よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

23:第6章 経済学史上、最も簡明で正確な「使用費用」の説明:投資で資本装備の価値は上がるのだが・・・

2021年06月10日 | 一般理論を読む
使用費用とは資産項目である⁈

前項で

期首資本装備額+期中売上高―使用費用―要素費用=
付加価値(所得)+期末資本装備額

という式が得られた。

 このうち要素費用は仕入れ額(賃金を含む)だから、確定する。使用費用以外の他の5項目もしかりである。
では使用費用はどのように確定するのだろうか。

 この式から使用費用を求めると

使用費用=
期首資本装備額―期末資本装備額+(期中売上高―付加価値―要素費用

 となる。
 右辺中の期首資本装備額―期末資本装備額期中売上高―付加価値―要素費用
 はそれぞれ

期首資本装備額―期末資本装備額=資本装備の増減価額

期中売上高―付加価値―要素費用=投資額(補修費用も新規設備投資も含む)
*投資額は資産項目なので要素費用と区別される。

 であるから

使用費用=資本装備の増減価額+投資額

となる。

                                                                                                             以上

 これは、今まで存在した使用費用の解説のうち、最も簡明な解説である。(と思う)
 使用費用に期待(投資額)が含まれていることも一目見れば分かるのである。(と思う)

 なんか????となったそこのあなた! 要は「定義」の問題である。

 ケインズはこのような説明の仕方はしていないので、次回はケインズの思考をたどってみたい。これは面倒だけど。さらに第6章付論 で嫌になるほど検討することになる。

 

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