萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚18

2014-02-27 17:30:13 | 雑談寓話
こんにちわ、雨降りの今日は残雪が小さくなってます。
ズイブン日も伸びて春兆すカンジが嬉しいです。

Eventually Comes True「May.2012 act.9 ―清風」校了しています。
で、昨日掲載した雑談にバナー押して頂いたようなので続き載せます、休憩合間ですが、笑



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚18

「あ?そいつ幼馴染のヤツのこと誰より愛してるって言ったんだ??あれ、カミングアウトじゃんソレ?あ、ええっ?!」

やっとそこに頭至った御曹司クン、今起きましたビックリしたーって目になってた、笑
もう4時半すぎたカジュアルバーは朝の時間で、けれど他に客も多くて夜モードだった。
やっぱり金曜夜→土曜明方だなって思いながら軽めの呑んでたら御曹司クンが訊いてきた。

「おまえカミングアウトされて、どんな反応したわけ??」

そこ一番知りたいとこだよね、御曹司クン的に。
カミングアウトは怖い不安だって言ってたからコウイウの聴きたいだろなって思ったんだよね。
だから学生時代の友達譚を話したワケなんだけど、大学3年冬の記憶たどりながら言った。

「いいじゃん、って笑ったよ?誰かをホントに愛せるって幸運だよなってさ、笑」

出逢って大切で必要に想えた、そういう出逢いって幸運だろなって思う。
だからそのまんま答えたんだけど御曹司クンは訊いてきた。

「そいつどんな反応した?」
「笑ってくれたよ?ナンカ安心したありがとうって笑ってた、」

安心した、

って言葉に御曹司クンも笑ってくれた。
きっと同じなんだろなって思ったらグラスの向こう、照れくさそうに笑って言った。

「俺も安心した、おまえがメールで気持悪くない、普通だって言ってくれた時さー…ありがとな、」

少数派、マイノリティ、
そう言われることへの不安と偏見が、こういうこと御曹司クンに言わせるんだなって思った。
いわゆる多数決の原理における少数弱者ってやつ、そこにある矛盾や歪は現実なんだなって思いながら言った。

「思ったまま言ってるだけだよ、前にメールでも言った通りにさ、笑」
「思ったままってトコが安心するんだよな、ホント、笑」

笑ってくれながら御曹司クンも酒飲んで、おたがいグラスが空になった。
で、時計も5時前になってチェック時刻だなって思ってさ、会計呼んだら御曹司クンが拗ねた、笑

「あーあ、おまえは初電もう走るからイイよなー俺は6時過ぎなきゃ帰れねえもん拗、」

捨て犬がどーせ拾ってくれないんだろって拗ねてるみたいだった、笑
ナンカ面白かったからつい弄ってみた、

「うん?なに言いたいワケ?笑」
「べーつにねー俺このあとどうしよっかなー拗」
「横浜ってソレ系の店あるって聴いたことないね?笑」
「っ、ソレ系の店っておまえちょっ照」
「いまナニ想像してんの?笑」
「っ、おっまえまた遊んでんだろほんとSだよな性格悪りームカつく拗」

なんて会話してたら店員が来て御曹司クン全額払ってくれた、
ちゃんと約束履行してくれんだなって思いながら席立ってさ、店を出たらナントナク空が明るかった。
でもビルの谷間だから暗いんだよね、笑 って思いながら歩きだしたら御曹司クンが訊いてきた。

「駅、そっちじゃねえよ?」

その通り進行方向は駅じゃなかった、

「うん、だよ?笑」
「え、おまえ帰るんじゃなかったの??」

どういうこと?って顔がこっち見てきた。
まだ街燈が明るい道を歩きながら、隣でワケワカランって顔がまた訊いてきた。

「なあ、ドコ行くんだよ?」
「すぐソコだけど、笑」
「え、照」

ありのまま答えたダケなんだけど御曹司クンちょっと照れはじめた。
で、すぐ勘違いに気がついて笑えた、笑

「おまえ今、ラXX行くと思ったろ?馬鹿だねえ、笑」
「っ、ちがっ照なんだよそんなこと思ってねーよホントえげつねえムカつく拗」
「あははっ、おまえ溜ってんだろ?大人なんだから自分でナントカしてね、笑」
「っ、照 ほっんとーえげつねえムカつくいつも余裕かましやがってもう拗」

なんて拗ねて怒りながらも御曹司クンはついてきた。
で、街角のファミレスに入ったよ、

「…なんだ、ファミレスかよ、笑」
「オールの〆はファミレスって言ってたろ笑 で、ナニって思ってたワケ?笑」
「っ、照 …あ、ドリンクバーとポテトたのもっかな、」
「さっきも芋食べてたよね、デブるよ?笑」
「っ、平気だもんねーだ、拗笑 おまえナンにすんの?」
「朝ゴハンしてくけど?笑」
「ほんとよく食うよなーあんだけダラダラ呑んで食べた後なのに、笑」

なんて会話しながらオーダーして早朝の2軒目が始まった。
土曜の朝5時台のファミレスは空いていて、でもディープな話は止めといた。
もし万が一でも仕事関係の人とかいたら困るからね、笑
で、他愛ない会話が始まった、

「あのさーおまえ直近で別れた話とか言ってたじゃん?それっていつのこと?」
「うん?先月頭だけど、笑」
「っ、それってホント最近だなーじゃあおまえ今ってフリー?」
「食事の相手は困ってないよ?笑」
「う、なにそれ俺に対して何か牽制?拗」
「なんでおまえに牽制すんの?笑」
「あ、…っとなんだろ?」

なんてカンジの会話しながら、サスガに眠いなー思いながらパン齧ってコーヒー飲んだ。
窓際の席、だんだんビル街が明るくなってオール営業の店先から灯が小さくなってさ、
夜明の街も悪くないなー思いながらナントナク言った、

「横浜の夜明って久しぶりだ、笑」
「え?」

え?

って訊き返してくれるから何だろなって思ってさ、
なに?って眼だけで笑って訊いたら御曹司クンが尋ねてきた。

「あのさ、久しぶりってコトはさ、横浜の夜明を前に見たことあるってこと??」

ドウいう意味なんだろ何だろ?
っていう疑問符が見えるのがナンカ面白かった、で、弄ってみた、笑

「ノーコメント、笑」
「なんだよそれーすげえ気になる話せよ、笑」

気になる話せよって顔が昨夜よりずっと笑ってた。
なんか良かったなって思いながら、でも聴きたがりを揄いたくなって言ってみた、笑

「聴いたら後悔するかもよ?」

別に大したコトほんとは何も無いんだけどね、笑
なんて思いながら席立って、ドリンクバーカウンターでコーヒー淹れて、
戻ってきたら御曹司クンマグカップ抱えながら考えこんでた、で、訊いてきた。

「あのさー…田中さん(仮名)ガラミでなんかあるカンジ?」

そういえばそのネタがあったな?笑 って思った、

田中さん(仮名)=御曹司クンが気になってる後輩の女の子

だってコト前にも書いたけど、
田中さんと自分はケッコウ仲良くて、そのこと御曹司クンが訊いてきた。

「名前で呼んでトカ言われてんだろ、おまえ?それで向こうもおまえのこと名前で呼んでるとか言ってたけどさーそういうコト?」

ずっと気になってたんだろなって顔してた、御曹司クン。
それが徹夜ハイテンションもあるのかナンカ面白くてさ、
コーヒー飲み干して、ついSってみた、笑

「そろそろ初電だから行くね?笑」

笑って立ち上がったら御曹司クン「え?」って顔になった、
なにイキナリなんだろう??そんな顔に笑って伝票とって言った、

「オール呑みご馳走サン、礼にココは奢ってやる、笑」

伝票持って「またな」って笑ってさ、で、御曹司クンが引留めた。

「え、ちょっと待ていま話しの途中だろが?」
「ごめん、電車来るから行くな、もう眠いしさ、笑」
「っ、ちょっと待て俺も帰るっ、」

御曹司クン鞄持って立ち上がってくれた、
でも構わずレジに行って会計済ませてさ、外に出たら御曹司クン付いてきた、笑

「なあ、田中さんの話ちゃんと聴かせろよ?気になるだろが、」
「おまえ初電まだじゃなかったけ?笑」
「っ、湘南新宿まだでも東海道とかで帰れるもんね、って結論だけ教えろよ、」

なんとか聴かないと気が済まない、そんな顔で一生懸命ついてくるんだけど。
ナンカそれが何かに似てるなって思いながら駅についてさ、で、改札前で笑ってやった。

「今日明日たぶん電波届かないトコにいるから、返信とか無理だと思う。オールおつかれさん、月曜またな、笑」

ホントは普通に圏内にいる予定だったんだけどね、笑
でもナンカ面白かったから放置して改札通ろうとしたら午前6時の駅、御曹司クンが拗ねた。

「気になって週末楽しめないだろがバカっ拗」



とりあえずココで一旦切りますけど飲み会後も続きあります、
おもしろかったらコメントorバナー押すなど頂けたら嬉しいです、
で、気が向いたら続篇載せます、笑

第74話「傍証7」加筆まで終りました、読み直し校正したら校了です。
それ終わったらAesculapiusか短篇連載の続きを載せる予定しています。
ソッチも面白かったらバナーorコメントお願いします、笑

取り急ぎ、




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