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SCHWEIN

2020-04-12 22:27:06 | ヨコ録
Album『SCHWEINSTEIN』/SCHWEIN(2001年5月9日発売)
Remix Album『SON OF SCHWEINSTEIN』/SCHWEIN(2001年9月5日発売)

参加楽曲
 Album:全11曲中4曲参加
 Remix Album:全9曲中1曲参加

横メモ
 <SCHWEIN(シュヴァイン)>は、ドイツから<KMFDM>のサシャ・コニエツコ、イギリスから<PIG>のレイモンド・ワッツ、
 そして日本のBUCK-TICKの今井寿と櫻井敦司で構成されるユニットです。
 僕は今井さんの曲をメインでマニピュレート参加することになりました。

 以前<SCHAFT>のレコーディングの時にレイモンドと知り合えて、少しだけ海外のインダストリアルの空気を感じました。
 しかし今回はさらにサシャも参加ということで、僕は「毎日スタジオに通って最先端のサウンドの作り方を得よう」と思いました^^

 レコーディングの最初はレイモンドと、エンジニアのラッセルがイギリスで録音しておいたものの確認から始まりました。
 その間の今井さんは自宅で作曲活動中。
 そして1週間経ってからサシャが来日しスタジオワークに合流。
 昔から一緒に活動してるだけあってレイモンドとサシャで、スムースに共作し歌を録音したりしていました。

 そして今井さんの楽曲が順々に上がってきたので(結果3曲)、僕が中間でデータをマニピュレートし二人にデータを渡すというやり方になりました。
 では横山目線で楽曲解説を・・・

Album『SCHWEINSTEIN』
2:「Crown」
 今井さんが最初に上げた曲だっと思います。
 スタジオ作業では今井さんはまだ自宅で創作していたので、レイモンドとサシャと僕とで打ち込みものをダビングしていきました。
 この曲は本来4分以上の曲だったのですが、2人ですぐに作詞に取り掛かると曲構成を変えて短くしていきました^^
 今井さんの確認もないのに「なぜ構成を変えるのか?」確認したところ、
 「歌詞との関連で曲自体にスピードが出るから」と言ったように記憶してます。
 仮歌が入って今井さんが初めて聴いた時は驚いたと思います^^
 目から鱗が落ちる体験でした♪

7:「Schwein」
 ある日サシャが1曲作ることになり僕に「サンプリング用のCDは持ってる?」と聞いてきました。
 その時僕も欲しい時期だったので買って持っていく事にしました♪
 しかしサシャの入り時間は日本人の感覚より早く、僕が13時に入った頃には既にリズムが完成していました/^^\
 結局僕のサンプリングCDは使わず、代わりに「ヨコ、このシンセで何か作って入れてくれよ♪」ときました\^^/
 初めていじったシンセ<VIRUS>は音も太く操作しやすくアルペジエーターが付いていたので、後日すぐ購入しました^^
 イントロや間奏、エンディングに入っているリズムのような音程があるようなシンセを作って採用されました♪嬉しかった〜〜〜〜〜
 ノイズの技を真近で見て、「へぇ〜こんなやり方でこんな音がするんだ〜!!!」って興奮したり・・・
 サシャと笑顔でレコーディングしたその時間は、自分にとってかけがえのないものとなりました♪

8:「World's Junk」
 今井さんが2曲目に上げてきた曲だったと思います。
 この曲のリズムなんですが、いわゆるTR-909系の音色を今井さんは仮で入れてデモとして僕に渡しました。
 そして「この音色は仮なので違う音に差し替えて欲しい」と。
 それで僕はスタジオで差し替えようとしていたらレンモンドとサシャの2人が「なぜ変えるんだ??」と^^
 「仮なので・・・」と伝えると2人は「いい音なので変える必要はない」と/^^\
 「でも今井さんが言ってるし〜〜」と思いましたが、確かにいい音なので変える必要はないのではないかと考え直しました。
 この時期「マニピュレートとは??」と結構悩んでいたので、「いい音色を使うのも僕の判断でいいものなのかもしれない・・・」と目から鱗が落ちました^^

9:「Slip」
 今井さんの渾身の名曲です♪
 この曲はBUCK-TICK方式の作り方だったと思います。
 ちゃんと歌メロも作られていましたので、レイモンドは独自でコーラスを足していました。
 この曲のベースの音色は今井さんと共に僕もこだわってました。
 エンジニアのラッセルを説得して今お聴きの音色を採用しました^^


 当時はサンプラーを駆使していたのでレイモンドやサシャは思いついたら即サンプリングして重ねていきました。
 そのフットワークの速さを学びました。
 居ない時に彼らはパパッと録音しているのでM8のボーカルエフェクトなんか「どうやってやるの〜〜〜〜@@」でした^^
 (教えてくれたようでしたが、英語でしたので横山はイマイチ理解出来ずでした/^^\)

 通訳の方はいらっしゃいましたが、スタジオ内では基本的に英語で進めていました。
 思い出されるのは、今井さんが黙々とギターを弾くので誰もOKを出さず40テイクくらいになり、ラッセルが目を白黒させてたり^^
 櫻井さんの歌録りの時、なぜが僕がボーカルブースの中に送り込まれ、レイモンドのディレクションの仲介係りになったこともf^^
 (櫻井さんは僕がいて大変やりずらかったと思います)

 あと酒でいえばサシャがスタジオで日本酒のぬる燗をコーヒーメーカーで上手に作ってくれたり、
 当時コンビニで普通に売ってた1リットルの缶ビールを一人一人に1本づつ配って差し入れしてくれました^^サスガドイツジン

 あるスタジオ終わりで呑みに行った日が僕の32歳の誕生日でした。
 それを聞いたサシャは「ヨッコダイル、来年のゾロ目はいい年になるよ」と言葉のプレゼントをくれました^^b
 ちなみに「ヨッコダイル」とはサシャが僕に付けたニックネームです^皿^
 (僕がワニみたいな動きをしていたようです^^)
 それ以降ゾロ目の歳はいい年とインプットされました♪

 自分にとって素晴らしい時間を過ごし、レコーディングに携われて幸せでした。
 今聴いてもかっこいい作品です♪
 マジで^^b



 その後ツアーでは残念ながらサシャが参加出来ず、代わりにブライアン(haloblack)が来ましたが、、、
 彼とも仲良くさせてもらい、その後来日する度に呑んで英会話の勉強させてもらいました^^

Remix Album『SON OF SCHWEINSTEIN』
3:「Lard, Lips Liquor (Shadows)」
 シュヴァインのリミックスアルバムを作るということで、今井さんと参加させて頂きました。

 原曲のレイモンド作曲「Lard, Lips Liquor」はレコーディング初期に歌録りをしてました。
 3人の歌が展開していき、曲もインダストリアルでオーケストレーションもあり目まぐるしく展開していくノリのいい曲♪
 これを「今井さんがアコギで弾く」というところからリミックス作業がスタートしました。

 最初に録音されているパラデータをもらい、インスパイアされた音色をピックアップしていきました。
 まず最初にメインになるリズムループを決めてサンプリング、そして再構築♪
 始まり方を決める時、櫻井さんの「踊ってる」という歌のリップノイズをフィーチャーしたくなり、その部分をループさせました^^
 大まかな構成を決め、ボーカリスト3人均等になるような配分をしていきました。
 原曲にない音色やフレーズを思いついたら作って弾いて録音♪
 そういえば結局ベースを入れませんでした^^
 リズムループの低音がベース代わりということで♪

 元々の素材がカッコイイので、間奏などは更にブラッシュアップさせてもらいました♪
 今井さんと自由に楽しく作らせてもらいました。

 このバージョンも好きです^^


この頃は悩みながらも凄く得るものが多く、自分の音楽人生に大切な時間と出逢いだったと思います。


とてつもなく大きな財産を手に入れたのでした。・・・つづく
コメント (5)
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