えっ、恒例になってしまったんと、tesyukeはびっくり。俳句作らんならんしーー行くでぇ・・と、先輩諸氏。彼女達は俳句結社に入っているので、1ヶ月に提出用の俳句を沢山作らないといけないが、tesyukeはフリー、関係なし。今回は何を食べるん?と、低次元の同行理由。
8月30日京阪三条駅9時30分集合。車で一路滋賀県・長浜へ。町村合併でイメージがとりにくくなったが、旧・東浅井郡びわ町の姉川へ! 姉川の合戦の故地。琵琶湖も随分北側で、早や稲の収穫が終わった田もある。目的は姉川で、産卵を控えた落ち鮎や琵琶鱒を見ること。こんなことでもない限りtesyukeの人生に川を覗いて魚の生態を観察するなどという一章はなかったはず。
何年か前には、琵琶湖西北の安曇川へ上り鮎を見に連れてもらったことがある。が、人に説明できるほど鮎の生態が理解できていない。
整理すれば・・一般河川の鮎は中流と下流の境目あたりに卵を生み、孵化した子鮎は海に下り、体長が7~8センチになると、春に川を遡上する。それが上り鮎(若アユ。季語 春)そして、秋に産卵のために川を下るアユが落ち鮎(さび鮎。季語 秋)
それらを捕まえるために川に作られる仕掛けが、《上り簗》と《下り簗》。
ところが、琵琶湖に関してはーー
・・・琵琶湖の鮎は海を知らず琵琶湖で一生を終えるものが多い。琵琶湖の鮎にとって琵琶湖は海。琵琶湖で卵から育った鮎は成長すると、琵琶湖に流れ込む河川に遡上する。それを、《上り簗》でとって全国へ出荷、各地の川へ放流。不思議なことに、琵琶湖では大きく成長しない琵琶湖の鮎も一般河川に放流すると、一般の鮎のように大きく育つ・・と、いうことらしい。
今回は落ち鮎用の《下り簗》を見に来たのだが、夏休みも終わりのせいか人っ子一人いない静けさ。9月1日からは一般の人は川での漁その他禁止の張り紙。漁師さんもつかの間の休息か。簗簾(やなす)も引き上げられていた。
琵琶湖のややこしいところは、川上へ行かずに湖を旋回していた湖鮎がいるという事。それらが産卵の為にちょっと川を遡上する。簗の仕掛けてある段差の辺りをぴょんぴょんといった按配で飛び越え、飛び越えた先でたむろしている。あまりの速さにはじめは黒い影しか分からなかったほど。
鮎と同時に産卵のため遡上する琵琶鱒もいた。今回、姉川は水量が少なく小流れが何本かあって後は干上がっている感じ。それが幸いで、川岸近くの透き通った流れの中に沢山魚を見ることが出来た。(友達が前回来た時には水量たっぷりで、見えにくかったそうな。)
川を俯瞰すれば、ちかっ・ちかっと銀鱗が光る。鮎が跳ねているのだ。水深の浅さに大喜びか、白鷺・青鷺が沢山集まってきている。食べ放題! 必要量しか彼らは食べないよ・・それに比べれば人間は・・
お・お腹がへってきましたよ・・・
と、歩いて向かった先が友達がすでに予約の鮎茶屋《呑舟》さん。
鮎の養殖をしている所だけに、いま鮎あげてますーーーの声が聞こえる。生簀から取ってきたての鮎の口から串をさし、どーーんと15匹ピカピカの鮎がテーブルに。鰭が動いたり、おっ跳ねた・・・新鮮。刺身でもいけるので、焼き方はお好きなように、とて自分で焼いて熱々のところを食べるのだ。
又、落ち鮎のてんぷらは苦味があってとってもおいしい!
店の横の姉川で泳いでいたんだもの・・・。またまた、店の横の姉川に産卵に来た琵琶鱒の・・刺身のおいしかったこと!とっても脂が乗っている! 琵琶鱒は鮎を食べて育つのでおいしさが格別。
琵琶湖のしじみや湖鮎の甘露煮・・その他もろもろあって・・最後は鮎のお茶漬け。満腹満腹。
部屋からは琵琶湖が・・伊吹山が・・見える。あっ、雁が飛んできた! 初雁。
秋の季語満載の一日。
とて、28日朝6時過ぎに家を出る。京滋バイパスを抜けて草津市・烏丸半島の蓮の群生地まで。
湖の一部が蓮の群生で緑が盛り上がって見える。先日琵琶湖博物館に来たときにはちらほらだった蓮の花が八分がた咲いてピンク色が可憐。
湖に面して立てばその涼やかさはなんとも言えず。死にそうなほどの暑さの毎日とは言え、早朝の太陽はまろやかでやさしい。そんなことはとっくに承知とすでに大勢の人が詰め掛けている。
蓮の花も咲き初めで、みずみずしくて、たとえるならば青春真っ盛りの観。咲ききって花弁の散ったものは少なく、花托も青く種(蓮の実)などまだできていない。
遠くに三上山(近江富士)も見えて、最高のロケーション。写真を撮ったりして小一時間をすごす。最高のリフレッシュタイム。
水生植物公園みずの森も朝7時から開園していた。はいってみると早々職員さんが枯葉を取ったり花々の手入れに余念がない。こちらは蓮に加えて睡蓮が見頃。群生地の豪快さに比べ、睡蓮の花の一つ一つが微妙な色使いや形状で、ため息の出るような美しさ。
ロータス館と名付けられたアトリウム内でも数多くのハスやスイレンが咲いており、朝起きした甲斐があったと言うもの。最後に蓮茶を飲んで打止め。
6月30日。早いもので2011年も半分過ぎた。今日は先輩の俳句友達とお出かけ。アッシー君(表現が古い?)1人に女性4人。かしましいを通り越して女が4つでかまびすしい?・・そんな文字はなかったか?
とにかく、行く先は滋賀の堅田・・余花郎というところでお昼食べるからと、食い気で一本釣りされて同行。棚田を見て浮御堂見てとのスケジュールが、30日やし茅の輪潜り(ちのわくぐり)が見たいわの声にフットワークの軽いこと急きょ近江神宮へ。
tesyukeはたまたま行き合わせて茅の輪を潜ることはあっても、そのために神社にお参りに行くということはなかった。
が、今年は、先日の観世会館のお能で《仕舞 水無月祓》というのも見て、《茅の輪》を見に行こうかなという気分になっていたので、宗旨がえにしめしめ・ラッキーといったところ。
もちろん俳句の夏の季語に名越の祓と言うのがある。(なごしのはらえ・・旧暦六月晦日に行なわれた大祓いの神事。茅の輪をくぐり、穢れを託した形代を川や海に流すことによって禊をする・・)
単なる《茅の輪をくぐり》の背後に1000年をこす歴史が控えていて、あっちこっちとつながっていくのが、面白いというか恐ろしいというか・・日本文化のすごさか!!などと一人合点。
百人一首で意味も分からずとっていた《風そよぐ楢の小川の夕暮れは みそぎぞ夏のしるしなりけり・・・風がならの葉をそよがせる、ならの小川の夕暮れは、秋のような感じだが、この川で身を清めるみそぎの行事をしているのだけが、夏のしるしだなあ・・・。》という札も名越の祓を詠んだもの。場所は上賀茂神社。仕舞 水無月祓には、こんな一節もあった。・・・水無月の夏越の祓いする人は千歳の命延ぶと聞け・・・。
天智天皇を祀った近江神宮は歴史は浅いけれど、宇佐山に抱かれてなかなか古色蒼然とした雰囲気がある。まだ時間が早く境内には誰もいない。社殿が飾り付けられ、椅子が並べられて、祭りの準備万端整いました、状態。饗宴祭(みあえまつり・午前11時)夏越大祓式(午後4時)。
茅の輪、茅の輪っと・・くぐって直ぐに退散するつもりだったが・・。
神官さんに、饗宴祭に参加していかれたら・・と親切に声を掛けられ、開始まで時間があるが、列席者の最後尾にちょっと座ろうかと話がまとまる。境内には古式神饌が用意されており、四條流包丁道による『鮑(あわび)の包丁式』奉納のステージ(?)もしつらえられている。神饌には唐丸籠に入れた生きた鶏まで!(写真)
11時になると、いつのまにか座席は予約の列席者(お昼に夏越の薬膳料理を頂く)で満員。
神官・巫女・稚児の行列が静々と階段を上って、拝殿にやってくる。稚児たちが神饌を持っては神前に奉納。巫女さんたちが鈴を持って踊る神楽『鈴の舞』がいいんですよ・・と言われたが、包丁式が終わった時点で、そーーっと抜け出す。
折角のお祭り、雨が降らなくて、良かった!
思わずの長居に、tesyuke達にも予約の時間があるもんで・・急げや・急げと、堅田まで急行。
かたた? 舌かみそう等とつまらぬ事しか言わぬtesyuke。しかし、ここは浮御堂・近江八景・堅田の落雁・堅田湖族etc.語リ尽くせないぐらいの歴史の詰まった土地なのだ。
湖岸近くの造り酒屋さんを目当てに。この酒屋さんのおじいさんの隠居所だったところが目指す場所で、お客は一日20人まで、酒作りの繁忙期は休みと言う料理屋さん。看板もなし。ひなびた木の遣り戸の門にとめた大振りの表札に、余花郎と彫ってある。おじいさんの俳号・余花郎を店の名前にしたのだとか・・
座敷からは琵琶湖が一望。星野立子の書が掛けてある。琵琶湖で取れた新鮮な魚貝を調理してあって、この季節のメインは鰻。
食事が終わって句会に突入! 昼寝でもしたい気分なのに・・ふっ。
ダックツアーとは?
第二次世界大戦で使われた水陸両用車《ダック(DUCK)》に乗ってボストンの観光箇所を巡るガイド付きツアーのこと。軍事用のものがカラフルなツアーバスにチェンジ。ボストン市内の名所をすべて巡った後に、チャールズ川に進水!
水面から両岸ーーボストンとケンブリッジ(ハーバードやMITがある)ーーの眺めを楽しむのだ。
一台の車で陸から川に入るのが売り。チャールズ川から緑あふれる街を眺め、橋の下をくぐる。ぷかぷかと水面に浮いて、美しい景色を眺めるーーいいな。
何台ものダックが街を走っていて、買物などに出るとダック乗り場に次の乗客が待っている。たまに満員でないときなど、そのまま一人で乗ってしまおうかと思ったことも・・・
とにかく走っているダックを見てるだけでも陽気で楽しい。乗客も乗る前からテンションが上がっていて、わいわいがやがや底抜けに明るい感じ。ダック同士がすれ違うときなど、両車で歓声あげまくり。
そんなこんなで、《ダックゥ・・》と未練がましく思っていたら、大阪上陸のうわさ。
そして、ついについに神戸にまで進出との報。友達5人神戸で合うのにあわせ・・レッツ・スプラッシュ。水陸両用観光船のスプラッシュ神戸号に乗りに・・。
雨の続く日々にせめて曇りで・・と、祈りながら天気予報を見る日々。海が荒れると出ないし、雨が降ればカッパの用意を、水しぶきにぬれる覚悟も・・等々の注意に、かえって期待が膨らむ。
24日午前11時半、メリケンパークのバス駐車場へ。5人で貸切状態?かもと思っていたら、定員20人きっちり乗り込んで満員。われわれ5人は後尾のデッキに並んで座る。ヤッホー。
若い女性のコンダクターのテンションが高い・高い・・。これはアメリカで講習を受けてきたかと思うほどの明るさで、一緒に楽しみましょうと客をのせるのせる。乗客の満足度の半分はコンダクター次第みたいなところがあるが、今回の彼女は満点。このダック御年70歳。アメリカのGM社が戦争用に作ったものの、作りすぎて大量に余ったとか。今のほうがよっぽど良い仕事している!のでは?
神戸の町も局部的にはうろうろしているが、今回のように説明を聞きながら回ると、神戸の全体像がつかめて眼からうろこ。ふーーん・ほーー・なるほどなるほど。こことここは又来たいね・見たいね・食べたいね・・と思わすほどの情報をもらう。
が、なんといてもメインイベントは海への進水。乗車と同時に救命胴衣をつけてシートベルトといういでたちだったが、海に入ったらシートベルトをはずして自由に歩きまわってOK。
ハーバーランドの煉瓦倉庫(今はレストラン)横に進水用の傾斜地が設けてあって、車は一時停車して船仕様に衣替え。浪が荒いと結構水を被るんですといいながら、ハイハイ右手を上げて、ご一緒に《スプラッシュ!》と叫びましょう、とコンダクター。同時に車は鏡のような海に静かに着水。水しぶき一つあがらずちょっと残念。ハーバーランドと中突堤(多分)の間の水たまり(おっと、失礼)をちょろっと行くだけなんだけれど一応海上クルーズ20分。
海から眺める神戸は新鮮。山が迫っているんだ!ポートタワーも観覧車も見える。日本国内で潜水船の製造設備のある造船所は、神戸にしかありませんとの事で、丁度停泊中の深海調査研究船「かいれい」も見ることが出来た。
面白かったのは工事中なのか倉庫に沢山の作業員が取り付いている景色。中の一人がコンダクターの友達だとかで、00クーーんと呼びかけますので、皆さんもご一緒に・・・振り向いてくれるかも。えっ、どの作業員も微動だにしない! 種を明かせば、これはディスプレイでした、とコンダクター。
クルーズが終わって、上陸。ナカナカ一度では行かず何回かずるずるっと下がるんですとのことだが、残念ながら1回でクリア。塩水を洗い流す為にホースで水を掛けて・・車となって、来た道をーーー。
写真:スプラッシュ号 下部にスクリューが見えるのだが・・
水に浮くと手が水面に届く位。