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サガ・フロンティア2 その4

2009-04-16 17:23:15 | PS

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 考察からいきます。

 テルムから追放されたギュスターヴ母子の亡命を受け入れたナ国のスイ王でありますが、果たしてこの一件に第三者の、あるいは第四の見えざる者の思惑が介在していなかっただろうか?

 シルマールが恐れた通り、ギュスターヴ母子には極めて高い政治的利用価値があります。

 そのため、二人を暗殺(ギュスターヴ12世、もしくはその家臣による)から守るためにナ国に亡命させたのですが、

もしかすると、他の三侯国のいずれかが、後の政治利用のためにスイ王に働きかけをしたのではないか、あるいはシルマールもそれに関わっていたのではないか?と、疑いを持つこともできるんですね。

 こんな風に考えてみると、中世の殿様というのは気の休まらない仕事だな。と、ある意味同情を禁じ得ないところもありますね。

 さて、ヤーデ伯領近郊に所領を得て穏やかな少年時代を送っていたギュスターヴですが、母ソフィーの死を境に世に出ていくことになります。

 まず彼が目を付けたのがヤーデ伯領の北に隣接するワイド侯領です。

 しかし、ワイド侯にはムートン、ネーベルスタンという優れた家臣が仕えていたため、ギュスターヴは、まず、ワイド侯とこれら家臣団との離反を図りました。

 清廉潔白の能吏であったムートンは、先代領主からの古参であることの驕りから、やや独断的行政を行ってしまい、そこをギュスターヴらに突かれてしまいます。

 ワイド侯にその事を耳打ちすると、激怒したワイド侯はムートンに出仕差し止めを言い渡します。

 そして、その沙汰を知ったネーベルスタンは、自らワイド侯の下を去りました。

 文武の双璧である二人を離反させることに成功したギュスターヴらは、間髪を入れずにワイド奪取のための行動に出るのでした。

 封建領主というのは、常に家臣の謀反を恐れるのだそうです。

 それは、君主と家臣との間の力関係に明らかな差が無いどころか、場合によっては主君に勝る力を持つ家臣がいるためです。

 跡目相続に際して流血沙汰に至るのは、封建時代というのが仁義なき戦いと、ほとんど違いの無い世界だからなのでしょう(政治体制がもう少し成熟してくると、表面化しない所でおびただしい血が流れるようになります)。

 有力家臣の助力を得られなければ、君主としての体面を保てないため、家中に内紛が起こった際には、そうした有力者の思惑が、大いにその力を発揮できるのです。

 つまり、現代の常識に照らし合わせて考えると、仮にギュスターヴ一行がワイド奪取に成功したとしても、果たして彼がワイド侯を宣言できるものなのだろうか?ということです。

 したがって、その後の事を見てみるに、ムートンとケルヴィンあたり(あるいはヤーデ伯トマス卿)との間で、前もって渡りがついていた可能性もあるということなんです。

 戦争は槍ではなく、案外、口でするものかもしれません。


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