よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

場外乱闘篇 4:竹中白書は経済学の破壊であり、理論を信仰に代え、現実の経済をも破壊した

2020年11月23日 | 週刊 日本経済を読む
 穴を掘って埋めるの意図的曲解は産業を破壊したケインズを生かす いよいよ「穴を掘って埋める」箇所だが、当時も今もまともに反論する気にはなれない。また反論したとしても改革熱、構造改革という神話に浮かされていた人々は聞く耳を持たなかったろう。 しかし、今は構造改革の結果が死屍累々であることは皆知っている。熱も冷め、神話も崩壊してしまった。 もう一度冷静に考えてみる時期ではある。これがケインズの批判にな . . . 本文を読む

場外乱闘篇 3:「不良債権処理」は何をもたらしたか? 金融機関の今そこにある危機

2020年11月19日 | 週刊 日本経済を読む
 極端なデフレ政策の強行⇒流動性選好の歴史上かつてない亢進ケインズを生かす不良債権処理で金融機関は救えない  日銀は銀行勘定を毎月公表している。直近は2020年8月末のものである。 銀行は預金と貸出の利ザヤで商売しているものだ、と思っていたら大きな間違いである。 銀行にとって負債となる預金が865兆7563億円もあるのに対し、貸し出しは553兆7960億円と341兆円以上も不足 . . . 本文を読む

場外乱闘篇 2:竹中経済白書(2001/12/4)を論ず

2020年11月16日 | 週刊 日本経済を読む
 論理構造のない文章は始末に負えないが・・・ケインズを生かす こういう文章を論ずるのは難しい。ケインズが一般理論を書くときに直面した問題である。なぜなら、論理構造がないからである。A⇒B、なら、Aでない⇒Bでない、となる。それがないのである。 ケインズはそのために古典派理論の公準(古典派が拠って立つ前提つまりA)を自ら定式化し、その前提が成り立たないことを証明している。そのよう . . . 本文を読む

場外乱闘篇:「経済学者」はいかに国民を不幸にしたか? 曲学阿世の2001年竹中経済白書を読む 1

2020年11月12日 | 週刊 日本経済を読む
「ケインズ自身、『穴を掘ってまた埋める』ようなまったくムダな事業も、景気対策として役に立つと言っていた」のか?ケインズを生かす まずは、読んでいただきたい。竹中平蔵が経済財政政策担当大臣に就任して最初にまとめた経済白書である。最後の章「おわりに」を全文引用する。ここから20年。また過去の亡霊が舞い戻ってきたので力を入れて読んでいただきたい。論点は3点である不良債権処理を進める必要があるのか需要不足 . . . 本文を読む