快読日記

日々の読書記録

「欲と収納」群ようこ

2014年03月13日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
《3/12読了 角川文庫 2014年刊 【日本のエッセイ】 むれ・ようこ(1954~)》

着物・洋服・台所用品・本など、“じわじわ増え続けるモノたち”を時にはさっぱり、時にはちょこちょこと捨てていくようすをつづったエッセイ。
捨てっぷりでは内澤旬子「捨てる女」にはかなわないけど、むしろそのマイルドなかんじがリアルで共感しました。

一見バブルとは縁がなさそうな群ようこですが、この世代がバブルの波をかぶらないわけがない。
わたしは数年前から読み始めたにわか読者なのでピンと来ないだけだと思うんだけど、この人にもブランドものをバンバン買ってた時代があるんですね。
モノが増えるってことは、それだけ“買ってる”わけで、
何に金を使うかはその人の価値観と直結、つまりその人自身をズバリ表してるわけで、
それを処分するってことは人生の始末をつけるってことだから、
還暦くらいになればわたしも追い詰められて片づけられるかな。
そんな日がくるといいんだけど。
モノを捨てるって、本当に「欲」との戦いなんですね。
納得。

それはさておき、部屋が散らかれば片づけの本、太ってくればダイエットの本、だるいときにはストレッチの本、料理をしたい気分のときは料理本を読んで、「やった気になる」癖をなんとかしなければ。

/「欲と収納」群ようこ