たぶん、この作品も一連の摩陀羅サーガに属する物語の一つだと思われます。
輪廻転生が主題の摩陀羅サーガだから、こういった異色のお話も、けっこうサラっと描けたりするのかもしれないです。
戦闘シーンにほとんど頼ることなく、かなり真っ正直にラブコメをやってしまって、しかも、なかなか面白いお話が出来上がってしまうあたり、ここに来て田島昭宇の本領が大爆発したのかも。
ちなみに、摩陀羅サーガは全部で108編あるそうで、田島昭宇以外の作家も、いろいろと描いているようでした。
摩陀羅壱を正伝とした場合、そのパラレルワールドに位置しているブラザーズは、単独の作品としても楽しめますが、やっぱり正伝と比較しながら読むのが楽しいですね。
誰が誰の生まれ変わりなのか? とか、いろいろ思い出しながら読むのはファンにはたまらないはず。
でも、へっぽこファンの私なんかは、主人公の赤井兄弟が本当に摩陀羅兄弟の転生なのかどうか、未だによく分っていなかったりして・・・。
何となく、夏凰翔(カオス)と聖神邪(セイシンジャ)の面影が感じられたりして・・・、でもそうなると餡子(あんこ)は邪魅羅(ジャミラ)の生まれ変わりということになるし・・・、
う~ん、やっぱりそれは無いよなぁ。
と、なると、沙門(しゃもん)の生まれ変わりではないかと思っていたアイツが、実は夏凰翔(カオス)の生まれ変わりで、だとすると、聖神邪(セイシンジャ)の生まれ変わりは・・・あ、あいつ!!?