ネットでレンタルバイクのページを見ていたら、日本人のやっているレンタルバイク屋さんをみつけた。ここは他と比べると料金が格安で、しかも日本語が通じるので、いざというときにも安心感がある。手続も簡単でしたので、借りることにした。店に行くと、まだ若い日本人の男の人が、丁寧な客扱いで説明してくれた。本業がチェンマイホルモンという居酒屋なので客扱いにはなれているのだろう。バイク2台から始めた商売で今では6~7台ある。結構バイクは回転しているらしく、今回も借りるのに何日か待たねばならなかった。借りたのは一番安いバイクです。一日24時間借りて80バーツ(約300円)です。車体はボロイ100CCのカブと同じようなバイクですが、走れば文句ないので、アイドリングを調整して、乗り出した。前回のバイクと違い、小さいエンジンなので音と振動は大きいが、平地を走る分にはこれで充分なのだ。街中の混雑をふり切って、ピン川にかかるナワラット橋を渡ると、東へまっしぐら、1006号線をサンカンペーンへ一直線の道を走る。途中ボンサーンのクラフトセンターや手作りの笠の工房やOTOP(オートップ一村一品)の展示場を見て、メンライキルンの工場やサイアムセラドンなどにはよらずにサンカンペーンの町を抜けた。ここからが遠い、今までと同じぐらいの距離がある。しかし、この道は気持ちがいい車も減り、あたりはタイの農村風景にかわる。日本の人工的な庭のような農村風景と違って、タイの特徴である「自然さ」がある。解放感がある。こういう風景を求めていた自分に気づく。こんなタイの農村で暮らしてみたいと思わせるくらいに、はやチェンマイの喧騒が鼻についてきたのかもしれない。
♩ 申し訳ないが気分がいい~。すべてはここにつきるはず。♪
やがて1006号線から左へ折れて1317号線に入ると山が近づいてくる。車はさらに減って、温泉へ向かう車だけのようになってくる。よそ見をしながらでも走れるような、田舎の道路でおとぎ話のアリスになったのように周りの風景が語りかけてくるようだ。「お前は誰だい」「どこへ行くんだい」「ちょっと寄ってかないか」「バイクの音がうるさいよ」「急ぐこたぁないさ」「ん」・・・バイクの風を切る音が邪魔をして聞こえないふりで走りさる。けれど、我慢は長くは続かない、バイクは小高い山に向かって吸い込まれるように脇道へカーブを切る。知らない道の誘惑に身を任せる快感は夢の中で空を飛ぶ瞬間の不安と快感に似ている。犬が番人のように道路の真ん中で寝ている脇をゆっくりすり抜けると、不思議の国に突入する。4ツ角をどちらに曲がるかバイクに任せ、ちょっと運命と取引しようかと思うや否や、後ろに乗っているウサギが叫んだ。「パパイヤ、パパイヤが売ってる」「戻って、戻って」と。なんか急に力が抜けた。やむなくUターンすると道路に無人販売よろしく菜っ葉とパパイヤ3個が並べられていた。木陰からおばちゃんが出てきた。金時計をぶら下げたウサギでなくてよかった。お互い通じないない言葉で話しながら、それでも、大きなパパイアを3個40バーツという破格の値段で売ってくれた。ワシらはまだおとぎ話の中にいるのだと思った。
♩ 申し訳ないが気分がいい~。すべてはここにつきるはず。♪
やがて1006号線から左へ折れて1317号線に入ると山が近づいてくる。車はさらに減って、温泉へ向かう車だけのようになってくる。よそ見をしながらでも走れるような、田舎の道路でおとぎ話のアリスになったのように周りの風景が語りかけてくるようだ。「お前は誰だい」「どこへ行くんだい」「ちょっと寄ってかないか」「バイクの音がうるさいよ」「急ぐこたぁないさ」「ん」・・・バイクの風を切る音が邪魔をして聞こえないふりで走りさる。けれど、我慢は長くは続かない、バイクは小高い山に向かって吸い込まれるように脇道へカーブを切る。知らない道の誘惑に身を任せる快感は夢の中で空を飛ぶ瞬間の不安と快感に似ている。犬が番人のように道路の真ん中で寝ている脇をゆっくりすり抜けると、不思議の国に突入する。4ツ角をどちらに曲がるかバイクに任せ、ちょっと運命と取引しようかと思うや否や、後ろに乗っているウサギが叫んだ。「パパイヤ、パパイヤが売ってる」「戻って、戻って」と。なんか急に力が抜けた。やむなくUターンすると道路に無人販売よろしく菜っ葉とパパイヤ3個が並べられていた。木陰からおばちゃんが出てきた。金時計をぶら下げたウサギでなくてよかった。お互い通じないない言葉で話しながら、それでも、大きなパパイアを3個40バーツという破格の値段で売ってくれた。ワシらはまだおとぎ話の中にいるのだと思った。
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