よみがえるケインズ

ケインズの一般理論を基に日本の現代資本主義を読み解いています。
カテゴリーが多岐に渡りすぎて整理を検討中。

政府の財政を考える ⑦     社会保障は「重荷」なのか?

2023年10月24日 | 先進国の経済学
*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。以下「政府」と呼称する。 消費は必ず誰かの所得となる。貯蓄は誰かに使ってもらわなければ利子すらつかない。考えたら当たり前だが人々がこれを分かろうとしないのは、手元に残るカネにしか興味が行かないからである。これは自然の本性であり誰も逃れることができない。だから政府の再分配機能があるのだが、政策担当 . . . 本文を読む

政府の財政を考える ⑥    再分配!好! 再分配は良い事だ

2023年10月16日 | 先進国の経済学
*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。以下「政府」と呼称する。現物社会移転とは? 現物社会移転とは、一般政府が家計に現物の形で支給することを目的に、市場生産者から購入する財貨・サービスを指す。具体的には、医療費、介護費のうち保険給付分、公費負担医療給付、義務教育に係る政府による支出、家計向け公共サービスの公費負担分等が含まれる。公立 . . . 本文を読む

政府の財政を考える ⑤ 政府の持つ再分配機能

2023年10月10日 | 先進国の経済学
*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。以下「政府」と呼称する。政府の再分配機能について 2021年の国民経済計算をもとにしている。  家計の所得は財産所得、事業所得、賃金から成り立っている。合計301兆円だ。 そこから税と社会保険料が差し引かれて183兆円となり、これが手取り収入である。というのが世の中で議論されている「そ . . . 本文を読む

政府の財政を考える ④     医療と介護が底割れを防いできた

2023年10月02日 | 先進国の経済学
*≪中央政府(いわゆる政府)+地方政府(地方自治体)+社会保障基金≫を連結したものを「一般政府」と呼ぶ。 実質では実質では増加分の77.9%、名目では55.4%。名実ともにこの間のGDP増加の主因となったのは公的需要だ。ではその公的需要の中身は?一般政府の消費・投資増加分の中身 一般政府の財政の仕組みを理解するのは少々面倒だ。ここでは国民経済計算で集計された「一般政府の機能別支出」をもとに議論を進 . . . 本文を読む