空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

イェメン:飢饉寸前

2018-10-24 21:28:43 | Newsメモ
BBC Yemen crisis: Half of population facing 'pre-famine conditions' 24 Oct 2018

 1400万人の人口を抱えるイェメン。援助物資に生存をかける人々は、予想より大きく、300万人ほどに達していたっぽい、という報告。全人口の1/5を超えるほどですか。うんまあ、どきっぱりと壊滅的というところ。

There was a clear danger of a famine "much bigger than anything any professional in this field has seen during their working lives", he added.

 と、こういうときの定型句的な、どんなプロもこの職業人生のなかで見たことのないようなくらいになりそうだ、という表現。
 …いつものことではあり、いつもの如く援助の手も介入の手も遅れて状況はさらに悪化するだろうというのもいつものことなのだろう。

 なお死亡数・死亡率が定義に規定する数値に達してないかもというので飢饉宣言はまだでないが、しかしそれも、そもそも病院は半分程度しか機能してないし、機能していたところでイェメン市民はカネがなくて病院に行けずに家で死ぬので統計に出ようもない、というアレ状態。

 …こういう介入に要する数値規制は、大国だの、”お上品”な国だのが道徳的帝国ぶって下手な干渉戦争だの仕掛けられないように―という自己規制的理由もあるのだろうが、まあ下手にあるとむしろ救出されるべき人たちが救出されることがなくなるという、上品な国の上品なメディアなら「もどかしい」状況というところか。

 ともあれ、数年にわたって援助物資で生き繋いでいる人たちが相当数おり、この生存状況の脆弱さは僅かな条件の変化で一気に飢饉状態に陥るほどだと監督官は見るわけだ。

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