池ちゃんのページ


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フランス  野党の左翼連合「新人民戦線」が最大勢力に

2024年07月14日 16時16分53秒 | 一言
 パリ中心部の共和国広場に集まった人々から地鳴りのような歓声が湧きおこりました。7日午後8時すぎ、フランスの国民議会選挙の開票速報を伝えるテレビが、野党の左翼連合「新人民戦線」が最大勢力になると報じた瞬間です。信じられないと涙をぬぐう人、見知らぬ人同士が抱き合う姿も。
事前の世論調査では人種差別と国民分断を進める極右政党の国民連合(RN)がトップ。わずか1カ月前に結成された「フランス版野党共闘」が逆転勝利するとは予想できませんでした。
 6月9日の欧州議会選挙でRNが躍進し、与党が大敗。マクロン大統領はパリ五輪前にもかかわらず突如国民議会解散に打って出ました。極右内閣誕生の危機に対し「民主主義を守れ」と立ち上がったのは、労組や市民、大学生・高校生の団体でした。
 これまでの共闘の積み上げもあって、左派や環境派の4党が翌日には共闘組織立ち上げで合意。共通政策では、マクロン政権の新自由主義的、抑圧的政策との決別、最低賃金の引き上げ、あらゆる人種差別とのたたかいを公約。「希望はここにある!」と呼びかけました。
 本紙の外信記者は、集会やビラ配りなど市民の自発的な運動が広がったと伝えています。決選投票では新人民戦線とマクロン与党が候補者を一本化して、RNを第3位の勢力に抑え込みました。
 国民の審判は、傲慢(ごうまん)な国民無視を続けたマクロン大統領にも下されました。今後、希望を託された新内閣が実現するのか。草の根の力がカギを握っています。


原水爆禁止世界大会

2024年07月14日 16時15分05秒 | 一言
世界が共同して非核の展望を
 広島と長崎にアメリカが原爆を投下してから79年です。目前に迫った原水爆禁止世界大会(国際会議・広島8月3~4日、広島4~6日、長崎8~9日)は、来年の被爆・戦後80年にむけて世界的な運動をよびかける集会として注目されます。

 ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン政権は核演習や核威嚇を行い、米国をはじめNATO(北大西洋条約機構)諸国も「核抑止力」の拡大・強化を唱えるなど、核をめぐる情勢は重大です。ガザ攻撃を行うイスラエルは核保有国です。核軍縮の交渉も困難な状況にあります。

■希望の光禁止条約
 しかし今、この危機の打開を求める声が広がっています。アントニオ・グテレス国連事務総長は、核兵器の使用についての「世界の終焉(しゅうえん)を思わせる言葉遣い」に危機感をあらわにし、「今こそ、狂気を止めるときです。私たちには、今こそ軍縮が必要です」と訴えました。(3月5日)

 平和への逆流をのりこえ、戦争も核兵器もない世界をどう実現するのか―今年の世界大会にはその展望を示す重要な意義があります。全国の参加者、各国の運動代表とともに、国連幹部や核兵器禁止条約を推進する国の政府代表も参加する議論は、私たちに勇気を与えてくれるでしょう。

 「希望の光」となっているのが核兵器禁止条約です。核保有国の妨害にもかかわらず、参加国はいまや70、署名国は93と国連加盟国(193)の半数に迫ります。禁止条約は発効後、世界の反核平和運動を励まし、あらゆる場面で核兵器廃絶の主張を支える柱となってきました。国連では小国といわれる政府の代表も「禁止条約に励まされている」とのべ、核大国を堂々と批判しています。こうした状況が核兵器を使用させない力となっています。

 世界大会は禁止条約の力を改めて実感する場となるに違いありません。条約が定める被爆者や核実験被害者への支援と環境修復についても、大会で議論が深められることでしょう。

■抑止論の克服急務
 「核抑止」論の克服も急務です。来年3月に予定される禁止条約第3回締約国会議では、これが焦点の一つとなります。核使用を前提とした「核抑止」の非人道性を明らかにするうえで被爆者の訴えが不可欠です。世界大会は、「核抑止」論をのりこえる国際的な世論を発展させるうえでも重要な貢献となるはずです。

 禁止条約が世界の多数派となる一方で、唯一の戦争被爆国である日本がこれに背をむけている姿は異常です。条約への参加を求める意見書を採択した自治体は全体の約4割に達するなど、政治的立場の違いを超えて広がっています。政府は一刻も早く条約参加を決断すべきです。

 ヒロシマ・ナガサキと憲法9条は深く結びついています。大会は戦争国家づくりをすすめる岸田政権、自民党政治を終わらせ、禁止条約に参加する政府、憲法を守り生かす政治をめざす運動の節目でもあります。

 平均年齢85歳を上回った被爆者たちは今、高い決意で立ちあがっています。被爆者とともに世界大会を成功させるために力を尽くすことを訴えます。


国連憲章順守で結束を

2024年07月14日 16時10分30秒 | 一言
緒方副委員長 欧州左翼集会で発言


(写真)12日、ミエレスの理工科大学の講堂で行われたパネル討論で発言する緒方副委員長(右から2人目)

 欧州左翼党とシンクタンク「トランスフォーム欧州」による夏季大学が11日から14日までの予定で、スペイン北部ミエレスの理工科大学を会場に行われています。これには、日本共産党から初めて緒方靖夫副委員長が参加しています。6月の欧州議会選挙の分析、平和、経済、産業、社会、文化などの諸問題をパネル方式で議論しています。

 12日には、帝国主義をテーマに、緒方氏のほか、パレスチナ民主同盟、イスラエル共産党、西サハラ・ポリサリオ戦線、コロンビア共産党の各代表が討論しました。

 緒方氏は、党綱領で米国を「帝国主義」と規定している理由、国連憲章に基づく現代の国際平和に対する重大な懸念は一部大国による軍事的覇権主義であり、いかなる大国の覇権主義にも反対の立場であることを説明。国際社会は北大西洋条約機構(NATO)の一部の加盟国政府を含めて、2003年にブッシュ米政権によるイラク侵略戦争に“国連憲章を守れ”の一点で結束して以来、それが基準になっていることなどを述べました。

 その上で、日米安保条約の下での米国による日本支配の実態、沖縄をはじめとする世界に例のない米軍基地の展開、最近の沖縄での米兵による性暴力を告発。米軍基地と人間の尊厳は両立しない、平和とジェンダーのたたかいは一体だとの指摘に会場から拍手が起きました。

 緒方氏は、ワシントンで11日まで行われたNATO首脳会議をどう見るかとの質問に、NATO強化と軍事的テコ入ればかりで、“民主対専制”の対立に加えて世界の分断を広げるものだと指摘。西側が結束を強めている今、左翼の団結がいっそう重要と強調しました。

 11日には、極右台頭のパネル討論が行われ、緒方氏は会場から、欧州の選挙で見られる左翼から極右への有権者の投票移動傾向について質問、極右の生みの親は新自由主義であるのに、その国民の不満を利用して台頭しているとコメントしました。



「学費値上げ撤回まで」

2024年07月14日 16時09分27秒 | 一言
東大生ら集会 「延期」させた運動に確信
 東京大学の学生らが12日、同大学の本郷キャンパス(東京都文京区)で学費値上げに反対する集会を開きました。主催は同大学文学部連絡会。小雨が降る中、のべ150人が参加しました。同大は来年度から約10万円の授業料値上げを検討しています。反対の声が広がり、当初同日に予定されていた値上げの発表を延期しました。集会で学生たちは値上げ案の撤回まで運動を続けると語りました。

 5月に学園祭で「学費値上げ反対緊急アクション」を呼びかけた法学部4年の学生(21)は「初めて声をあげたときに周りにいた人は20人だったが、今は多くの人がいる」とのべ、志望する大学院の値上げの発表延期を両親が喜んだと語りました。

 人文社会系研究科の院生で文学部連絡会のAさん(29)は、「学費を値上げされたら大学を去ろうと思っています」と話す学生に出会ったといいます。生き方にかかわる値上げの撤回を「あきらめていない」と語りました。

 「学費値上げに反対する広場」の教育学研究科の院生(27)は「一人ひとりは小さな力だけれど、思考と行動を一つに合わせたら社会を少し変えられた」と話し、「この共同の経験を次につなげる足掛かりにしよう」と運動の継続を呼びかけました。

 人文社会系研究科の鈴木泉教授は、「値上げ反対集会で大教室が満員になり、値上げ発表の延期が起きるとは思わなかった。みなさんの力です。値上げが撤回されるよう運動が続くことを願います」と激励しました。

 東京大学は授業料値上げについて、11月までに結論を発表するとしています。


一緒に世直しやろう

2024年07月14日 15時46分42秒 | 一言
岡山・津山 市田副委員長迎えつどい


(写真)会場いっぱいの参加者に語る市田氏=13日、岡山県津山市

 岡山県の日本共産党美作東備地区委員会は13日、県北部の津山市で市田忠義副委員長を迎えたつどいを開きました。開会時から会場がいっぱいの中、市田氏は「自民党政治を変えるために強く大きな日本共産党を」と訴え「自民党政治、金権腐敗政治に怒りを持っている人は一緒に世直しやろうじゃないか」と入党を呼びかけました。

 「東京都知事選挙の結果をどう見るか」という質問に市田氏は「結果は残念だったが『ひとり街宣』のひろがりなど日本の民主主義の力を示すものとして今後に生きる貴重な成果があった。発展の芽をにぎり次のたたかいに生かそう」と述べました。自民党が大敗し、共産党は全ての選挙区で前回票を上回った都議補選にふれ「全国の支持者や党員、議員が草の根で宣伝・対話し、『赤旗』の配達集金や読者を増やし続けてきたことが自民党を追い込んだことに誇りと確信を持とう」と呼びかけました。

 市田氏は、さまざまな質問に答えながら、「『利潤第一主義』から自由になれば、自由に処分できる時間が増え、人間の全面的な自由が花開く。文化・スポーツや芸術、科学技術なども大きく発展する」と展望を語りました。

 元小学校教諭の女性(71)は「どの問題でも、縁の下の力持ちになる党の姿に胸がじーんとした。労働時間の短縮や自由の話に、私なら何ができるかとワクワクした。みんながゆとりを持って生活できる社会にしたい」と話しました。

 入党した学生(19)は「一緒に綱を引いてほしいという市田さんの言葉に励まされ、党に入って学びたいと思った。暮らしを土台から支えることが、経済をよくするという考え方をもっと勉強したい」と語るなど3人が入党を決意しました。


共産党102周年講演会 

2024年07月14日 15時40分01秒 | 一言
「考え 時代に合う」


(写真)記念講演を聞く人たち=13日、党本部

 いま日本を変える歴史的なチャンス―。13日、田村智子委員長による日本共産党創立102周年記念講演が開かれた党本部ビルの大会議場には、共産党のことをもっと知りたいという思いで参加したJCPサポーターの姿がありました。自民党政治の深刻な行きづまりから社会の新たな変化、未来社会の展望まで幅広く語られた講演を真剣なまなざしで聴き、共感の拍手と声援を送りました。

 東京都台東区から参加したミューフォーさん(35)=仮名=は「選択的夫婦別姓の実現を目指す立場で共産党と経団連が一致していることが印象に残りました。4年前の綱領改定で共産党がジェンダー平等を掲げたことを知り、時代に合った考え方をしている政党だと感じました。共産党を支える若い世代の仲間を増やしたい」と語りました。

 「田村さんが最近のひとり街宣の話題に触れてくれて、勇気づけられました。私も取り組んだので」という40歳の派遣社員。「派遣で働いていてもうすぐ3年になり、派遣元の会社との関係は有期雇用から無期雇用に変わりますが、派遣先との契約は6カ月刻みで不安定なままです。ハードで過密な労働か、パートや派遣で低い給料か選ばされています。この不自由を打開するため、102年続いてきたバトンをつないでいきたい」と話します。

 日本共産党100年と101年の記念講演をインターネットなどで聴き、今回初めて講演会に参加したという外国人の20代の大学院生は「女性の労働における間接差別の問題は、男性の働き方の問題でもあり、男性も苦しめています。いろいろな立場の人にとって重要な問題だと思いました」と話しました。

 外国人の人権問題に取り組んでいるAさん(47)=東京都中央区=は「マルクスとエンゲルスが追求し続けた『人間の自由』を実現するため、共産主義の社会を目指すことに希望を感じます。長時間労働や不安定雇用の問題を国会で取り上げてきた共産党を信頼しています。もっと自由に生きられたらいいなと思うし、声を上げてたたかうことが大事だと実感しました」と振り返りました。

すべての言葉 共感
東京・板橋区 真ん中世代が入党



(写真)入党者とともに喜び合う小柳しげる板橋区議(右)と支部員(左)=13日、東京都板橋区

 東京都板橋区の小柳しげる区議の事務所では13日、党員らと一緒に田村智子委員長の講演を視聴した40代の後援会員が「『人間の自由』という言葉がとても心に響きました。私も自分の自由な意思を大切に党に入ります」と入党を申し込みました。

 視聴しながら熱心にメモを取る姿が見られました。田村委員長が未来社会について資本による搾取をなくし「自由な時間が増えたら、どう使いますか」と問いかけた際には、「私なら…」とそれぞれが笑顔で話していました。

 入党した後援会員は小柳区議と支部の人の入党の訴えに、幼いころからの平和への思いとともに、20代のころは仕事や体調のこともあり生き方を思い悩んだ経験を話しました。「いま時間が少しできて、新聞を読んだり学ぶことができるようになって、ウクライナやガザのことに心を痛めています。共産党の100年の歴史のすごさも知りました」と後援会員。「田村委員長の言葉は同じ女性として伝わりやすかった」として選択的夫婦別姓の実現を首相に迫ったことなどすべてに強く共感したといいます。

京都 初めて聞いた 勉強したい


(写真)初めて参加した38歳・女性(手前)に、入党のお誘いをする、(左から)山本氏・井上氏ら=13日、京都東地区委員会

 京都の東地区委員会の視聴会場では、井上哲士参院議員をはじめ、23人がリアルタイムで視聴しました。

 山本陽子市議から誘われ初めて参加した38歳の女性(自営業)は、「初めて聞く話ばかりで、分からないことも多かったけど、『これは違うかな?』という違和感はほとんどなかった。自営の仕事で孤独死の現場にしょっちゅう遭遇するので、社会の矛盾とか格差とか、ものすごく実感している。軍事費を増やして能登の被災地をほったらかしにしている政治はホントにおかしいと思う」と感想を語りました。

 山本、井上両氏から「ぜひ日本共産党の仲間に入りませんか?」との働きかけに、直ちに入党とはなりませんでしたが、「これからもっと勉強していきたい」と、笑顔で会場をあとにしました。






日本共産党創立102周年記念講演会

2024年07月14日 15時34分38秒 | 一言
いま日本を変える歴史的チャンス―暮らし・平和・人権、そして未来社会
田村智子委員長が講演


 日本共産党は13日、党創立102周年記念講演会を党本部と全国をオンラインでつないで開催しました。田村智子委員長が「いま日本を変える歴史的チャンス―暮らし・平和・人権、そして未来社会」と題して講演。自民党政権復活からの12年を振り返り、その破綻と行き詰まりはどういう地点まできているのか、そして新しい政治への転換をはかる道はどこにあるのかを縦横に語りました。政治を変える力は、国民の運動・たたかいと日本共産党の躍進にあると述べ、「新しい時代への扉をひらく歴史的チャンスの時です。日本共産党に入党し、ともに歩もう、時代を開こう」と呼び掛けました。小説家の中島京子さん、全労連議長の小畑雅子さん、作家のアルテイシアさん、総がかり行動実行委員会の高田健さんのビデオメッセージが紹介されました。記念講演は各地の視聴会場や個人宅、スマートフォンなどでも視聴され、ユーチューブでの同時視聴は1万275カ所に達しました。(関連記事)


(写真)田村智子委員長の講演を聞く人たち=13日、党本部

 何より暮らしに希望がほしい―国民の実感です。田村氏は、厚生労働省の「国民生活基礎調査」で、「生活が苦しい」との回答が約6割に上り、統計が始まった1986年以降、最悪の結果となっていると指摘。食料支援の現場からは物価高騰の影響があまりに大きいという悲鳴が聞こえてくると述べました。

暮らしに希望を
 田村氏は、物価高騰が止まらない最大の要因は、アベノミクスの「異次元の金融緩和」による異常円安だと指摘。さらに、実質賃金が減り続ける中、2度にわたる消費税率の引き上げで、国民1人あたり13・9万円も消費税負担が増えたことを示し、「かつてない生活苦は、まさにアベノミクス以来12年の自民党政治の結果です」と強調しました。

 一方、アベノミクスからの12年で、大企業の内部留保、富裕層の所得や資産に巨額の金が流れ込み、ため込まれています。田村氏は「こんな不公正でゆがんだ状態を自民党政治は変えようともしない。変える策もありません。まさに、どん詰まり状態に陥っています」と批判。これに対し、日本共産党の「経済再生プラン」の根底にある経済論―「トリクルダウン」(大企業の利益優先)から「ボトムアップ」(暮らし優先)への大転換をはかる立場に焦点を当て、「明日に希望がみえてくる経済政策です」と力説しました。

 国民的な運動・たたかいのなかにこそ、「経済再生プラン」実現の希望があります。田村氏は、ストライキなどをはじめ「職場のたたかい」、学費値上げ反対など「若者たちの新たな運動」が巻き起こっていると紹介。「要求の一致点で連帯し、ともに運動を広げたい。同時に多様な要求を、自民党政治を終わらせて新しい政治へ転換する国民的な運動へとつなげていきましょう」と呼び掛けました。

暴走政治を告発
 いま、南西諸島をはじめとしたミサイル配備など、「戦争の準備」としか言いようがない事態が進んでいます。田村委員長は「この始まりは、安倍政権による2014年の集団的自衛権行使容認の閣議決定です」と振り返りました。

 安倍政権下では、15年に集団的自衛権の行使を可能にする安保法制が強行されました。田村氏は、その後、岸田政権の下では22年12月に敵基地攻撃能力の保有や軍事費2倍化などを盛り込んだ「安保3文書」が閣議決定され、長射程ミサイルの大量配備、戦闘機の共同開発・武器輸出解禁、自衛隊統合作戦司令部の設立などが進められていると指摘。今年4月の日米首脳会談での合意に基づいて、自衛隊を米軍の指揮・統制下に深く組み込み、日米一体で敵基地攻撃能力を運用する体制―米軍の統合防空ミサイル防衛(IAMD)への参加まで狙われていると告発し、「14年の閣議決定で、憲法解釈を勝手に変えたことが、どこまでも憲法をふみにじるタガがはずれた暴走政治を引き起こし、戦後の日本のあり方が土台から崩されるところまできています」と強調しました。

 「憲法解釈を平然と変える政権はどこまでも堕落し、最低限のモラルさえも失っています」と述べた田村氏は、沖縄県への強権政治の問題に言及。自民党政権が辺野古新基地建設をひたすらに強行し、さらには、米兵による性的暴行事件を政府が隠蔽(いんぺい)する事態まで発覚したとして、「国民の命と安全、女性の尊厳よりも、日米同盟を優先するところまで落ちぶれています」と糾弾しました。

 田村氏は、日米同盟強化にひた走る自民党政治への怒りのもとで、「オール沖縄」の不屈のたたかい、市民と野党の共闘が生まれたと強調。「自民党政治によって、憲法がこれほど蹂躙(じゅうりん)されているいま、『立憲主義を守れ』の原点に立って、市民と野党の共闘を再構築しようではありませんか」と呼び掛けました。

9条生かす外交
 どうしたら戦争の心配のない東アジアをつくることができるか―。田村氏は、日本共産党が憲法9条を生かし、ASEAN(東南アジア諸国連合)と協力した平和外交を求め、外交努力を重ねてきた実践を紹介しました。志位和夫議長の講演「東アジアの平和構築への提言―ASEANと協力して」(4月17日)に各国から熱い共感が寄せられる中、この「東アジア平和提言」をもって、緒方靖夫副委員長が欧州や中国を訪問。昨年12月には自身も、東南アジア3カ国訪問でASEANの最新の取り組みを学んできたことを実感を込めて語りました。

 ジェンダー平等、人権をめぐって、日本でも世界でも大きな前進が始まっています。しかし、こうした前向きの変化に対して、安倍政権以降の自民党政治は妨害・サボタージュを続け、世界の流れにも逆行した孤立した姿を示しています。

 田村氏は「なかでも自民党の孤立が鮮明になっているのが選択的夫婦別姓制度への妨害です」と指摘。先の通常国会での党首討論では、日本経団連が選択的夫婦別姓の早期実現を政府に求めていることを示して迫ったが、岸田文雄首相は「家族の一体感に関わる問題」などと答弁し、棚上げにする姿勢に終始したとして、「明治時代の『家制度』に根ざした古い価値観を壊したくない、ただそれだけのことではないか」と厳しく批判しました。

ジェンダー平等
 田村氏は、日本共産党が4年前の党綱領の一部改定で「ジェンダー平等社会をつくる」を掲げたことで多くの運動に学び連帯してきたと述べ、さらに努力を進める決意を表明しました。

 「今、世界でも日本でも、資本主義がもたらす害悪が深刻になっています」―。田村氏は、その一つとして誰もが痛感しているのが気候危機だと指摘。気候変動に関する被害総額は20年間で世界で2・2兆ドル(国連・国際防災戦略事務局報告)に及んでいると紹介しました。日本共産党は「気候危機打開のための2030戦略」を打ち出し、二酸化炭素(CO2)排出ゼロにむけた実効性ある対策を求めるとともに、「あとは野となれ山となれ」の「『利潤第一主義』から抜け出すことが必要だという声を今こそあげていきたい」と語りました。

「人間の自由」を
 田村氏は「社会主義、共産主義は自由がない」という声が多くあるとも指摘。1月の第29回党大会で、「人間の自由」こそが、社会主義・共産主義の目的、特質であることを打ち出し、大会決定の実践として志位和夫議長が「学生オンラインゼミ」(4月、民青同盟主催)で講演「『人間の自由』と社会主義・共産主義―『資本論』を導きに」を行ったと紹介。マルクスの『資本論』『資本論草稿集』に立ち返った研究により、資本家によって搾取されているのは「カネ」「モノ」だけでなく、「自由な時間」が奪われていること、「自由に処分できる時間」―「自由な時間」こそが、人間と社会にとって「真の富」であり、万人に十分な「自由な時間」が保障され「自由で全面的な発展」が実現する社会にこそ、「マルクスの求めた社会主義・共産主義の最大の真髄があることが解明されました」と強調しました。

 田村氏はその上で、「マルクスのこの呼び掛けは、現在の日本に生きるすべての人たち、とりわけ若い世代のみなさんの心に響くものではないでしょうか」と語りました。

 日本共産党の未来社会の展望は「夢にみるはるか先の話」ではなく、今の自民党政治による暮らし破壊の政治とたたかい、資本主義の枠内で人権を守り、暮らしをよくするルールをつくることと地続きでつながっていると指摘。「そういう大きな展望、ロマンのなかにいまのたたかいを位置づけて、ともにたたかおうではありませんか」と訴えました。

歴史的チャンス
 最後に田村氏は、国民が主人公を貫き政治を変えようという立場とともに未来社会と結びついた日本共産党の名前も魅力となる時代が始まっているとして、「政策も未来社会の展望も知らせれば知らせるほど共感や支持を広げることができる歴史的なチャンスを迎えていると確信しています」と強調しました。

 自民党など古い政治にしがみつく勢力は激しい攻撃、妨害をしてくるが、「党創立から102年、先人たちも私たちもこうした攻撃や妨害にさらされながら新しい時代への羅針盤を持ち、どんな困難にも屈しないたたかいで社会を変えようと歩み、党を強く大きくすることで困難を打ち破ってきました」と語り、「日本共産党への入党を心から呼び掛けます。ともに歩もう、時代を開こう」と呼び掛けました。