Tokai University Kihara Lab

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2009-07-04 23:27:36 | 木原より
木原です。


今日は「食べてなっとく!まぐろの“鮮度”と“味”」と題して公開講座を開きました。

鮮度がよい魚は おいしいのでしょうか。
釣りたてのまぐろは おいしいのでしょうか。
こういった 鮮度 と 味 について 実際に食べてもらって違いを比較する という初めての試みをしました。



多くの人は 鮮度が良ければ おいしい魚だと思っています。
でもそうではない場合もあるのです。
これをきちんと科学で説明する という講演です。


冷凍まぐろの中でも 鮮度の良いものは 釣ってすぐに処理され 凍結されます。
死後硬直する前に 凍結されるのです。
ですから 解凍後に死後硬直が始まり 目の前で まぐろの刺身が 硬直します。
業界用語で「ちぢみ」と言います。



これは四角く切ったはずのまぐろです。
でも死後硬直するので形が変わってしまいます。
「ちぢむ」のです。
信じられますか?ほんとうですよ。

ではこの ちぢみまぐろの刺身 おいしいのでしょうか?
今日の参加者には食べてもらいましたので おわかりいただけたでしょう。

もったいつけて、詳しいことは また講演の機会があれば、ということにしましょう。
興味のある人は 次の機会を逃さないように。
目の前で死後硬直するまぐろ。ふつうでは口にできませんよ。
(わたしは毎年 マルタで釣りたてのまぐろを口にしていますが・・・)


講演のあとは 参加者全員でまぐろ刺身定食を食べました。



参加者からは「おもしろい! またこの講座を! もっと広く大勢に講義するべきだ!」といった感想をいただきました。ありがとうございました。
お手伝いしてくれた 学生のみなさん、ありがとう。
貴重なそしてとびきり鮮度の良いまぐろを提供してくださった○社にも感謝します。

なにより まぐろ。君たちがいるから 私たちの食も豊かになる。
ありがとう。



これは地中海の大西洋クロマグロ。
写真ではわからないですが かなり大きなサイズです。
(真ん中のヤツ 200kgはゆうに超えています)
マルタではこんな群れの中にひとり潜っているのです。
そして水中で「おぉぉぉ」とか「でぇぇぇけぇ〜」とか 感激を叫んでいます。
こんな大学の先生 おそらくいないでしょう。ありがたい経験です。

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