聖グロ日記【ルクリリ】

ダージリン様が、毎日毎日、何かと私のことを「アッサム」って呼ぶ。もう、返事して「大好きよ、ダージリン」って応えてやろうかなんて思うんだけど、照れながら「私もよ」なんて応えられたら、ばれた時に、私の命はたぶんない。だから、今のところ頑張って我慢している。

分かっていたけれど、やっぱりアッサム様もダージリン様もお隣の部屋だというのに、まったくもってプライベートの時間を一緒に過ごされないそうだ。マジで、頭おかしいと思う。もちろんダージリン様の方が、だけど。ローズヒップと、もういっそ、どっちかの部屋のシャワーぶっ壊して、強制的にお隣の部屋に入らざるを得ない、みたいなことをするか、なんて話をしてみたけれど、そうなったとしても、たぶん、お二人とも隣にだけは頼らないだろうって思って。結局のところ、何もできない。


何か、こう、もう、好きって言わざるを得ないような状況を作ってやりたいって思っていた。
例えば、お二人が隊長室に入られた瞬間、外から物を積んで出られなくして、何時間も２人きりにするのはどうだろう。
って、ローズヒップとそれを計画してみたけれど、あそこのドア、外から押すタイプだから、出来ないって却下になった。
戦車の中に閉じ込めてやろうかっていうのも、割と本気で思ったんだけど、最近、お二人が同じ戦車に乗る訓練はまったくない。

とにかく、お二人がちゃんと話をして、両想いに気づかせる方法を探さないといけないのだ。
あぁ、でももうメンドクサイ。

もう、本当、メンドクサイ。

だから、全部ペコに何とかしてもらうことにした。


そしたら！
そしたら！！！

　

お仕事の帰りに、ダージリン様がアッサム様のランドローバーを見つけたそうだ。外に出ていることを知らなかったけれど、いつの間にか、アッサム様は何かの用事で教会に出向いていたらしく、流石、ペコ。ダージリン様を置いて帰ってきたらしい。


教会に二人きり！！！もう、ナイス神様、流石！！

ペコはそれとなく、ダージリン様を煽ったらしい。
ダージリン様って、意外でも何でもなく、普通に戦車以外へたれだけど、もし、今日、何の決着もなく普通に帰ってきたら、マジでいろんなことをボイコットして、紅茶の代わりに、甘ったるいココアとか炭酸ジュースを注いで差し上げようと思う。ついでに、何だったらもう、戦車道の他の生徒たちがいる場所で、ダージリン様がアッサム様にお熱だって大声で言ってやるしかないと思っている。


ペコは、きっと神様のお導きだから、お二人は想いが通じ合えるはずなんてランランしながら笑っていた。
本当にそうなればいいなって思う。



どうでもいいけれど、せっかく夕食に天ぷら蕎麦！って思っていたのに、お店定休日だった。水曜日は定休日。もう忘れない。