愛、麗しくみちる夢

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Dear my little princess あとがきと拍手コメントのお返事

2022-09-29 20:22:19 | 小説の解説

このタイトルは、テディ・ベアの視点からのみちるです。

今回、リクエストをいただいたのは、「台風」「停電」「濡れた肌」でした。

このうち「台風」と「停電」を消化しました。
小説の内容的には、別に台風の日じゃなくてもいいし、停電していなくてもいいんですよ。
ただ、ほたるに渡したテディ・ベアがあれば物語として成り立つといえば、そうなので。

ですが、今回は名探偵ポアロのように物語は2つも3つも同時にすすんでいるのです、ということを書いてみたかった(嘘です)

停電の中、ロウソクに火を付けてじわりとレイを想う話って言うのをなんとなく考えていたのですが、
ふと過去を懐かしむみちるは、どういう人生を過ごしていたのか、さらりと書いてみたくて。

で、これは私の中では必ずしも「セラエタ」の世界観じゃなければダメ、ということじゃないのでカテゴリは変えました。

色々な設定もあるけれど、幼馴染ではない海王みちるは、それなりに孤独を抱いて生きてきたけれど、死別や戦士である故というものではなく、
富と才能がある故に抱えた孤独の中を生きてきたのだろうと。そう思い書きました。
その孤独は、一般人からすれば贅沢な悩みで、みちるもそれをわかっているから、「孤独である寂しさ」を他人には言えずに生きてきたのでしょう。
贅沢な悩みほど、人に打ち明けられません。孤独を見せびらかすことは、美徳ではないからです。

海王みちるは、努力の結果、自らの腕で稼ぐ才能を手にし、命を差し出して守り抜いた新しい世界を生き、そして火野レイという最愛に出会います。
その成長過程において、唯一の友だったテディ・ベア。
不要になったのではなく、家族であるみちるでは埋められないほたるの孤独を癒して欲しいという、願いも込められて、プレゼントされます
(とはいえ、好きにしていいって言いながら、みちるはほたるが成長したらなんだかんだ、回収するつもりっぽい)

人は皆孤独で、たとえば台風の夜とか停電の夜とか、恋人が傍に居ない日なんかに、「私って孤独」というのを勝手に見せびらかすものです。
そして、孤独は他人が存在して初めて成立するものだと知った時、大人になるのでしょう(意味を分かってもらえるといいのですが)

これは、みちるの成長の話ですね。(セラエタ世界観が好きな人には、セラエタとして受け止めてください)



清さん
いつもコメントありがとうございます。

せつなと美奈子は、どの小説も基本的に愛し合うっていうか、美奈子が自分の欲を満たすような貪るSEXだと思って書いています。
pray for me の世界では特にそうですが、プリンセスがすべてであるヴィーナスにとって、この世界を生きる愛野美奈子って何なんだろう、って思いながら生きているところがあって。

ヴィーナスの名残で吸い続けている煙草=前世
せつなとのSEX=現世

みたいな感じです。捨てきれない前世を抱いて、2つの魂を抱えながら、美奈子がたどり着いた冥王せつなという人は
美奈子にとっては救いであり、赦しである存在だと思います。

でも「愛しあう」ことはしない。愛はたったひとりのためのもの。

SEXと煙草は交錯する愛野美奈子とヴィーナス。このあたりは、いつかまた小説にしてみたいなって思うのですが、なかなか進まないんですよね。
ちらりとあった「マーズと昔、SEXした」っていう話です。

あと、せつなにとって愛野美奈子とのSEXって、たぶん場当たり的感覚なんですよ。愛しいとか性欲を満たすとか、それとは違うんですよね。
せつなは前世も来世も見てきて、愛しても傍に居ることすら赦されない立場で、たったひとりで生きてきた人なので、愛とか恋とか、他人がいて成立するものは
なくてもいいんだと思います。婚約者がいたという過去もあるけれど、それも積極的に求めたわけでもなく、成り行きなんだと思います。

それでも、心のどこかで他人が満たしてくれる快楽=SEXを求めてしまう部分があって、これは冥王せつなという1人の女性の感情でもあるんじゃないかと。

せつなにとっては煙草=1人で満たされる快楽
SEX=他人がいて満たされる快楽


どっちもやや、独りよがりの想いがあって、でもそれで成立するのです。だからこの二人は厳密的に言えば恋人、とはとても言えないのです。
互いの都合でSEXしていますが、唯一の救いはどちらも「今を生きている1人の人として、相手を求めている」ことかなって。
SEXは2人の「今」なんですよ。前世ではなく、今を生きている人間の欲です。だから、めっちゃせつなと美奈子が好きです。


















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