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私的コラム&雑記(&メモ)

最近の興味深かった話題(2023年第25週)

2023-06-24 | 興味深かった話題

IBM/Red HatがRed Hat Enterprise Linuxのソースコードを保守契約者限定に変更

IBM Red Hat Puts RHEL Source Behind Paywall - ServeTheHome

 IBM傘下のRed Hatが、Red Hat Enterprise Linuxのソースコードの提供を保守契約者のみに変更したらしい。これまでは、SRPMファイルで提供されてきたため、ビルド環境さえあればRHEL互換Linuxを構築できたが、今後はそれができなくなる。恐らくCentOSがCentOS=RHELのダウンストリームという位置づけからCentOS Stream=RHELのアップストリームに変更されたのは、今回の動きの布石だったのだろう。
 また、AWSのAmazon Linux 2023の動きを見ると、今回の計画を既に知らされていたか想定されていたのだろう、Amazon LinuxはAmazon Linux 2=CentOS同様のRHELのダウンストリームから、Amazon Linux 2023でFedora=アップストリームからのフォークという開発形態に変更されている(非公式ながらこちらの記事が解り易い?)。

 ServeTheHomeの記事では、旧CentOSと同様の開発形態だったAlma LinuxとRocky Linuxへの影響に言及されているが、Oracle Linuxにも同様の影響が発生することだろう。

 ところで、興味深いのがGPL互換性だろう。
 実は筆者も誤解していたのだが、GPLの言うソースコードの提供はバイナリーに添付されるという条件のため、RHEL保守契約者にバイナリーとソースコードを提供するという新形態はGPL違反にならないようだ。

 ちなみに、蛇足ながら筆者個人に関して言うと、大昔からRHEL(ほか旧CentOSやRocky LinuxなどのRHEL互換Linux)が大嫌いで個人では使用しておらず、保守契約済の職場での付き合いのため影響がない。
 筆者はLinus Torvalds/Kernel.org公式のLinuxに好感を持っているため、Kernel.orgのカーネルに追従しているDebian GNU/Linux・Arch Linux・Amazon Linux・Intel Clear Linux・Microsoft CBL-Marinerなど(そのほかRaspberry Pi OS・OpenWrt・Armbianなども)には好感を持っているが、わざわざLTSでもないサポート切れのKernelに膨大なパッチを当てて10年間も保守して使っているRHELやUbuntuは理解に苦しむ。

Linux VersionRelease DateEOL DateLTSMajor Linux
4.182018-082018-11Not LTSRHEL 8
4.192018-102024-1219 th LTS ReleaseDebian 10 Buster
5.102020-122026-1221 st LTS releaseDebian 11 Bullseye
5.142021-082021-11Not LTSRHEL 9, SLES 15 SP4, SP5
5.152021-102023-1022 nd LTSOracle UEK7
5.172022-032022-06Not LTSUbuntu 22.04 LTS
6.12022-112026-1223 rd LTSDebian 12 Bookworm
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