ベイグラントストーリーの発売を控えていた当時、某ゲーム雑誌に松野泰己さんのインタビュー記事が掲載されていました。
それによると、ベイグラントストーリーのシナリオのボリュームは、テレビドラマの2時間もの程度の長さになると言うのです。
それまで、オウガシリーズやFFT(ファイナルファンタジータクティクス)などの長大な物語に触れてきた私などは、正直、「なんだ、松野の新作は短編物かよ・・・」と、ひどくがっかりしたもんでした。
・・・しかし、いざ、そのベイグラントストーリーを遊んでみると、確かに物語そのものは短編的性質のものでしたが、その中身たるや、重厚で、複雑で、ゴシックスパイ物としての魅力がたっぷり詰まったゲームでした。
しかも、物語そのものは短くても、その複雑な設定等を丁寧に説明する事が無いから、プレーヤーは、よっぽど意識的に物語の解釈に務めようとしない限り、なかなかその真相を理解するのが難しいという、何ともややこしい作りになっているんです。
私も、未だによく解っていなかったりします。
そんなややこしいベイグラントストーの物語を、私なりの解釈で、分かり易く説明したいと思います。
物語は、「メレンカンプ」というカルト教団による、バルドルバ公爵という偉い人のお屋敷が占拠される事件から始まります。
・・・もう、この時点で見慣れない名前が2つも出てきました・・・。
「メ、メレンカンプ・・・?」 「バルドルバ公爵?」
横文字の苦手な人にとっては、最初の試練です。
これはもう、頭の中で、ひたすら反芻(はんすう)するしかないです。
「バルドルバ、バルドルバ、バルドルバ、バルドルバ、バルドルバ、バルバルバ、バルバレバ~ッ!」
富野由悠季さんも、ガンダム関連の小説でこんな事を言っておられました。
「記憶は繰り返されて鍛えられ、ニュータイプを生む土壌となる」 と。
これがどういう意味なのか、私にはよく解りませんが、
詰まるところ、「繰り返す事が大事!」と云う事なんですよ。・・・きっと。
「繰り返し、繰り返し、」・・・そう、私も3週目をクリアして4週目に突入しました。
私の記憶は鍛えられ、ベイグラントストーリーに対する理解は、相当に深まったはずです。
しかし・・・、いまだにダメージを与えられない敵がいるのはどういう事なのか?
何かが足りないのか?
それがワカラナイ・・・。