第1部-第5章
時代が青春だったときの自画像は美しい
日本の近代絵画で異彩を放つ、松本俊介、萬鉄五郎、村山槐多、関口正二などの自画像に扮して
いるのがまた素晴らしい。
後日、国立近代美術館でみた(5月28日)、奈良美智が選ぶMOMATコレクションにも、上記の
画家の作品が選ばれていました。 一流アーティストが見ると、いい作品はすぐわかるのでしょうね。
展示光景
松本俊介の《立てる像》に扮したもの。
原画(下の写真)は、今年1月に鎌倉近代美術館の閉館展で見ました。 素晴らしいの一言。
松本俊介《立てる像》1942年、画布、油彩、162.0×130.0cm、
神奈川県立近代美術館
森村作品の《立てる像》のメーキングがわかります。
《立てる像》へ様々なアプローチ。
さすがに童顔は無理か。
原画
自画像(じがぞう) 1941(昭和16)年 油彩/画布 33.6×24.5 岩手県立美術館蔵
この作品、女の目線と左手の位置が少し不自然に見えます。 原画をみても違います。
森村の意図は?
原画。 なおこの作品と、国立近代美術館にある《建物》が松本俊介の絶筆。
松本竣介 「彫刻と女」 1948年 福岡市美術館蔵
村山槐多ねー、さもありなんの自画像。 デカダンスを全うし、22歳で夭折。
原画
「紙風船をかぶれる自画像」(1914年)
水彩 鉛筆 紙 45.4×31.7
国立近代美術館で以前、撮った村山槐多の作品。 初めて見た槐多の作品に驚いた記憶があります。
続いて関根正二、関根も二十歳で夭折した。 まさしく青春の自画像にふさわしい。
原画。 こちらも国立近代美術館で以前、撮った写真。
青木繁。 彼もまた、28歳で夭折。 原画の自画像の赤い輪郭線が強烈。
《自画像》1903年、石橋財団石橋美術館
最後に萬鉄五郎。 原画も強烈ですが、森村の扮装作品は更に気味悪さが増している。
原画
《赤い目の自画像》(1912~1913年)岩手県立美術館
こちらの自画像はさらに気味悪い。
原画
『雲のある自画像』 1912年 岩手県立美術館
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