?
『鷲田君が警視庁を受験したとき、宮田次長検事のお孫さんだと話題になったよ。司法試験を首席合格している君が何故だろうとね?』
ほら称賛の声また響く、さっき言われたばかりの声。
ここにいる今この警察の中枢、そこにいる男すら自分を讃える。
そういう瞬間が感覚がおもしろくないなんて、この自分に言えるだろうか?
―言えない俺は、ただ気分いいから、
ほら自省して軋んで、その痛みすら本当は心地いい。
これが自分の等身大、それでも窓はるか雪嶺の記憶を歩く。
『起きな宮田っ!新雪だよっ、』
記憶が笑う、底抜けに明るい眼だ、
まっすぐ自分を見てくれる眼は黒く蒼く澄む、あの眼に会いたくなる。
―こういうとき光一がいたら弱音も言えるんだけどさ…もういないんだ、
もう隣室にあの男はいない。
この警察で、山で、いつも笑っていた同齢の先輩。
あのザイルパートナーにいつも支えられていた、その実感いまさら微笑んだ。
「いまごろ予備校だよな?」
あの男は今きっと受験だけを見ている。
そこに自分は入る余地もない、それくらい真剣なのだと知っている。
そうして独り眺める窓の風、隣室かすかに別人の気配もう漂う。
―もういるんだもんな、佐伯がさ?
佐伯啓次郎、もうあの男が隣に来た。
これから日常どう変わるのだろう?眺める想いにノック響いた。
「帰ったか宮田?黒木だ、」
聞きなれた声たんたん低く響く。
この声は変わらないな?いつもながらの先輩に扉ひらいた。
「すみません、黒木さんから来てもらって、」
戻った挨拶こちらからいけなかったな?
すこしの反省と笑った前、トレーニングウェア姿が口ひらいた。
「こっちこそ戻って早々すまん、あのな?今すぐ壁の訓練場に来られるか、」
長身の瞳すこし途惑うような視線、その貌いつもと少し違う。
なにか困っている、そんな上官で先輩に微笑んだ。
「すぐ行きます、シゴキですか?」
着任の初め、そんなことがあった。
たぶん今も「ある意味」同じだろう?推測に小隊長はため息ついた。
「ああ、佐伯のヤロウとんでもないぞ?」
名前ひとつ呼吸かすかに乱れる。
それくらい「とんでもない」のだろう?そんな今いる場所に笑った。
「シゴキはどちらも大変ですね?」
こんな言い方いくらか皮肉だ?
それも受けとめる視線が笑った。
「大変だがな、刺激も必要だろ?」
望むところだ?
そんな眼はシャープに明朗で、この空気に英二も笑った。
「はい、すぐ着替えます、」
※校正中
(to be continued)
第86話 花残act.5← →第86話 花残act.7
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英二24歳3月末
第86話 花残 act.6 side story「陽はまた昇る」
見慣れた廊下、いつもどおり寮の窓。
レザーソール微かな響き自分の足、遠く近く同僚たちの声。
いつものまま官舎は静かな賑わい微かな緊張、そんな廊下の扉に英二は止まった。
―なんも変わんないのにな?
心ひとり言葉こぼれる、それくらい変わらない。
もし違うなら廊下の窓、官舎にグラウンドに咲いた薄紅の数だろう?
そうして立ち止まる自室の前「いつもどおり」そんな日常の扉に鍵さしこんだ。
かちん、
いつもの開錠音に扉が開く、ほろ苦い香かすかに馴染む。
ぱたり背中に扉を閉じて、スーツ肩から脱いでネクタイゆるめた。
「は…」
呼吸ひとつ衿元ゆるむ、ボタンふたつ外して息できる。
ハンガーにジャケットかけてネクタイ吊るして、ワイシャツの袖まくり窓を開けた。
ほら?青空なにも変わらない。
―でも昨日とは違うんだ隣も、全部が、
心裡ひとりごと、開いた窓から風かすかに甘い。
ほとんど感じられない匂い、けれど馥郁やわらかな風に薄紅ひとつ舞った。
「桜か、」
言葉ひとつ零れて花が舞う、ただ一片だけの春。
この花さっきも道に咲いていた、そんな季節にも心どこか動かない。
―去年は桜、周太と見たんだ俺…あの家で、
あの家で君と桜を見た、ただ幸せだった春の夜の時間。
たった一年前のことで、そのくせ遠すぎる。
「周太…今なにしてる?」
想い声になる、君に聴こえるはずないのに。
それでも唇かすかに香かすめる、去年の夜に香った春。
こんなふう幸せは結局いつも遠いのだろうか?
それでも君は来た。
―でも奥多摩まで来てくれた周太、俺を探して、
君は来てくれた、雪深い森の底まで。
まだ捻挫も治りきらない君の足、それでも来て、叫んだ。
『どんな貌でも逃げないことが愛することなんだよ英二!だから僕はここにいるんだっ、』
あの言葉、ただ信じられたら幸せだ。
けれど信じていいのか解らない。
『きれいだね…ブナはいいね、雪のなかでも水を抱いて、生きて、』
奥多摩のブナの森、そんなふう君は微笑んだ。
黒目がちの瞳やわらかに澄んで、静かな穏やかな声しんと沁みる。
そんな横顔ただ綺麗で、きれいで、そんな君を自分の居場所にしていいのか解らない。
『売られて、酷いめに遭って、それでも生きてきた気持ちは同じだね…英二と僕と、』
同じ、そう微笑んでくれた君。
けれど本当は同じじゃない、だって自分は、
「望んだんだ俺は…ほんとうは、」
低く声こぼれる唇、その本音が軋んで痛い。
こんなふう痛むのは「本音」だからだ、ほら?
『鷲田君が警視庁を受験したとき、宮田次長検事のお孫さんだと話題になったよ。司法試験を首席合格している君が何故だろうとね?』
ほら称賛の声また響く、さっき言われたばかりの声。
ここにいる今この警察の中枢、そこにいる男すら自分を讃える。
そういう瞬間が感覚がおもしろくないなんて、この自分に言えるだろうか?
―言えない俺は、ただ気分いいから、
ほら自省して軋んで、その痛みすら本当は心地いい。
これが自分の等身大、それでも窓はるか雪嶺の記憶を歩く。
『起きな宮田っ!新雪だよっ、』
記憶が笑う、底抜けに明るい眼だ、
まっすぐ自分を見てくれる眼は黒く蒼く澄む、あの眼に会いたくなる。
―こういうとき光一がいたら弱音も言えるんだけどさ…もういないんだ、
もう隣室にあの男はいない。
この警察で、山で、いつも笑っていた同齢の先輩。
あのザイルパートナーにいつも支えられていた、その実感いまさら微笑んだ。
「いまごろ予備校だよな?」
あの男は今きっと受験だけを見ている。
そこに自分は入る余地もない、それくらい真剣なのだと知っている。
そうして独り眺める窓の風、隣室かすかに別人の気配もう漂う。
―もういるんだもんな、佐伯がさ?
佐伯啓次郎、もうあの男が隣に来た。
これから日常どう変わるのだろう?眺める想いにノック響いた。
「帰ったか宮田?黒木だ、」
聞きなれた声たんたん低く響く。
この声は変わらないな?いつもながらの先輩に扉ひらいた。
「すみません、黒木さんから来てもらって、」
戻った挨拶こちらからいけなかったな?
すこしの反省と笑った前、トレーニングウェア姿が口ひらいた。
「こっちこそ戻って早々すまん、あのな?今すぐ壁の訓練場に来られるか、」
長身の瞳すこし途惑うような視線、その貌いつもと少し違う。
なにか困っている、そんな上官で先輩に微笑んだ。
「すぐ行きます、シゴキですか?」
着任の初め、そんなことがあった。
たぶん今も「ある意味」同じだろう?推測に小隊長はため息ついた。
「ああ、佐伯のヤロウとんでもないぞ?」
名前ひとつ呼吸かすかに乱れる。
それくらい「とんでもない」のだろう?そんな今いる場所に笑った。
「シゴキはどちらも大変ですね?」
こんな言い方いくらか皮肉だ?
それも受けとめる視線が笑った。
「大変だがな、刺激も必要だろ?」
望むところだ?
そんな眼はシャープに明朗で、この空気に英二も笑った。
「はい、すぐ着替えます、」
※校正中
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第86話 花残act.5← →第86話 花残act.7
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こころ、真実は、
如月十九日、菫―sincerity
誠実だったなら、は、あなた?
それとも、僕?
「あったかくなった…かな、」
見あげる青空もう春、それくらい陽ざし明るい。
春麗、そんな瞬間もう近い庭の足もと、頬笑んだ。
「今年も咲いたんだね…」
微笑んだ先、紫一輪が明るい。
ほのぼの陽だまり紫色、その色彩あざやかに瞳こぼれた。
「どうして…ぼやけるのかな、」
ぼやけてしまう、色あざやかに見えなくて。
この一輪のよう鮮やかならいい、あなたの心も。
けれど現実メールひとつ滲ませる、わからない。
「どうして…?」
唇こぼれる疑問、あなたの心ただ探している。
どうして鮮やかに見えない唯ひとつ、君の心。
『ずっとひとりだけだよ…』
ほら?蘇る君の声、もう過去だ。
だって君の今はもう違う、今は。
「…、」
ほら声もうこぼれない、君の為には。
それくらい隔たってしまった、遠く。
それでも君の傍にいたのに、過去は?
「…どうして?」
声こぼれる、想い香らせて。
もう消えてしまった幸福に。
【菫スミレ:花言葉「謙虚、貞節、小さな幸せ、誠実、愛」】
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2月19日誕生花、菫スミレ
如月十九日、菫―sincerity
誠実だったなら、は、あなた?
それとも、僕?
「あったかくなった…かな、」
見あげる青空もう春、それくらい陽ざし明るい。
春麗、そんな瞬間もう近い庭の足もと、頬笑んだ。
「今年も咲いたんだね…」
微笑んだ先、紫一輪が明るい。
ほのぼの陽だまり紫色、その色彩あざやかに瞳こぼれた。
「どうして…ぼやけるのかな、」
ぼやけてしまう、色あざやかに見えなくて。
この一輪のよう鮮やかならいい、あなたの心も。
けれど現実メールひとつ滲ませる、わからない。
「どうして…?」
唇こぼれる疑問、あなたの心ただ探している。
どうして鮮やかに見えない唯ひとつ、君の心。
『ずっとひとりだけだよ…』
ほら?蘇る君の声、もう過去だ。
だって君の今はもう違う、今は。
「…、」
ほら声もうこぼれない、君の為には。
それくらい隔たってしまった、遠く。
それでも君の傍にいたのに、過去は?
「…どうして?」
声こぼれる、想い香らせて。
もう消えてしまった幸福に。
【菫スミレ:花言葉「謙虚、貞節、小さな幸せ、誠実、愛」】
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