戯言備忘記録~A target of a licensed tax accountant~

日々思うことを気ままに書いてます。

コクドと西武の問題って何??

2004-10-24 10:30:32 | 仕事
今日は今話題になっている、西武鉄道とコクドについて考えていこうと思う。
世間話とかしてると、お客様から「西武の株を売るのに何の問題があるのか?」とか、
「いったい何が問題になっているのかわからない」という声を聞きました。
そんなわけで今回はこの件を考えてみました。

東証の上場廃止基準には色々とあるのですが、今回の問題の発端は
「西武鉄道の株式を少数の株主(コクドとプリンスホテル等のグループ会社とその関係者)が
80%超を長年保有していた」ということです。
東証の上場廃止基準によれば、
「少数特定者持株数が、90%を超すと猶予期間なしに上場廃止になります。
ただし、所定の書面を提出する場合を除く。
また、80%を超すと1年間の猶予期間の後に上場廃止となります。」
とあります。

これが問題になっているのかというと、そうではないんですね。
今回の件で一番問題になっているのは、
有価証券報告書の誤りが「事務的な単純ミス」か、それとも「意図的な虚偽記載」か?ってことです。
(西武鉄道の有価証券報告書で西武鉄道の株式をコクド等がどれだけ持っているかの記載ですね)
これが虚偽記載と判断されると証券取引法違反になり、上場廃止の可能性が高くなるでしょうね。
(参考までに下記に資料のURLつけてます。良かったらご覧ください。)

上記に加えて、少数株主で80%超を保有していたために、上場廃止になるかもしれないのに、
西武鉄道の株式をそういう情報を知らせることなく売却したことに問題があるのです。
証券会社を通さずに有価証券を売買する場合は、
重要な情報を知らせずに売却することはインサイダー取引に該当します。

堤義明氏もグループ各社の役員から辞任しましたが(それでもコクドの筆頭株主です)、
それだけでは済みそうにない雰囲気になってきましたね・・・。
言ってることに矛盾点も色々あるようですし・・・。
プロ野球界の再編問題にも大きな影響を及ぼしそうな問題だけに、
今後も気になるニュースの一つですね・・・。

この投稿に誤りがありましたら、訂正等よろしくお願いします。

西武鉄道株式の参考資料
東証の上場廃止基準

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