これまで何度もゲーム化されてきたロードス島戦記ですが、ドリームキャストで発売された、この邪神降臨が最もゲームとしての完成度が高かったように思います。
それもそのはず、このゲームは、なんと、あの傑作アクションRPGディアブロにそっくりなんです。
基本のゲームシステムなんかは、ほぼディアブロのままです。
そのため、本作のロードスとしての特徴が活かされない序盤に関しては、随所に醸し出されるディアブロ風味が、プレーヤーをゲームに没頭させます。
主人公は赤髪の傭兵(皇帝?)ベルド。
この人選は良かった!
ディアブロの野蛮さを表現するのに、パーン辺りを主人公に据えても、あの荒々しさは表現できなかったんではないでしょうか?(筋骨隆々のベルドは、ディアブロにおけるバーバリアンに相当します)
棍棒・メイス等の打撃系武器は、ベルドのような男が振り回してこそ、様になるってモンですよ(特に序盤の墓地でのゾンビ戦ではそう感じます)。
ストーリーは、原作の6・7巻で描かれた邪神戦争を軸にしているらしいのですが、そうなると英雄戦争(原作の第一巻)で死んだはずのベルドが主人公では筋が合わなくなります。
しかも、英雄戦争時にすでに老人だったはずのベルドが、ゲーム内では魔神戦争(ロードス島戦記第一巻よりも数十年前の物語)の時のような若々しい姿をしているのは何故か?
ベルドの帯剣ソウルクラッシャーは老いを抑制する魔力を秘めていたんだっけ?
しかし、ゲーム開始時には、ほぼ丸裸のベルド。
彼がその魔剣を所持していたという記憶は、私には無い。
となると、主人公はベルドではなかった?別人?
あるいは、物語の舞台が邪神戦争時ではなく、魔神戦争時だったのか?
いや、ゲームにはパーンやディードリットも登場していたので、魔神戦争時代であるはずがない(当時、ディードリットはともかく、パーンはまだ生まれてもない)。
まさか「恐るべき子供たち計画」か何かで生み出された双子の片割れ??
???
どうも、混乱してしまったようで、状況を整理して考えるのは難しいようです。
なので、こう考える事にします。
ゲームの中の世界は、ロードス島戦記のパラレルワールド。
時空を超え、ロードスの魅力をぎっしりと詰め込んだ特製幕の内弁当。
こう考えるなら、別段、物語の整合性に頓着する必要も無し。ですね。