中国新聞社主催の「政経講演会」に行った。
満席の上に立ち見もあり盛況だった。
佐高信さんは辛口の評論家として名高いがTVではあまりこわもてに見えない。
しかし、いつも歯に衣きせぬ言い回しがすっきりとしていて昔からファンだった。
今日は笑いを誘いつつ政治と経済について話を聞く事が出来、痛烈な批判に思わず手を叩きたいくらい小気味良かった。
内容は私のあやふやな解説より明日の朝刊に講演内容が載るそうなので忘れない内に感想を書いておくことにしました。
今回特に強調されたのは小泉内閣のしてきたことの内容とその後について。
特に昨今話題になっている「かんぽ」問題。
次々に明らかになっているように売買についても不明瞭、これをめぐる黒い噂など一部の人が私物化して利権を得ていたことも確か。
その中で公共であった郵便局の統廃合で住めなくなったり不利になっている人たちの現実問題は何ら解決していない。
だから、郵政民営化じゃなくて「郵政私物化」だと言われる。
小泉内閣での小泉、竹中さんの行ってきたことは単なる赤字切捨て黒字優遇だけだったと言われる。
佐高さんはこの二人が「パブリックを殺した」と表現された。
パブリック(public)とは「公共」の意。
殺してはいけないパブリックがあるのだと強調された。
それは、警察や消防など赤字になっても決して切り捨ててはいけないもの。
そういうものを赤字と黒字だけで次々に殺した。
それは、政治が行われなかったからだ。「小泉さんと竹中さんは政治をしなかった」と、強調された。
資本主義経済は競争原理に基づいて格差を生む。それをなるべく小さく、フェアにするのが「政治」。
憲法の番人が政治家だと言われるが9条や
25条(1、すべて国民は健康で文化的な生活を営む権利を有する。2、国はすべての生活面について社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。)
は守られていないのが現実だ。
更に矛先はこちらへも向けられる。
支持率90パーセント、今も結構な支持率のある小泉さんを総理にしたのも私達であり、憲法すら守られていない現実にすら気付いていない国民にも責任の一端はある。
私は筑紫哲也さんや佐高信さん落合恵子さん達が編集委員をされている「週刊金曜日」と言う雑誌をとある病院で何度か読んだ。
広告を取っていないので書き手は思う存分書いてはいるが時に強烈な表現もあり、果たして何処まで信用して読むかといつも思っていた。
今日もそんな調子でテンポ良く話され、こちらはとてもすっきりとする。
が、経済や政治の話、難しいけどやはり避けて通ったらいけないんだと、自分のこれからの生活の為にも弱者に優しい政治をする政治家を選ばなくてはいけないんだと意を強くしました。