萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚379

2018-09-16 20:18:30 | 雑談寓話
「結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。」

とか、

「じゃーさ、会えたら会おうな?」

って御曹司クンが寂しい笑顔した師走の夜、
いつもどおりハグラカシて帰って、だけど、

だけど、本音なんとなく哀しかったような?

もう会うこともない、
そう思って御曹司くんと駅で別れて、
また会うとかナントか、そんな関係でも最初っから無い。

御曹司クンは元同僚で元先輩で、
その業界では五本指に入るようなトコの跡取りで、
ずっとその世界で生きていく人間で、そのために大学も職場も選んできた。

ソウイウ御曹司クンと自分は違いすぎる。

その業界で生き続けようとか、思えないのが自分。
そこから別業界に行こうと考えていたし、ソレは最初からの既定路線。
なによりイチバン御曹司クンと違うのは多分、恋愛観=家族観でありツマルトコロ倫理観。

なんていうか・ちょっとメンドクサイっていうかトリスマシタことだけど、
恋愛→結婚相手のは結果タダ一人ダケっていうのが現行法律で、

「唯ひとり愛されたい」

っていう花サンの論理は法律に添っている=社会的発想で、
それはシゴク当然だろなあ自分も思うし・多分ソレが概念。
なんだけど、

なんだけど、御曹司クンは違う。

御曹司クンには同姓の恋愛=出逢い難い一期一会、
御曹司クンには異性の恋愛=星の数ほどある複数、

ようするに、

同性恋愛=至極
異性恋愛=常識

そんな図式が御曹司クンにはある、
それが異常だとか、どうして解る?

日本150年前、男は衆道も女犯も倫理的。
よーするに常識的恋愛で、逆に言えば二つそろわなければ異端だった。
そーして今この150年後は片方=異性愛が常識=倫理的で他は異常。

異常、

そうなる、そうなるから御曹司クンは立ち止まる。
なんとか花サン=異性とツキアウ現在なんだけど、
いわゆる異性愛が常識=倫理的な現在なんだけど、
ソウイウ「常識=倫理的」ってアタリ納得反対?

異性愛が正常、同性愛が異常、

そんな「常識」が御曹司クンの反発原因、
だけど「常識」は花サンの味方で拠り所、

そんな二人どーなっちゃうんだろね?

なんて思いながら、
思いながらも年末アレコレ公用私用どーしたって繁忙期、
あわただしく年末になり冬期休暇=冬山シーズン到来で、

トリアエズのんびり冬山でも行こっかな?笑

ってカンジに現実逃避=奥多摩冬山散策したり、笑
年末=時間有=遠方友人×あうとどあー飲みしたり、
あたりまえだけど実家→親戚めぐり正月挨拶したり、

そんなこんな年は明けて、
そんなこんな新年再会した花サンは言った、

「あのね、時間ある?」

あーコレって例の話なんだろな?

例の話=御曹司クンしかないだろう、彼女には。
そんな彼女と対照的に彼はたぶん、彼女以外があるわけで。
御曹司譚378

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