光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

川端龍子VS高橋龍太郎コレクション展を見て

2021年11月22日 | アート 絵画

コロナ禍で自粛していたアート巡りをやっと再開。

2021年10月5日(火)午前中に「川端龍子VS高橋龍太郎コレクション」、午後は「美男におわす」展(埼玉県立美術館)へ。

今回は「川端龍子VS高橋龍太郎コレクション」の紹介です。

チラシです。 

 

大田区立川端龍子記念館は初めて訪れました。 

コンパクトなミュージアムで、展示室がクニャっと曲がっていて、?と思ったのですが

後で、龍子にちなんで”タツノオトシゴ”の形だったことが分かりました。

なお、撮影可能エリアが限定されており、個別に撮れたのは、チラシのおもてに載って

いる2作品のみでした。(*_*;

展示会場と作品リスト

 

川端龍子(明治18年~ 昭和41年〈1885-1966〉)は、当初は洋画を学んでいたが、後に日本画に転向。

大画面で大胆な作品を制作し、日本画壇から異端視されると、昭和4年には自身で「青龍社」を創立し

”会場芸術”を唱え、大画面で豪放な作風の作品を多く残した。

 

コラボする高橋龍太郎コレクションは、日本有数の現代アートコレクションで、私も、2015年に東京オペラ

シティ アートギャラリー高橋コレクション展ミラー・ニューロンを観ました。


ともに大田区在住で、名前に龍を持つ・・・そんな繋がりで企画された展覧会のようです。

 

撮影可能エリアから撮った、会場風景です。

正面、奥の鴻池朋子の《ラ・プリマヴェーラ》がすごい吸引力。

 

 

最初に出迎えたのは、川端龍子の《香炉峰》  横幅7.3mほどある大作です。

描かれた九六式艦上戦闘機(ゼロ戦は後継機)は、ほぼ実物大の大きさになるらしい。

龍子は偵察機に便乗して取材しているが、この当時、飛行機に乗って取材するのは、画家にとっては

興味深々だったことでしょう。

本展からは外れますが、戦争画で飛行機が描かれた作品として向井潤吉の《影(中国・蘇州上空にて)1938年》

を数年前、東京都現代美術館で見ました。(画像はWebから拝借したもの)

向井潤吉は、古民家シリーズしか知らなかった頃だったので、驚いた記憶があります。

蘇州の街や人々が細かく描かれ、それを覆う機影が”不穏”を暗示しているようで迫力がありました。

 

 

コラボする現代アートは、会田誠の《紐育空爆之図(戦争画RETURNS)》

 

 

作品を横から見ると、破れた襖、ビールケースの土台・・・近くにいた係り員に聞くと

この襖は、会田誠の家で使用していたものとか。使用材料に日経新聞とあるのは、この

襖に貼って、その上に描いていった・・・・うーん会田誠らしい

既成の権威に抗う姿勢を表現するため・・・と思えるのですが、私にとっては、それが

鼻につき過ぎて好きになれない作家ではあります。・・・スミマセン

 

 

 

鴻池朋子の《ラ・プリマヴェーラ》  画像はWebから拝借

『プリマヴェーラ』の意味ですが、ルネサンス期のイタリア人画家ボッティチェッリが1482年頃に描いた

著名な絵画の名前で、日本では訳語である『春』などとも呼ばれる。 ↓の作品、画像はWebから拝借。

 

 

鴻池作品とコラボするのは                                   画像はWebから拝借

この《草の実》を見たとき、以前にも似た作品を見たことを思い出しました。 

キャプションを読むと、この作品の前年に描いた《草炎》を観た愛好家から

同じようなものを作ってほしいと頼まれ、制作したとのこと。

↓が、《草炎》を撮ったものです。(2014年5月10日 東京国立近代美術館の川端龍子特集で)

川端龍子《草炎》部分) 1930(昭和5)年 文化庁管理換(東京国立近代美術館)

 

こうして見比べると、うーん 龍子《草炎》とボッティチェッリの『プリマヴェーラ』が、より

コラボしている感じかな・・・

 

そのほかの作品では、山口晃の作品に見入りました。

《五武人圖》とか《當丗おばか合戦》など、紹介したいのですが、Webを探しても良い画像

ないので、山口晃は別の機会にしたいと思います。

 

なお、記念館の道向かいに、龍子のアトリエなどがある龍子公園があり、係員の方にお誘いを受

けたのですが、この後の埼玉県立美術館の予定があり、泣く泣く辞退したのでした。

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昭和記念公園 盆栽苑で

2021年11月07日 | 花・植物

広大な昭和記念公園のなかにある日本庭園、盆栽苑は、そのなかにあってコンパクトです。

過去にも数回紹介していますが、少し中途半端な内容でした。

今回は腰を据えて撮影・・・といっても約30分ですが(2021年9月29日15:24~15:57)

苑内のキャプションも初めて撮影・・・Bonsaiは、世界でも通じる言葉なんだ。

なお、床飾りが楽しめる讃樹亭は、コロナ対策のためクローズしていました。

 

”盆栽は植物の成長とともに楽しむ、完成のない「生きた芸術」”・・・なるほどと思いました。

 

 

 

では学習ゾーンから

紅葉が始まったハゼ。 樹形が面白い。

 

 

《宮様かえで》

和名は”タイワントウカエデ”(台湾唐楓)。宮様かえでの由来は、昭和初期に伏見宮殿下の庭園にあった

「台湾唐楓」原木の種子から園芸家が育て、園芸界に「宮様かえで」の名で流通させたことによるもの。

この樹の推定樹齢が90年ということは、まさに昭和初期の流通が始まった頃の樹ですね。

樹高は最大10m程度になる樹、それが高さ1m弱ぐらいに抑えられている・・・中国の纏足を思い起こし

ます。 樹にとっては、栄養や水は十分かもしれませんが、枝を切り詰められたり、曲げられたり、締め

付けられたり・・・苦痛だったでしょうね、自然の姿を羨んだことでしょう。・・・こういうと動物愛護

運動家が動物の虐待を非難するのと同じようなトーンですが、私は、植物に苦痛を与えるかもしれません

が生命を尊重して愛情をかけているならば、仕方ないのかなと思います。人間の傲慢さではあるのですが。

あと半月もすれば、黄葉が見事なことでしょう。

 

 

根張りの部分をアップで。 どっしりとした根、苔と新芽と若葉の緑が美しく、かわいい。

 

 

 

《日高ミセバヤ》

北海道日高地方の海岸沿いから高山にかけての岩場に見られるベンケイソウ科植物です。

ミセバヤの中でも特に小型の種類で、秋になるとこのように鮮やかなピンクの花が咲きます。

ミセバヤって、和の言葉ぽいなと思ったら、深山でこの花を見つけた吉野山の法師が「君に

見せばや(見せたいものだ)」と歌の師に文を添えたことが始まりとか。

展示ゾーンでも岩に張り付いたような盆栽があり、しばらく見入りました。

 

 

《ひめしゃら》

和名のヒメシャラは、誤って娑羅樹(仏典にでてくる聖樹)と伝えられたナツツバキ(別名:シャラノキ)よりも小さいことによるものとか。

樹の肌がサルスベリのようにつるつる。 そのへんも、カラーよりモノトーンの方が見やすいかな、と思って色抜きにしました。

 

 

盛り合わせのような草花盆栽。 最初、草花の盆栽って、ピンとこなかったのですが

鉢植えなどの普通の草花に比べると、野趣のテイストがでているのかな。

 

 

《キバナコスモス ”レモンブライト”》

「こもれびの里」に咲いていた約400万本の”レモンブライト”の印象が残っていただけに、この飄々

とした立ち姿の”レモンブライト”は、最初はインパクトがなかったのですが、飄々感がなぜか和の

魅力に思えてきました。

 

 

《五葉松》

五葉松の樹齢別展示。 年を経るごとに少しずつ樹高も伸びていきます。

幹の形が、腰をちょっと捻った仏像のスタイルを連想させます。

 

 

《蝦夷松》

この盆栽苑を代表する名樹だと思う”サバ幹の蝦夷松” 風格を感じます。

昭和9年当時の樹形は山水画を思わせます。 国後島で、厳しい自然に揉まれて育ったんだろうなと、勝手に推測。

 

見上げる角度で撮ってみたものです。

 

 

《千島アサギリソウ》

南千島産種の朝霧草、一般の朝霧草よりも葉が、より繊細でコンパクトにまとまるため、草物盆栽愛好家達に好まれるとか。

朝霧草の名前は、美しい草姿が朝霧が煙っているように見えることに由来・・・なるほどです。

 

 

 

《フジバカマ》

先ほどは、寄せ植えでフジバカマがありましたが、目立ちませんでした。 ソロをとると

俄然、引き立ちます。

 

 

蜂が蜜を吸いに来たところ。

 

 

《ケイトウ》

こもれびの里でみた野鶏頭は、毒々しい赤色でしたが、こちらはショッキング・ピンクで可愛らしい感じ。

 

 

《ナツハゼ》

ナツハゼは、花や果実を観賞するだけではなく、果実を生食やジャムなどに加工して楽しむブルーベリーの仲間。 

この樹にも結構、実がついています。

 

紅葉と果実をアップで。

 

 

 

《ケヤキ》

「けやき」は「けやけき木」が名前の由来。 「けやけき」は”目立つ、ひときわ優れている”

という意味があり、姿のみならず、清水寺の舞台の柱など、材としての優れた特性も持ってい

ます。 立川の街にも欅並木が多い。  この樹、樹齢40年ですが樹高は1mにも満たない、

盆栽、根付、雛祭りの調度品など、日本人はミニチュア化のDNAを持っている。

 

 

《紀伊上臈ホトトギス》

紀伊半島南部の固有種で、優雅な姿から江戸時代の大奥の女中の役職名である上臈(ジョウロウ)

そして、花の内部の模様が杜鵑(ホトトギス)に似ていることからこの名がついている

環境省レッドデータブックにも掲載されており、和歌山県・奈良県では絶滅危惧Ⅱ類、三重県では

絶滅危惧Ⅰ類に分類されてる。

 

 

 

《白花ホトトギス》

ホトトギスという名前は、花の斑点が、野鳥のホトトギスの胸にある斑点のように見えることに由来。
「白花杜鵑草(シロバナホトトギス)」には斑点がなく、真っ白い花を咲かせる。

鉢の右側が欠けているのかな? でもそれも風情に見えます。

 

 

 

《ブーゲンビレア》

オシロイバナ科なんだ。 熱帯性の低木で、色鮮やかな花の印象があります。

ブーゲンビレアの盆栽画像をWebで見ると、溢れるように咲いた樹が多いのですが、この樹は

ちらほら咲いている感じで、そのせいか和のテイストを感じる。

 

 

 

《キハギ》

ハギの仲間のなかでいちばん樹木らしいことから「木萩(きはぎ)」の名が付いたとか。

小さい花なので、目立たないのですが、白い砂利のなかだと引き立ちます。

 

 

《野梅》

 

 

樹齢110年の幹の貫録。

 

 

 

《真柏》

サバ幹もここまでくると、かわいそう・・・と思う。

樹齢300年以上、小さい頃にどんな試練があったのだろう。

 

 

 

展示ゾーンにある《日高ミセバヤ》

磯の小島の上のを思わせる洒落た雰囲気。 ここにも蜂が。

 

花のアップ。 可愛くて面白い。

 

 

《いわしで》

カバノキ科の「シデ(四手)」類の一種で、このイワシデはシデの中では最も葉が小さく

幹肌や枝打ちに独特なものがあるため人気が高いとか。

面白い樹形。

 

ゴツゴツした幹肌をアップで。 樹齢130年だもんね。

 

 

 

《かえで》

根が岩を巻いて、美しい樹形! 樹齢約110年  紅葉もきれいだろうな。

 

 

 

最後にすっきりした《キキョウ》で締めです。

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昭和記念公園 日本庭園で

2021年10月23日 | 風景

昭和記念公園内の日本庭園のマップです。

南の門から入り、清池軒→盆栽苑→昌陽(四阿:あずまや)と時計方向に回りました。

 

清池軒の入口から撮影。 窓の光景が、暗い展示室で観る写真のようで好きなんです。

 

 

盆栽苑をでて、池の端から清池軒を撮影。(盆栽苑の紹介はボリュームが大きいので次回に)

 

 

 

あずまや「昌陽」方面 

 

 

 

すこし進んだところから、「昌陽」を撮ったら、おおお・・・キスシーン!

外国人の御二人のようで、私もキスシーンを撮るのは初めてでした。

 

さらに進んで、「昌陽」の近くまで来ました。 よく亀の甲羅干しの姿を見るのですが

今日はいないようです。 手前の小島が亀形です。

 

 

「昌陽」の入り口から、窓の景色。 緑と池への映り込みがたまらない!

 

 

キスシーンのお二人もいました。手を重ねあって・・・・おっと、人の恋路を邪魔しちゃいけねぇ、いけねぇ 

ここらで退散

 

 

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昭和記念公園 花木園周辺で

2021年10月07日 | 花・植物

昭和記念公園のマップです。 行ったところを緑の線で囲んでいます。

こもれびの里から次に向かったのは、マップの下方、花木園展示棟からハーブ園周辺です。 

なお、日本庭園と盆栽苑は、次回、紹介します。 

 

 

花木園展示棟から水鳥の池に向かって歩くと、湿生植物ゾーンがあり、板の回廊が渡されています。

いつもだったら、睡蓮なんかを撮影しますが、今回は大きな蜘蛛の巣を見つけたので、そちらをパチリ。

↓の写真のココと示した場所に蜘蛛がいます。   蜘蛛が嫌いな方はパスしてください。

 

 

近寄って撮影、ジョロウグモです。 

ウィキで調べると

成体の体長は雌で17〜30mmなのに対して、雄では6〜13mmと雌の半分以下・・・写真中央が雌で、左下が雄ですね。

成熟期は9〜10月ごろで、この時期に交尾が行われる。交尾は雌の脱皮直後や食餌中に行われる。これは、交尾時に雌

が雄を捕食してしまう危険があるため。‼ ・・・・カマキリもそうだとは聞きましたが ひえー

またジョロウグモでは、交尾した雄は、その後、生殖能力を失うのですが、そのまま網に居残るらしい。そして、他の

雄が来ると闘う・・・ 自分の子孫を残すため、命がけですね。

外から来た雌が、網の主の雌と闘うこともある、・・・大抵は、網の主が勝つらしい。

 

 

反対側に回って、撮影。  ん?雄が3匹いる!  各自、交尾の機会を狙って、待機中か・・・緊張感あふれる世界‼

 

 

横に目をやると、水鳥の池でボートを漕ぐカップルや、家族が。

 

 

望遠レンズで撮った親子のボート。   鴨がお供をしています。

 

 

餌を与えている様子はないけど、ずーと、鴨はボートを追いかけている・・・カワイイけど・・??

 

 

ハーブ園のなかで。 ノゲイトウ(野鶏頭)

 

 

アズレアって、空色のことらしい。  1輪しか咲いていない茎が、いい位置にありました。

 

 

白い千日紅と、水色・濃紺・橙のハナウリクサなど

 

ハナウリクサ(花瓜草)

 

ハーブ園の外の茂みで。

キクイモ(菊芋)

江戸時代末期に飼料用作物として伝わったが、繁殖力が強く、雑草化して農耕地に影響を及ぼすことから

要注意外来植物に指定されている。 この公園にも、厄介者が侵入してきている。

 

 

 

花木園展示棟横の道路で、立ち乗り二輪車が通っていく!

これが、話に聞いていたセグウェイか・・・

スピードは歩きと同程度なので、ちょっとだけ追跡。

 

 

昭和記念公園のセグウェイツアーです。  先頭の方がガイドの方。

このセグウェイ、操縦は体重移動で行うようですね。 転倒事故もあるので全員ヘルメット。

ところでセグウェイは2001年に米国で発売されましたが、ヒットせず中国企業に身売りし

中国企業でも、昨年(2020年)製造中止を行った。 消えゆく運命のようです。

 

 

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昭和記念公園 こもれびの里で

2021年10月01日 | 花・植物

9月29日(水)久し振りに近くの昭和記念公園に。

いつもママチャリで行き、園内もチャリで移動するのですが、広大な園内(約50万坪)は、とても周りきれません。

 

この日は「こもれびの里」からスタート。

夏と秋の境目の天気で、太陽が少し眩しい。

左に、里のメインハウスがあり、昭和の武蔵野の農業を再現する畑などが続きます。

いま、400万本のキバナコスモス”レモンブライト”が真っ盛り、人が多いのは、そのためです。

 

 

水車小屋です。 昭和の中頃まで、用水路(玉川上水からの分水)に設置されて、製粉の動力に使っていたようです。

向こうの丘に”レモンブライト”が見えてきました。

 

 

水車小屋の周りにもコスモス、こちらは”センセーション”という名称です。

 

 

花の丘と名付けられた場所、うーん ”レモンブライト”400万本もなるほど。

 

 

 

 

 

右手に見える黄色い枠は、フォトスポットのドアです。

 

 

人気が高く、順番待ちして撮っています。

 

 

花の丘の中腹あたりから、立川市の市街風景が見えます。

中央下に先ほどのメインハウスの屋根が見えます。 その先の林の奥は陸上自衛隊の駐屯地で

この日、ヘリの離発着が多く、バタバタという騒音が響いていました。

昔ここは、陸軍航空隊の基地で、戦後、米軍の飛行場として使われていました。 有名な砂川

闘争のあと、日本に返還され、1983年(昭和58年)に昭和記念公園が開園しています。

 

 

昔の農家の建物を移築再現したもの。(過去記事に紹介しています)

 

 

 

コスモス”センセーション”の花を、裏側から撮ってみました。

 

 

 

こちらは蕎麦畑で満開だった蕎麦の花を撮ってみました。 かなり小さな花なので、部分拡大しています。

 

 

蕎麦畑の横に咲いていたウドの花。

 

 

 

メインハウス横の床机で、弁当を食べるご婦人たち。 美味しそうです。

 

 

メインハウスへのアプローチわきの花たちを最後に。

シオンの花。  蜜を吸いにきた蜂たち

 

 

ノゲイトウ(野鶏頭)

 

 

 

 

 

部分拡大すると、・・・うーん 少しホラーっぽい。

次回は花木園周辺を予定。

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カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観て #4  東京オペラシティアートギャラリー

2021年09月23日 | アート 現代美術

132カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観ての続きです。 

”花に翻訳された本の図書館” の次の作品は

 

《フランス革命史》  ジュール・ミシュレ(1798 - 1874)

原著の「フランス革命史」は7巻構成。日本では、抄訳が普及。中公文庫(上下)

フランス王国に起きた資本主義革命(ブルジョア革命)ですが、抄訳も読んだことがありま

せん。

キャプションに書かれている著作からの抜粋フレーズを読むと

”どこからきたのか、この熱気を帯びた言葉が空中にひろがって以来、気温が変わり・・・”

うーん、味気ない歴史書ではないですね。

そういえば、昔、歴史の授業で、講談のように面白おかしく、見てきたかのように講義する

先生がいた・・・面白くて眠れなかった。 

 

さて、生け花作品ですが、てっぽうゆりが権力を奪取したブルジョア階級でしょうか、赤いカーネーションは

一般市民で、倒れたアネモネ(枯れて雄しべだけ残った姿)は、打倒された貴族と高級聖職者たちでしょうか。

しかも、アネモネの頭部が落下していて、ギロチンを連想。

3色旗も意識してますね。

 

 

 

《人間の条件》  ハンナ・アーレント(1906 - 1975)

映画「ハンナ・アーレント」(2013年)は見てないのですが、ハンナ・アーレントがドイツ出身の

ユダヤ人で、哲学者、思想家、あることは知っていました。

ナチズムが台頭したドイツから、フランスに亡命(1933)、さらにフランスがドイツに降伏すると

アメリカ合衆国に亡命(1941)。

その後、彼女は1951年「全体主義の起源」を表し、政治現象としての全体主義の分析と、その悪を

人びとが積極的に担った原因について考察しています。

『人間の条件』(1958年)は、彼女が、全体主義に対抗る手段を論じた著作ですが、 本は読んで

ません (◞‸ლ) )

要約を読んだだけで申し訳ないのですが、人間の行動分析に深みが無いし、独善的な匂いを感じ、首

を傾げる内容に思えました

 

生け花作品は、蓮などが用いられていますが、枯れて、殺伐とした印象です。 アンロの本に対する

印象も、こんな感じだったのかな。

 

 

《ヘブン》 川上 美映子

作品に入る前に、9月2日(2021/9/2)、カミーユ・アンロのインタビュー記事を発見しました。

(美術手帳2020年4月号) インタビューアーは、著名なキュレータの三木あき子さん。

読むと本展で?に思っていたことなどが、わかってきました。

?の一つは、日本の現代小説が多く採り上げられていること・・・アンロはニューヨーク在住のフランス

なのに、こんなに読んでいるの?・・・・アンロはインタビューのなかでこう述べています。

”本展準備に際して、日本の現代小説をモチーフに新しいいけばなの作品をつくろうということになり推薦

してもらった本のリストに川上弘美の『蛇を踏む』(1996)がありました。読んでみたら、とても気に入り

、私の仕事とのつながりを感じました。タイトルは、運や不運についての問いや変容の概念、罪の感覚との

関係、間違いや危険性、偶然性など、冒険の始まりを感じさせる素晴らしいものだと思いました。ぜひにと

選んだタイトルではあったのです。”

そして、川上 美映子の《ヘブン》については、

──新作については、具体的にどのようにつくられたのでしょうか?

アンロ 
そのプロセスはとても刺激的でした。最初に、私が本のなかで重要だと思った一節と、本から受けたイメージ

のキーワードを挙げました。 その後、先生(草月流の)とキュレーターから、本の内容と結びつく植物(和名、

由来、文化的背景など)の提案を受け、植物のリストを共有しました。

例えば、『ヘヴン』(川上未映子著、2009)という学校でのいじめを描いた本には棘のある植物を使いました。

棘はマゾヒズムや痛みとの関係で重要です。

『蛇を踏む』では数珠玉をつないで花材にしました。主人公の女性が数珠屋に勤めていることを示しています。

意味についてやりとりを重ねたあと、フォルムについても少しだけ考えを出しました。

『石に泳ぐ魚』(柳美里著、1994)は自分でドローイングも描きました。流れに逆らって泳ぐ魚のように、横

に行こうとする線など。”

長くなりますが、生け花作品の制作の考え方も述べています。

”いけばなの作品に決まったシステムはなく、つくり方はその都度異なります。かなり自由にいけてもらう場合も

あれば、こちらからより具体的なイメージを伝える場合もあります。そこが面白いところで、ルールはあるけれど

、そのなかでの自由度、即興性があります。基本は、あまり綺麗にしないこと、少し「壊された」感というか、収

まりが悪いことが決まりとしてあります。

いけばなには技術の習得という概念がありますが、私はいけばなの作家ではないので、その概念はアンビバレント

で、不器用なかたちを大事にすることもあります。また、なかには、私が個人的にあまり好きではない本も含まれ

ています。例えばピエール・ロチには、植民地時代の精神を感じたので、絵葉書のような、いかにも完璧ないけば

なという感じの不自然さを意識しました。”

 

なるほど!華麗・端正な生け花が無いのは、意図的だったんだ。

川上未映子《ヘブン》もこれまた読んでないのですが、つい最近、他の方のブログで、川上未映子《夏物語》の

感想を読んだり、ウィキで調べたりして、大阪人のエネルギーが溢れる作家だなーという印象を持ちました。

生け花作品も、からたち、麦、ひな菊を用いて、面白い作品。

 

 

 

続いても川上未映子、2008年に芥川賞を受賞した《乳と卵》

未読なのでウィキからあらすじを転載

”豊胸手術を受けるため、大阪から母巻子と娘の緑子が「私」の住む東京にやって来た。
重なる要因で
気を病んでいて豊胸手術しか眼中にない巻子と、反抗期の緑子のコミュニケーション手段は
「筆談」だった。緑子は思春期に入り初潮を迎え、胸が膨らみ、陰毛が生えて来る自分の身体への不安や
巻子への批判を、日記に書いたり筆談で巻子に伝える。
巻子の妹である「私」は、巻子の悩みや、親子の会話を見て心配しつづける。ある日、巻子は豊胸手術の
カウンセリングを受けに行き、帰ってこなかった。 それがもとで、母子間で感情をぶつけあう葛藤劇に
発展する。互いに卵を頭にぶつけあい、泣きながら口論する巻子と緑子。ここに来てようやく親子に邂逅
があった。”

原文の一部を読みましたが、大阪弁のセリフが連綿と続き、しかも「」などの文章記号がない独特の文体

がユニークでした。

さて、いけばな作品・・・、うんうん、なるほどです。 おもろいやん!

 

 

 

 

《ドミトリイ》  小川洋子(1962~)

『ドミトリィ』は、1990年に文芸雑誌『海燕(かいえん)』(12月号)で発表された小川洋子の短編小説です。

同時期の短編『妊娠カレンダー』は第104回(1990年下半期)芥川賞を受賞。

作家・小川洋子は名前は以前から知ってはいましたが、読んことはありません。

私が通う絵画教室の先生とも繋がりがあり、何かと関心は持っていました。

さて、『ドミトリィ』(学生寮)ですが、要約を読んでも、ストーリーは・・・というのも作家自身が、小説を

書くときに一番重要視していない要素は「ストーリー」だとし、「とにかく描写につきる」という作風なんです。

作品は、不穏な雰囲気に包まれているのですが、丁寧な描写で、普通のホラー小説とは一線を画している。(←

いろんな方の読後感想から) これが作家の個性であり、力量なんだと思います。

 

いけばな作品キャプションにある著作の一節 

”死んでいるものしか食べられないと思っていたのよ、あなた”  言い直すと ”生きているものも食べられるのよ”

ドキッとします。 たしかに「シロウオの踊り食い」といって、生きたまま食べることもありますが・・・

そして、いけばな作品、うっ、気味悪っ!

作品の植物は、ミモザアカシア・・・春に明るい黄色の花を咲かせる花が・・・ああああ・・・緑の毒蜘蛛に見える。

もう一つのニューサイランがよく分からない・・・絡みついた髪の毛のような草のこと?

でも、この表現は面白い! カミーユ・アンロと草月流の先生方にパチパチパチ(拍手)

 

 

 

 

《マルコヴァルドさんの四季》 イタロ・カルヴィーノ(1923‐85) この本は1952年~1963年に書かれた。

何も知らずに、この作品のタイトルを見て、長ったらしくて退屈な外国小説どろうな・・・と思ったのは私の

大間違いで、なんと、岩波少年文庫の単行本で、春夏秋冬での季節ごとになっていて全部で20の短編集。

内容は(「BOOK」データベースより)

”都会のまんなかに暮らしながらも、心うばわれるのは、季節のおとずれや生きものの気配。大家族を養うため

家と会社のあいだを行き来するマルコヴァルドさんのとっぴな行動とユーモラスな空想の世界が、現代社会のあ

りようを映しだします。小学5・6年以上”

読書感想をいろいろ読ませていただくと、”シュールで風刺的で愉しい! 読むほどに作品の情景が浮かび上が

りどっぷりその世界に浸れる・・・とか、結構エスプリの利いたものがあったり、日常の生活の何気ないこと

から事件が始まったりして楽しめます。最後に作者の親切な解説があり、また本の挿絵もぴったりな感じ・・”

うーん、私好みの本のようなので、図書館で借りて読もう!


いけばな作品もシュール!  山の稜線のような草、中央部のブレーキディスク? それに突き刺さる草(ドラセア?) 面白い。
 

 

 

 

《闇の奥》 ジョセフ・コンラッド

やはり読んでませんので、ウィキから概要を。

”『闇の奥』(やみのおく、Heart Of Darkness、1902年出版)は、イギリスの小説家ジョゼフ・コンラッドの代表作。西洋植民地主義の暗い
側面を描写したこの小説は、英国船員時代にコンゴ川で得た経験を元に書かれ、1899年に発表された。 ランダム・ハウス、モダン・ライブ
ラリーが選んだ「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」に選出されている。闇の奥というタイトルはアフリカ奥地の闇でもあるが、人間
の心の闇、西欧文明の闇をも含意していると考えられる。

 

以下の文は、Web上のいろんな方の読後感想を寄せ集めてみたものです。 何となく本の概要がわかります。

”また本作は、フランシス・フォード・コッポラ監督による名作映画『地獄の黙示録』の原案作品であり、『闇の奥』の「象牙貿易」を「戦争」
に置き換えたのが『地獄の黙示録』だと言えよう”

”「闇の奥」地に住んで象牙貿易を仕切っている、カリスマ的な謎の人物クルツは、じつは、もともとは「理想主義者」であったことが、物語の
最終盤で明かされる。つまりクルツは「闇の奥の闇の世界」に入ることで、「闇」に浸食されて「変貌」してしまったのである。”

”コンラッドは、「暗黒大陸の奥地で展開された、西欧世界の闇」を通して、さらに私たち「人間の心の奥にひそむ闇」を描いたのではないか。
象牙集め、イコール、現地人の信仰集めに偶然成功を果たし、神である事の孤独と不安にさいなまれたクルツの死にザマ。それはスペイン、イ
ギリス、
フランスの、その後を象徴する寓話でもあるのだが、これが100年前の予言書となりえたことを、コンラッド自身は知らずにいたか
と思うと、感慨深い。”

 

いけばな作品は、おおおおお!  迷彩模様の花生け、オレンジの葉、枯れた葉、気味悪く噴出したような細い葉

心の闇を表したものか。 でも、オレンジの葉は、崇高な光もあることを示したものだと思いたい。 

続く

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カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観て #3  東京オペラシティアートギャラリー

2021年08月28日 | アート 現代美術

カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観て」は、前記事をアップして7カ月以上、間が空きました。

ちなみに以前の記事は

カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観て  東京オペラシティアートギャラリー    2020/12/21

カミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観て #2  東京オペラシティアートギャラリー 2021/01/17

時間がかかる理由は、”花に翻訳された本の図書館”という作品設定のため、内外の本と、その周

辺を調べるのに時間がかかっていたのです。 このままだと、いつアップできるのか分からない

ので、解説をかなり省略してアップすることにしました。 調べだすと、ついつい深入りしてし

まう困った癖があるのです。

 

それではカミーユ・アンロ|蛇を踏む展を観ての続きです。 

”花に翻訳された本の図書館”の次の作品は

《チャタレイ夫人の恋人》 D・H・ローレンス

1928年(昭和3年)に発表され、当時の英国社会における身分制度を大胆に扱ったものの、猥褻文書と見なされ、内外で

激しい論議の的に。日本でも1950年(昭和25年)伊藤整による翻訳本の出版が発禁処分となり、最高裁まで争われた。 

この作品も私は読んでいません なので、小説の概要をウィキペディアから引用(少し要約)します。

”炭坑の村を領地に持つクリフォード准男爵の妻となったチャタレイ夫人だったが、夫は陸軍将校として第一次世界
大戦に出征、戦傷により下半
身不随となり、復員後は2人の間に性の関係が望めなくなる。
その後、夫人
は日々の生活に閉塞感を強めていった。
クリフォードは跡継ぎを作るため、チャタレイ夫人に男性と関係を持つよう勧める。その相手の条件とは、同じ社会
階級で、子供ができたらすぐに身を引くことができる人物
であることだった。 夫人は、自分はチャタレイ家を存続
させるためだけの物でしかないと嘆く。
そんな彼女が恋に落ち男女の仲になったのは、労働者階級出身で、妻に
裏切られ別れ、かつて陸軍中尉にまで上り詰
めたが上流中流階級の周りになじめず退役し、現在はチャタレイ家
の領地で森番をしている男、オリバー・メラーズ
だった。

メラーズとの秘密の逢瀬を重ね、人間性の開放に触れた夫人は、クリフォードとの離婚を望むようになり、姉のヒル
ダと共にヴェニスを旅行中、メラーズの子供を妊娠していることに気がつく。
一方領地では、戻ってきた
メラーズの妻が、メラーズとチャタレイ夫人が通じていることに感づき、世間に吹聴して
回っていた。 メラーズは森番を
解雇され、田舎の農場で働くようになる。
帰ってきた夫人はクリフォードと面談するが、クリフォードは離婚
を承知せず、夫人は邸を去ることになった。”

 

で、生け花作品ですが、 なんとなんと!
剝き出しのベッドスプリングに、枯れたような植物(アンスリウム)がのっている・・・

 

アンスリウムが綺麗に咲いた画像(例下の写真)を想像すると 、チャタレイ夫人とメラーズの、弾むような

愛の高揚を表しているのかも・・・



ところで、この小説を調べていて、驚いたことがあります。

作家のD・H・ローレンスは、小説以上に凄い不倫愛をしていた。!

以下、次の文献を参考にして、その概要を調べてみました。

D.H.ロレンスのドイツ体験
著者 倉持 三郎
雑誌名 東京家政大学研究紀要 1 人文社会科学
発行年 1996 出版者 東京家政大学

フリーダ・ロレンスとオットー・グロース
著者 倉持 三郎
雑誌名 英語英文学研究
発行年 1998-09 出版者 東京家政大学文学部英語英文学科

◆1912年3月、ローレンス(26歳)は就職相談で大学の旧師ウィークリーを訪ね、彼の妻フリーダ と出会う。
ローレンスは.すでに3人の子供のいる31歳の恩師の妻に理想の女性を発見し,駆け落ちのような形でドイツ

向かうことになった.

◆フリーダの父は,ドイッの男爵であった。 そしてフリーダには姉と妹がいた。
姉エルゼは,心理学と経済学の教授!であるが、夫がいるのに、連続して二人の男と同棲し、ほかの男の子供さ
え生んだ.しかし、離婚はしていない。
妹も同様である。浮気な生活を送っているが離婚はしていない。
フリーダも同様で、駆け落ちの5年前、里帰りしたときに、エルゼとともに、オートー・グロースという精神医学
者でアナーキストに出合い、その思想を信奉し愛人となっている。エルゼが産んだ子はこのグロースの子である。
グロースは精神医学者フロイトの弟子といえたが、快楽の追求こそが唯一の価値と考え、貞操観念を否定していた。
しかし、麻薬中毒になっており、エルゼもフリーダも一緒にはならなかった。
この姉妹の生き方にロレンスは大変驚く.保守的で道徳的なイギリスの地方の女性とは全く違っていた。

◆ローレンスとフリーダが最初に会ったとき、フロイトのエディプスコンプレックスの話をしているが、二人に
とっては、精神的に共感するところがあったようだ。

◆フリーダが、ロレンスの死後出版した自叙伝『私ではなくて 風が……』の冒頭で、ロレンスに会う前に、一人
のフロイト派の学者(グロースのこと)と会ったことを述べている。

”私は、フロイトの著名な弟子と会ったばかりで、理論がまだ未消化のまま頭につまっていました。
この友人は、私のために多くのことをして
くれました。 私は、因習的な生活のなかで、夢遊病者のように暮らし
いました。この人が、私独自の意識を目覚めさせてくれたのです。
生まれ変わるということは冗談ではできません。それに、生まれ変わって、世間のほかの人たちとは違った、別の
本来の自己になること、
一それは、苦痛に満ちた過程なのです。
人々が、セックスについて語るとき、何のことを話しているのか分かりません。 セックスは、蛙のように、それ
だけでピョンピョン跳びはね
ているだけで、人生の他のこと、人間の成長、成熟とはまったく関係がないとでもい
うかのようです。人々がセックスと言うとき何のことか私
には分かりません。しかし、有り難いことに、セックスは、
私にとって
神秘です。
 いろいろな理論を生にあてはめても、ぜんぜん役に立ちません。セックスさえ自由ならば、世界はただちに天国に
変わるということを私は熱
狂的に信じました。”

 

以上、かいつまんで述べましたが、《チャタレイ夫人の恋人》は、ロレンスとフリーダの人生が濃厚に反映された小

だった。 

時代的にも女性の解放が謳われだした頃で、日本でいえば平塚らいてうの「青鞜」の発刊が1911年(明治44年)、白蓮

事件が1921年(大正10年)です。

さて、生け花作品に戻ると、ベッドのスプリングの意味・・・・フリーダの自叙伝に

”セックスは、蛙のように、それだけでピョンピョン跳びはねているだけで、人生の他のこと、人間の成長、成熟とは
まったく関係がない・・・”

スプリングが連想されたのもここかなと・・・さらに春の意味もあるしベッドの素材でもあるし・・・正解は作家本人

に聞かないとわかりませんが、意表を衝いたこの作品、悩ませてくれます。

 

 

次の作品は

《フライデーあるいは太平洋の冥界》 ミシェル・トウルニエ  1967年

18世紀の初めに書かれた、ダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』に対し
トゥルニエによって書かれた20世紀の『ロビンソン・クルーソー』がこの本。
南海の孤島で遭難したロビンソンは、島を開拓し、食料の備蓄に努めるが、野生人フライデーの登場によって
その秩序は一瞬のうちに崩壊する。 文明と野蛮を双子のように描いた哲学小説。

と、本のPRに書かれていますが、これも読んだことがありません。

キャプションに書かれている

”彼のセックスが二本の枝の分かれ目に開いている苔のついた小さな穴の中に入った。”

えー!となりますが、調べると、ロビンソンは、島でたった一人で暮らすなかで、やがて、性的な欲望を植物

に行うようになる。 原文のその箇所は

”雷で打ち倒された木の上に裸になって寝そべり、幹を両腕で抱きしめた。彼のセックスが二本の枝の分かれ目
に開いている苔のついた小さな穴の中に入った。彼は幸せな夢うつつの状態に陥った。・・・”

カミーユ・アンロは、生け花でそれを直接的に表現しています。

日本の生け花では見たことも聞いたこともない、性表現・・・現代アートでは飄々と越えてしまった。

 

以上までは、今年の1月に下書きしていたのですが、次の作品以降は手付かず状態だったのです。

 

《サランボオ》

キャプションを読むと、またまた、エロティックな文章。

深入りしそう、ヤバいと思って、生け花作品を直感的に見ての感想に代えることにます。

秀吉の兜のようなチャボトウジュロが強烈、中央部の真紅も強烈です。(これもチャボ

トウジュロ?)。 アジサイの花は萎れていますが、綺麗に咲いていたとして、女性の

乳首に、そっと指が触れたとき、破裂するような痺れる感覚を表しているのかな?と。

 

 

 

《説明としてのコンポジション》

ガートルード・スタイン(女性1874 - 1946)を知らなくて、ちょっと調べてしまった。 

米国の著作家、詩人、美術収集家で、マティス、ピカソが有名になる前からのパトロンだとか。

画家たちと、相互に影響しあってキュビズムなどモダン芸術を推し進めた。

生け花作品は、ケイトウとソーセージの串刺しのような真紅の連なりが面白いと思う。 

でも、薔薇が見当たりません。 一応、中央部の拡大写真を貼りました。

キャプションの言葉、”さあ、始めるために始めようではないか” は、新しいものへ

取り組むムーブメントを表現したものか?  

 

 

《オデュッセイア》

これもまた、読んでいませんが

メロスの作といわれる古代ギリシアの叙事詩で、トロヤ遠征に大功をたてた英雄オデュッセウスが苦心して

故郷イタカの島にもどる物語と,夫の留守中,求婚者をしりぞけ,20年間貞節を守ったその妻ペネロペの物語。

生け花作品は、左側の白い小さな花が”スターチス” オデュッセウスを海岸で助けた王女だろうか、紫の優雅な

花が”カラー”この花は妻ペネロペか。右側のぶどう、オリーブの木を怪獣のよう。オデュッセウスを苦しめた

怪物たちか。花生けは、船をイメージかな。 キャプションにある言葉は、どの場面なのかわかりませんが、

冥界に行ったときのことかな?

 

 

 

《石に泳ぐ魚》

柳美里のこの小説、またまた読んでいないのですが、名誉・プライバシー権と表現の自由をめぐる事件となった

ことは、今回調べて初めて知りました。

事件は、小説「石に泳ぐ魚」の登場人物のモデルとされた女性が、顔面の腫瘍などを執拗かつ苛烈に描写された

ことなど、プライバシー・名誉・名誉感情が侵害されたとして出版の差止と損害賠償を求めた事件です。

訴訟は最高裁で、柳側敗訴が確定した。(2002年9月)

キャプションの文
”猫の爪を切るのは怖い。 痛がっているのか、嫌がっているだけなのか、よくわからないからだ。”

これは小説のどこかで書かれているのでしょうが、私はカミーユ・アンロが、柳美里に投げかけた言葉のように

感じました。

生け花としては、リュウゼツランが魚のように見えます。しかし、歪んだ負の感情などで、痛くて、どろどろと

したものを感じます。

次回に続く

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根付 東京国立博物館のコレクションから

2021年08月24日 | 博物館レビュー

東京国立博物館の、根付コレクションを紹介するのは初めてになります。

というのは、今年3月、トーハクの高円宮コレクションを、コメントでご推奨

いただき、それで、トーハクに行った際(2021年6月16日)撮ってきました。

なお、高円宮コレクションがトーハクに初めて展示されたのは、2011年11月で

そのき撮ったものも(若干です)、見つかったので併せて載せています。

 

ところで、トーハクには、郷コレクションと高円宮コレクションという根付の

2大コレクションあります。 

本館2階第10室に展示されていた俗に”古根付”と分類される、郷コレクション

から紹介します。 キャプションです。↓

 

根付とは、印籠や煙草入れなどを帯から提げる際に、紐の端につけた留め具のことで

戸時代には広く愛用されていたが、明治以降の洋装化などに伴い、廃れてきた。

一方で、根付は欧米の美術コレクターの心を捉え、多くの根付が海を渡って行くこと

となり、郷氏は根付が海外に散逸することを懸念し、国内に良い作品を残し伝えるべ

く、収集を始めたそうだ。 郷氏の収集した根付はその体系的な内容と質の高さか

根付愛好者の間で「郷コレクション」と呼ばれ、高く評価されている。

郷コレクションには、江戸時代から明治期にかけての有名根付師の作品が満遍なく含ま

れているのが特徴。

※郷誠之助(1865~1942)氏は、第一次世界大戦後から第二次大戦前にかけて、日本
の経済
界を牽引した大実業家。経営危機に陥った幾多もの会社の再建に次々と成功し
貴族院議員や東京商工会議所会頭、日本貿易振興協議会会長などを歴任した。
氏が財界で活躍のかたわら25年余りをかけて収集した根付は、没後その遺志にしたが
って東京国立博物館へ一括寄贈された。

 

 

最初の作品は

<常盤牙彫根付>

常盤御前についてウィキペディアからの引用

”常盤御前は、源義朝の側室で義朝との間に3人の子をもうけた。 平治の乱で、義朝が謀

反人となって逃亡中に殺害され、23歳で未亡人となる。その後、子供たちを連れて雪中を

逃亡し大和国にたどり着く。その後、都に残った母が捕らえられたことを知り、主であっ

た九条院の御前に赴いてから(『平治物語』)、清盛の元に出頭する。出頭した常盤は母

の助命を乞い、子供たちが殺されるのは仕方がないことだけれども子供達が殺されるのを

るのは忍びないから先に自分を殺して欲しいと懇願する。その様子と常盤の美しさに心

動かされた清盛は頼朝の助命が決定していたことを理由にして今若、乙若、牛若を助命

たとされている。”

・・・そう、この根付は、常盤御前の逃亡時の姿を彫ったもの。 乳飲み子は、数え年2

歳の牛若丸、後の源義経。・・・こんなことは江戸時代の人にとっては常識だったのでし

う、でも、昭和生まれのワタクシには調べないとお手上げ 

高さ6cmほどです。  なんと細かい手技!

 

 

<人麻呂牙彫根付>

万葉の歌人、柿本人麻呂がモチーフ。 国芳の浮世絵に、このポーズに似た人麻呂が描かれていた

ので貼っています。 かなり、ジジーに描かれているので、格調高い和歌のイメージが、少し(´σ_` )

 高さ3.9cm

 

 

<親子亀牙彫根付>

親亀に子亀が2匹乗っている姿です。 高さ2.5cm。 奥の子亀がぼやけました。

 

 

<面寄牙彫根付>

お多福?の面が妙にリアル。    長径3.6cm

 

 

<蜆採木彫根付>

シジミは江戸時代、みそ汁などで朝食の定番。 江戸では多摩川河口の羽田付近で、良質のシジミが採れた。

独特の腰巻漁(爪のついた籠を腰で引いていく漁法)もあるのですが、この根付は手で掬って採っています。

座頭市のようなシジミ採りおじさんの迫力!

高さ 2.4cm

 

 

<蛸壷牙彫根付>

象牙の質感が、タコにピッタリで、生きているように見えます。 これを腰帯に提げているのを見たら

ビクッだな。   高さ 5.2cm

今回の郷コレクションは、根付師「光広」を中心に展示されていました。

・光広または光弘(みつひろ)  文化七年~明治八年(1810~75)
姓大原。尾道に生まれ、大阪に住して牙彫をもって知られる。愚子、徳隣斎、切磋堂と号した。
(提物専門古美術商の堤物屋さんのWebサイトから引用)

 

 

いよいよ高円宮コレクションの紹介です。

コレクションが、トーハクで展示開始されたのは2011年11月。

私は、11月19日にトーハクに行って、5枚ほど撮影しました。

キャプション以下、5枚はその時のものです。

 

コレクション展示室は、2階の便殿と呼ばれる貴賓室の隣の部屋で、重厚な雰囲気があります。

でも見てください、この小ささ! キャプションの紙片よりも小さいので、キャプションも集合

表示。(おかげで作品とタイトルの照らし合わせが大変)

 

 

↑の下段、左から2番目の作品を何とか撮影して、拡大しました。

<ハンプティ・ダンプティ>

イギリスの伝承童謡(マザー・グース)の一つであり、また、その童謡に登場するキャラクターの名前

江戸・明治の根付とは、雰囲気が変わりますね。 高円宮コレクションは、キャプションにある通り

現代根付がメインです。

 

 

反対側の展示

以上が、2011年11月19日撮影分です。

 

 

ここからは、2021年6月16日(水)撮影。

<月の子>

見て、ドキッとしました。 文化が違うと、趣も相当に違う。

ロックの古典でキング・クリムゾンの1969年の曲に「Moon Child」があり、先ほど

聴いてみました。 月の子(少女の精霊)が漂い遊び、太陽の子を待つ・・・透明で

夢幻的な世界を感じました。 でも、この根付は、魔術的な要素を感じます。

 

 

 

<猫に鈴>

f:id:Melonpankuma:20170810174621j:plain
アッ、気付いてる!
                         ↑は、はてなブログの「常温常湿希望」(2017-09-08)さんから拝借しました。

 

 

 

<桃の節句>

 

 

 

 

 

 

<鯉>

 

 

<馬>

英国の作家です。 シンプルだけど馬の頭部と前足を感じます。

 

 

<ねこ、[緒締] ねこ>

緒締とは、袋などの口にまわした緒を束ねて締めるための具。


 

 

<ピーマンにてんとう虫>

作品はかわいいけど、ピンボケ写真だなと思って、カメラのExif情報を調べると望遠200mm、シャッター速度1/200秒

手振れ補正もONだし?  絞り開放で、ピントがピーマン表面の光の反射点になっているので、前後がボケたのか?

影の声:ボケたのはおまえの頭だろ・・・( ᵕ_ᵕ̩̩ )

 

 

 

<チェシャーネコ>

最初、読み間違いをして、チャーシュー猫と思い、チャーシューにお尻から飲み込まれている

シュールなイメージに浸っていました。

ルイス・キャロルの小説『不思議の国のアリス』(1865年)に登場する架空の猫なんですね。

 

 

<かちかち山>

キャプションに”動物めぐり”とあるのは、東博で「鳥獣戯画展」が開催されていて、それにちなんで

動物モチーフの作品に付けられていました。 私は「鳥獣戯画展」は予約が取れず、ヤケクソで本館

ほかの作品めぐりに勤しみました。

 

 

 

<海底火山の幽霊>

奇妙なタイトルです。 英語タイトル直訳だと海底火山、作品には目玉のようなものがあるし???

海底の噴気孔に棲む、生物のイメージ?

 

 

以下の作品は、作品番号を撮影画面に入れてないため、作品とキャプションの対応が

不明なものです。 色々調べて、なんとか推測して対応させましたが、自信の無いも

のもあります。

<けものみち>

<けものみち Animal Trail > 小野里三昧  2001年

 

 

<猿>

<猿 Monky and Yong>  鈴木玉昇 1989年  象牙  

 

 

<見えるの 次の世紀> 

この作品が特に自信がありません。 消去法で選んだキャプションですが、このタイトル名が・・・

表情はかわいい。 次の世紀を見ているのかなー?

<見えるの 次の世紀 Seeing the 21st Century> 立原 寛玉 2000年  象牙

 

 

<申>

<申 Monkey>  阪井正美 1994年  黄楊

 

<達磨>

<達磨Daruma>  宮澤宝泉 1998年   象牙

 

さて、根付を調べるのにとても参考になったのが、和楽webサイトの

【東京】この龍何センチに見える?細密彫刻「根付」を見るなら東博の展示がマスト!

記事を書いたのは 石水 典子さんで、東京国立博物館 学芸研究部調査研究課工芸室 研究員の福島修さんに

インタビューした興味深い話がでていました。 以下、内容を抜粋して、抄録を作ってみました。

★1971年に米国の根付コレクターであるロバート&ミリアム・キンゼイ夫婦が訪日し、当時の作家たちに
輸出するために求められた古典の写しである根付の制作ではなく、現代的で個々の作家性を発揮した根付
を作るように助言。「現代根付運動」が起こり、今の現代根付が作られるようになった。実用的に必要と
されない時代に移行しても、国内外のコレクターたちに注目され続け、作家もその期待に応えたことで、
根付は今も残っている。

★郷コレクションは、1つの箱に関連する作品が集まっている。展示によっては、その時々のテーマに沿
った選定をすることがありますが、郷コレクションの場合は箱それぞれにテーマ性があるため、それに準
じた選出をしています。 箱によって作品数は異なるため、例えば同じ作者の作品を集めた箱の内容をベ
ースにするなら、その作者に関連する作品を別の段から数点ピックアップしたものを合わせて展示してい
る。

★郷コレクションの中心となっているのが、江戸時代に出版された刀装具などの細密工芸の名工を紹介す
る手引き『装劍奇賞(そうけんきしょう)』に掲載されている根付師のものだといいます。
大坂の刀装具商で雑貨商だった稲葉新右衛門(1740〜1786)によって書かれた。

★『装劍奇賞』は、根付の職人が載っている最古の文献です。郷コレクションは、それに出ている作家の
作品が中心になる。郷氏は、『装劍奇賞』に紹介された根付師とその周辺、あるいはその系統の作品を1
つの箱に収めようとされていて、体系的に良いものを集めようという意図が伝わってくる。

★東博の高円宮コレクションは、高円宮憲仁親王殿下が妃殿下と蒐集したコレクションから寄贈されたも
ので、内容は現代根付が250点と古根付が10点。本館にある高円宮コレクション室に展示されている。
1回に展示される数は50点で、年に4回展示替えが行われている。

★古根付には黄楊(つげ)や象牙が使われていることが多いのに対して、現代根付は素材が多様。さらに
海外の作家による作品も多いことは同コレクションの特徴。

★現代根付は色彩が幅広いですし、根付作家がさまざまな素材を『どう生かして使おうか』と腐心してい
る様子が伝わってくる。

★タイトルの付け方も気が利いていて、根付を見て作品名を見て、また根付を見るとそこで初めて合点が
いくといった意匠の面白さがあり、江戸の根付の『ひねり』に時代性を反映させ展開していった感じがす
る。

★根付の特徴の一つで、特に殿下が惹かれたという意匠の中に言葉遊びや洒落を忍ばせる「ひねり」。
作者が仕掛けたその「遊び」を造形から探し出すことも、根付鑑賞を面白くするポイントです。
今とユーモアの感覚が近い現代根付の方が、見ていてクスッと笑ってしまう頻度は高いかもしれません。

★殿下が根付を蒐集されるようになったきっかけですが、後の妃殿下である鳥取久子さんが1984年に殿下
を根付の店に連れて行かれたことが始まりだったとか。その日以来、殿下は根付に魅了され、集められる
ようになりました。

★現代根付には、ワシントン条約締結後に象牙の使用が難しくなり、代替品としての素材が模索されるよ
うになった厳しい時期もありましたが、その際も両殿下は根付作家に支援を行っておられました。

★根付は消えていってもおかしくない存在でした。根付は現代では必ずしも不可欠なものではないのに、
伝統文化として存続しています。職人にとっても非常に苦しい状況のなかで、一部の志ある方々が頑張っ
て存続させてきた世界ですから、両殿下が関心を持って根付の存在を広められてきたことは大変に意義あ
ることと思います

★根付作家の制作に多大な影響を与えてきた両殿下の高円宮コレクション。ひねりのある意匠や、現代根
付以降に用いられるようになったマンモスの牙の化石やマボガニー、タグアナッツといったバラエティー
に富んだ素材などに着目しつつ、蒐集されてきた背景も想像して鑑賞すると、きっと両殿下の根付に対す
る愛情も伝わってくるはずです。

★江戸時代の根付は、江戸文化の文脈で語られるべきもので、現代の我々の文化とは少なからず隔たりが
あります。現代の感覚で共感できるものもありますが、当時必須の教養や流行に親しんで初めて理解でき
るものも多いです。古根付と現代根付は全く違う背景で制作された別物として見るべきと思いますが、技
術的には古根付の延長線上に現代根付は生きています。造形として近いものがあるからこそ、両者それぞ
れの優れた発想のかたちが、全く違った感覚で表現されていることが見えやすい。ぜひ、見比べることで
感じていただきたい。

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絵画教室で最近描いた水彩画

2021年08月14日 | 自作水彩画

アート鑑賞も大好きですが、横好きで自分でも描いてみたい・・・と、5年前から

絵画教室に通っています。

月に3レッスンの頻度で、木曜12:50~15:00、駅ビルにあるカルチャー教室へ

3カ月1クールで、最初の4回は人物画、以降は静物画がメインです。

今年、7月からのクールでは「チロリアン衣装の女性を描く」がテーマでした。

1回目は、スケッチで、途中3回ほどモデルさんがポーズを変え、最後に固定ポー

ズになり、それに彩色していきます。(好みで油絵、水彩etc)

 

下の写真は、7月1日1回目のポーズのスケッチです。(20~30分ぐらいで完成)

なお、撮影はイイカゲンに撮ったので、右上など照明ムラに・・・・

サイズは、F4(33.4×24.3cm)

 

 

 

固定ポーズになって彩色したもの。(7月8日、7月22日のレッスンで)

オーソドックスに描きました。 背景はすべて、勝手な創作です。

サイズは、F8(45.5×37.9cm)

 

人物画の最終日(7月29日)、1日で描いたもの。

先生から、「私の画風がでている」とコメントをいただきました、画風なんて言われたのは初めて

で、自分ではよくわからないのですが、個性が、やっと出てきたのかなと、都合よく解釈しよう!

サイズは、F8(45.5×37.9cm)

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ノウゼンカズラ 2021年

2021年08月07日 | 花・植物

今年のノウゼンカズラの咲き方は、少し異常でした

参考に、過去の記事です。

 二度咲きのノウゼンカズラ

  庭のノウゼンカズラ(凌霄花)

今年6月上旬に蕾がたくさんできて、今年は早いなーと思っていたら

一番蕾が開きだした途端、その蕾が落下。 その後次々に蕾が落下、結局一輪も咲かず。

その後、蕾は出来なかったのですが、7月中旬あたりから、落花してしまったツルに

蕾ができ始め、7月25日(日)に今年初めての花が咲きました。

どれ、写真を・・と取り出したのが、ここ4年ほど使ってなかったカメラ。

試写代わりに、ワンコを撮ったのが下の写真。(ダシに使ってゴメン)

カメラの再生画面をみて、少し明るすぎ?と思いながら縁側に出ました。

左がニキ(6歳♂)ブレています。 右がレナ(14歳♀)  11時53分撮影。

 

 

 

今年の一番咲き。  でも写真がハイキ―になっていて変。(露出補正が+1.3になっていたのは後で発見)

右の写真は、同じ写真をパートカラー処理したもの。・・・露出ミスがあまりわからない?  11時56分撮影。

  

 

 

カメラの写りが?なので、常用のカメラに取り替えて撮影。  12時03分撮影。

 

 

 

2日後の様子。 シャンデリアのよう・・・家には無いのに。  右下は一輪しか咲かなかった紫陽花。      7時51分撮影。

 

このとき、この垂れ下がったツルの上部に蕾がたくさん出来ているのを発見。

 

 

 

8月5日その蕾が咲き始めました。  8時51分撮影。

 

 

 

 

 蜜が多い花には、蟻がよく来ます。          8時52分撮影。

 

 

蟻の部分を拡大しました。 

花は遠くから見ると綺麗ですが、ここまで拡大すると、葉脈が血管のように見えて・・・震えたところでエンドに。

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東京国立博物館 仏像,神像

2021年07月31日 | 博物館レビュー

東京国立博物館(2021.3.12見学)の紹介シリーズも

おひなさまと日本の人形」

埴輪、石人、土偶」

茶の美術」

まで来ました。遅れていますが、今回は「仏像」を紹介します。 

なお、今回は6月16日に、トーハクで撮ったものも加えました。

 

現在、東京国立博物館では特別展として

「国宝 聖林寺十一面観音菩薩 ―三輪山信仰のみほとけ」展
( 本館 特別5室   2021年6月22日(火) ~ 2021年9月12日(日)

が開催中で、私も行く予定です。

聖林寺の国宝 十一面観音菩薩立像は天平彫刻の名品で、日本を代表する仏像の一つとのこと

 

本日紹介する最初の作品も、十一面観音菩薩立像

本館2階の「日本美術の流れ」のなかに展示されていました。

 
最も古い作例の一つとキャプションにありますが、キャプション自体も古くなって、文字が消えかかっています。

十一面観音菩薩立像
 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山出土 銅鋳造、鍍金  飛鳥時代・7世紀  北又留四郎氏他2名寄贈

 

高さ20~30cmぐらいの小さな菩薩像でした。

 

6月16日、トーハク訪問時に、ちょうど那智山出土品の企画展が開催中だったので、展示の中から

〈菩薩半跏像〉を紹介します。

 

 

背景の色を消すため、パートカラー処理をしています。

 

 

斜め上からの撮影。 ピンボケしちゃった。ああああ

 

 

<菩薩立像>

何度も観てますが、一度見たら忘れられない、ユニークな菩薩像。

 

 

ご尊顔は、柔和なようでいて、ニヒルな感じも・・・市川雷蔵の”眠狂四郎”のイメージ   

 

体幹が薄い! 衆生救済で骨身を削られたのですね・・

 

 

<十二神将立像>

本館1階の彫刻ジャンルの展示室で、左から戌神、未神、巳神。 ポーズが面白い

 

たまたま昔の撮影画像を見ていたら、十二神将立像がありました。(2016.11.20撮影) 

左から、辰神、巳神、戌神。  未神が辰神に変わって、左端に。

 

 

 

一体づつ撮影し、顔部分を拡大。 戌神 十二支の一つ戌(いぬ)、うちのワンコも、こういうふうに凛々しくなってほしい。

 

<未神> 羊の姿が分からないのですが、頭髪にある巻きツノのようなものが、それかも。

 

<巳神> 今の若者にも似合いそうな、ヘアースタイルに拍手。

 

 

アジアンギャラリー(東洋館)2階「西域の美術」コーナから

<菩薩像頭部>

クムトラ石窟はシルクロードのオアシス都市国家として栄えた亀茲(きゅうし)国の仏教遺跡で、地理的にはタクラマカン砂漠の北部。
モンゴル民族や漢民族などが入れ替わり支配し、9世紀になるとウイグル人によって支配され、しかし11世紀になるとイスラーム王朝のカラハン朝が侵攻し、石窟寺院の仏教美術は目や口を中心に破壊されてしまう。

この菩薩像は、頭部だけで、胴体部分はどうなっているのか気になりますが、様式的にはガンダーラ様式と、漢様式がミックスしたような感じで面白い。

 

 

 

<如来像頭部残欠>

前出の菩薩像から500年ほど後の制作になる如来像の頭部。

この慈愛に満ちたルックス、そして、この古色がいい!                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

 

 

アジアンギャラリー(東洋館)1階 中国の仏教彫刻

<十一面観音菩薩像龕>  全高109.0 像高85.5

e国宝の解説から抜粋。

”宝慶寺石仏群は、インド・グプタ朝美術の影響を受けた写実的で豊かな肉体表現や、変化に富んだ装飾意匠などから盛唐期の
仏教彫刻の代表的作例として名高い。
 この石仏群は、唐にかわって周王朝を興した武則天(則天武后)が、長安3年(703)長安城光宅坊の光宅寺に建てた七宝台
を荘厳していたものであった。その後、西安(長安)安仁坊の宝慶寺(花塔寺)へ移され、同寺の磚塔・仏殿に収められたが
20世紀初頭大部分が国外へ流出した。”

中国史上唯一の女帝として君臨した武則天(ぶそくてん)が、仏教を利用し大政翼賛の目的で造立した石仏群なんだ。

武則天(則天武后)を調べると、なんとドラマティックな生涯! 映画などが作られているのも頷けます。

宝慶寺石仏群は創設時は、1120石余あったようですが、現在、確認されているもので32石あり、大半は日本にあるそうだ。

 

 

上半身を拡大。 うーん少し厳しめの眼。 鼻の部分の欠損が惜しい。

        

なお、解説にあるインド・グプタ朝美術の例で、日本の仏教美術に影響したことがわかります。

インド アジャンター石窟寺院の壁画         法隆寺金堂壁画(模本) 第6号壁 阿弥陀浄土図に描かれた

 〈蓮華手菩薩〉                    〈観音菩薩像〉               

                     

 

 

 

同じく、宝慶寺石仏群の <十一面観音菩薩像龕> 

柔和な表情です。

 

 

 

 

〈日光菩薩坐像〉

本館1階の彫刻ジャンルの展示室  6月16日に撮影。

月光菩薩は有名で、教科書などにも載っていましたが日光菩薩は、マイナーかな。

やんちゃな少年ぽい雰囲気。

 

 

 

 

 

 

 

〈息長足姫坐像〉 6月16日に撮影。

神功皇后、実在は明らかではないが、『日本書紀』では熊襲征伐や三韓征伐を行った凄い女帝(即位はしていない)

この女神像からは、なるほどと思えるような威厳と母性を感じる。

 

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2021年06月25日 | 博物館レビュー

東京国立博物館 茶の美術 を集中して取り上げているシリーズ。

今回は、2020年11月4日に訪れたトーハク、目的は特別展「桃山-天下人の100年」でした。

特別展に入ってすぐ、狩野永徳の唐獅子図屏風、楓図屏風、長谷川等伯の松林図屏風の3作が並んで展示

おおー!と思わず息をのみました。(唐獅子図屏風だけが国宝ではありませんが、これは皇室所有のため)

茶器でも、〈国宝 志野茶碗 銘 卯花墻〉、〈重文 黄瀬戸立鼓花入 銘 旅枕〉など名品が並んでいま

た。この時代は、日本文化の爛熟期だったんだなー と改めて思います。撮影禁止だったのが本当に残念

 

そして、本館では、特別展との連携企画「 破格から調和へ 17世紀の茶陶」が特集展示されていました。

 

 

最初の写真は、特別展「桃山」を見終えて、本館へ行く途中、庭園に立ち寄ったときのものです。

茶室「転合庵」前の芝生から、本館の眺め。    13:11分撮影

 

 

 

逆に本館テラスから、転合庵を撮影。 上の写真から2時間後なので芝生が陰になっています。  15:13分撮影

 

 

 

特集のキャプションです。

 

 

 

 

【黒楽茶碗】

楽家初代の茶碗に比べると、趣が異なりますが、これはこれでいいな-と思います。

 

 

【黒楽茶碗 銘 かのこ斑】

 

 

 

【黄釉茶碗】

”きれいさび”の言葉通り、端正な茶碗です。

高取焼は郷里福岡の窯であり、小石原焼※の窯も近かったので、親しみを感じます。   ※ 宗家二代目が興した窯、小石原高取

 

 

 

【片身替釉茶碗 銘 深山路】

次は”きれいさび”の前世代となる内ケ磯窯の作品。 織部の雰囲気と、力強さを感じる

内ケ磯窯は、今は福智山ダムの湖底にありますが、 全長46.5 mの登り窯で、開窯当時(1614年)最新式・最大級の窯だった。

内ヶ磯窯跡の発掘調査によって、 作品に唐津焼や備前焼そして瀬戸焼 ・美濃焼などと同じ形・技術があることが分かっている。

1620年には、元唐津藩の武士で茶事を好み、焼き物の釉薬に詳しい五十嵐次左衛門が黒田藩に召し抱えられ、内ヶ磯窯で協同で

作陶に従事し始めた。 しかし、1624年に朝鮮から連れてこられた陶工の八蔵父子が帰国願いを出すと、藩主が激高し、八蔵

父子の蟄居、内ヶ磯窯の廃絶となった。 従って、内ケ磯窯で作陶されたのは、わずか10年ほどのことだった。 


 

 

 

 

茶室転合庵とゆかりのある 【耳付き茶入れ 銘 於大名】

 

 

 

【竹茶杓 銘 埋火】

 

 

 

 

 

【柿の蔕茶碗 銘 唐衣】

何かの本で読んだことがあるのですが、日本の茶事に使う高麗茶碗は、朝鮮の現地では出来損ない扱いで

飼い犬の餌用の碗などに使われていた・・・確かに、歪とかムラとか、欠点となるものに価値を感じない

と、餌茶碗も仕方ないところ。 日本人の見立て好きが、餌茶碗を格好の素材にしたのだった。

 

 

 

【魚魚屋茶碗 銘 さわらび】

 

 

【狂言袴茶碗 銘 浪速筒】

餌茶碗から一転、端正な茶碗。

そういえば過去に、朝鮮の陶磁をいろいろ見てきましたが、こんな形の茶碗は見なかった。

でも、模様とか釉薬の調子は、朝鮮陶磁だと感じます。 やはり、日本からの注文で焼いたのだなーと納得。

 

 

 

 

【古染付高砂手花入】

「謡曲 高砂」にちなんだ名称の花入れ、当時(江戸時代)は、謡は身分の別無く愛好されていたので

こんな名付けで、十分、伝わったのでしょう。 それにしても、水草が描かれた花入れ、どんな花を活

けたらと映えるのだろう、この季節だったら菖蒲かなー、捩花も面白いかも。

 

 

呉須赤絵花卉文鉢

呉須赤絵、漳州窯は景徳鎮窯の白とは違い、やや黄味がかっている。 どこにでもあるような感じのデザイン

つまらないのですが、400年前の茶人には鮮やかだったのでしょう。 料理を盛るとおいしく見えそうです。 

大量につくられたのですが、主に日本などへの輸出用で、中国本土にはほとんど残っていないとか。

 

 

【南京赤絵蓮鷺文手桶形茶器】

向付は、刺身や酢の物など、メインディッシュを盛った器。 手桶形のデザインは洒落ているし

絵柄は、クールで刺身などに合いそう。 

大阪、鴻池家は江戸期の日本を代表する豪商であり、鴻池善右衛門家は代々、茶人の当主を輩出

し、表千家とも縁が深かった。 替茶器・・・調べると、客の多い茶会などで、メイン茶器で

は、量が不足するのを補うためのサブの茶器とのこと。豪商の茶会は、たぶん、大規模で、向付

として使うより、替茶器として使い方が、都合がよかったのでしょう。

 

 

【祥瑞茄子香合】

いい雰囲気があります。 

茶事をしたことがない私は、茄子の糠漬け入れとして使いたい・・・なーんちゃって、怒られそう。 

 

 

【呉州染付人物文松皮菱香合】

側面の人物の描き方がユニーク。 それとキャプションにある評価番付、江戸時代は相撲の番付

真似た順位付けがよく用いられてました。 西前頭八枚目・・・Webで調べると、大関、関脇、

小結、前頭1枚目~となるので、トップの大関から11番目の位置です。東西があるので、トップから

22、23番目の位置になります。 

 

 

 

 

 

 

実物の展示は、他館貸し出しで、この時はなかったのですが、2019年10月21日に撮影したものが

ありましたので掲載。 このブルーの色調・・・うーんと唸ります。

・・・

 

 

馬蝗絆の伝承を記した史料

 

 

 

平重盛が所持したんだ。 

※阿育王山:中国、浙江(せっこう)省東部の山。281年、西晋の劉薩訶(りゅうさっか)が阿育王の舎利塔を建立した地。宋代には

 広利寺として五山(禅宗の寺で、最も格式の高いもの)のひとつに

なお、茶碗は2個あって、両方とも鎹が打たれている。 トーハクと、マスプロ美術館で所蔵。

 

 

 

色絵牡丹図水指】

仁清は、自分の作品にサインを入れた初めての陶工。  京焼を大成した、作家としての自負があったのでしょう。

仁清の作品は、現在、国宝2点、重文20点を数える凄さです。 その一つがこの水指。

個人的には金銀を用いて装飾過多の感があり、好みではありません。 大名の注文によるものだから仕方がないの

ですが。 ただ、牡丹の花と葉の水彩画のような趣はさすがだと思います。

 

 

【白釉建水】

こんな作品もつくっているんだ。 現代陶芸展で見るような、シャープでクールな作品。 

これは貴人からの注文ではなく、仁清が自分の芸術眼で作ったように思います。

 

【褐釉肩衝茶入】

この作品も、芸術家の眼が感じられる。

※数茶: 茶道で、銘を秘した数種の茶を飲みくらべ、のちにその銘をあてて勝負を決める競技。十服茶。闘茶。

 

【色絵紅葉賀図茶碗】

紅葉を寿ぐ宴”紅葉賀”の絵柄。 幔幕に菊や桐の紋があるのは、帝の催す行事であることを示し、光源氏が

青海波を舞うのですが、それは敢えて描かない留守模様。 これも貴人の注文制作でしょう。 茶碗のシル

エットが美しい。

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東京国立博物館 茶の美術(2/2)

2021年06月06日 | 博物館レビュー

東京国立博物館   茶の美術(2/2)は、本館2階の茶の美術展示室の紹介です。

まず展示室冒頭のキャプションです。

トーハクでは、松平不昧や松永耳庵、広田不孤斎らのコレクションが主体で、それを季節ごとに取り合わ

せて展示されている。

 

松平不昧や松永耳庵、広田不孤斎についての説明。

 

 

まず、釜から

 

 

【山吹文真形釜】

 形、枯れた鉄肌、味があって素晴らしい。

 

 

 

【古染付騎馬人物文蓋置】

縁のところ、使い込まれて剥がれたのかな? と思ったら ⇒ 土と釉薬との技術的な問題があったらしい。

・・・それを、日本の茶の湯の先人たちは、虫食いとして、逆に見どころとした・・・ 

絵柄も雑といえば雑 ⇒ でも、それを飄逸と捉える。

・・・うーん、なんと自由な見方、はたまた、弱点を糊塗しただけ?

当時の大名や豪商など、茶の湯をステータスとしていた茶人は、こうした唐物を、茶会で使って、自慢して

いたのかな? 客人も古拙さを美として理解できることに満足だったかも?

景徳鎮は、車でいえばフェラーリ、ブランド信仰は、強烈だった。

日本の茶人たちからの注文制作で作られた茶道具、多分、高値で取引されたでしょうから、売り手の景徳鎮窯

方は笑いが止まらなかったか。

 

 

昔の中国で、夜間の勉学に用いる燈明の火皿を、蓋置に見立てたので、”夜学”という名称・・・茶の先人たちの名付けセンスがいい。

 

 

天啓赤絵は、天啓年間(1621~27)にはじまり、景徳鎮の民窯にて焼かれた赤絵。

官窯ものの高雅で精緻な仕上げとは違って、素早い運筆や画面デザイン、染付と赤絵のバランスがいい。 

 

 

今でいうと、アールブリュット/アウトサイダーアートのような感じの作品。

強いですね。

 

 

 

 

 

量産品なんですね、それゆえの素朴な趣が、茶人に高く評価された”とありますが

私は、可もなく不可もない作品です。 使うとわかる味があるのでしょう。

 

 

【竹茶杓  銘 稲羽州サマ】   ※上下がピンボケで見づらくてすみません。


たけちゃしゃく いなうしゅう
竹茶杓  銘 稲羽州サマ  
    片桐石州作  江戸時代・17世紀  竹  松永安左エ門氏寄贈

白竹を用い、すらりとした素直な姿に削られており、高い気品が感じられる。片桐石州は江戸時代前期の大名茶人。
「稲羽州サマ」と宛名を記した贈り筒が添えられている。かつて出雲の大名茶人・松平不昧が所持し、のちに松永
安左エ門(耳庵)の愛蔵品となった。


 

 

【書状(武蔵鐙の文)】

利休の書状です。 トーハクで見たときは、この書状の意味も解らず写真を撮っただけでしたが

Webで調べると、秀吉から切腹を命じられる8か月前で、秀吉との抜き差しなら状況が間接的に

にじみ出ていると思いました。

 
 
 
 
 
さて、この書状を書いたのが6月20日、この8か月後の  天正19年2月28日(1591年4月21日)に秀吉の命で切腹した。
 
Webで調べていく中で、このときの利休の心情を、捉えていると思った道教室乙亥会(おといかい)のブログ
 
を紹介させていただきます。
 
 武蔵鐙

今週は利休の文、武蔵鐙について勉強しました。

この文は利休と織部の歌のやりとりや呼び方から二人の仲の良さが窺えたり、

また伊勢物語を踏まえていることから教養の深さを垣間見ることが出来たり、

また竹の花入の記述等々、興味深い点が多い為ことに珍重されてきたものですが

この文を、利休が切腹する前年であることに重きを置いて改めて見ると

秀吉との確執がいよいよ極まり、死を覚悟した利休の心情が伝わってきます。

 

竹の花入の最高傑作、これ以上はないものが出来上がったと、これは自身の

侘び茶の大成であると言われていますがわび茶のみならず自らの集大成と、

今までを振り返り感慨に耽っているような表現です。

 

また、小田原攻めが長くかからないだろうから終わるまで駆けつけなくてもいい

と言いながら、すぐに陣中で茶を差し上げたいという文言。

蠅が多くて嫌だと、たわいもない愚痴をこぼしておきながら、最後に蠅を打つ音

も慰みであると、わざわざ冒頭に書き加えていること。

親しい人もなく、小田原の山の家に移った利休は、このところの秀吉との間柄

からも既に切腹を考えていたでしょう。

孤独で、死を身近に感じると、実に様々なことが頭を巡ります。

もうすぐ結末を迎えるであろう自分の人生はどうであったか、親しかった人たちは

何をしているだろうか

そして1か月前に斬首されたばかりの愛弟子、山上宗二のこと…

ふと弱気になりそうな自分を、最高の花入が出来たと、自己肯定してみたり、

織部と今度会った時はどうもてなそうかと考えることで気を紛らわせたり

それも終われば蠅にまで意識をやることで現実逃避を図る…

(因みに漫画へうげものではこの蠅を金蠅=秀吉と位置づけており、そう見ても面白いです)

そして何より心の慰みとして、こういった会話を、織部と直接交わしたい、

いつでも訪ねてほしいという切実なる願いがひしひしと伝わってきます。”

 

 

 

 

前述の利休の書状で、利休が作ったという竹花入れです。(3種あり、織部に送ったものとは異なる)

「武蔵鐙の文」は古田織部へ、「園城寺」は利休の次男へそれぞれ別個に伝来するが、転々とし

松平不昧のもとに、そして最後にトーハクに寄贈された。

この園城寺の竹花入れ、最初は秀吉に献上されたが、秀吉が投げ捨てたという伝聞がある。 仕方なく

利休が持ち帰り、次男に渡したもの。

 

 

 

【織部開扇向付】

利休と同じく、古田織部も既成概念を逆転し、破壊して、そこに立ち現れてくる斬新さに

今までにない美を見出している。 現代アートのスタンスと同様なものを感じる。

利休や武野紹鴎が推進した「破調の美」または「破格の美」という概念が息づいている。

 

 

【色絵祥瑞桃果宿禽文皿】

 

 

【黄瀬戸草花文平鉢】

 

 

【呉須赤絵丸文徳利】

 

 

【志野草花文四方酒吞み】

 

 

【灰釉酒呑】

日本酒好きには堪らないぐい吞み。 古唐津で一度飲んでみたい・・・ささやかな願望。

 

 

【魚屋茶碗 銘さわらび】

 

 

【志野茶碗 銘 振袖】

 

2021年3月12日のトーハク茶の美術は以上ですが、今回、過去のトーハク茶の美術の写真を見返していたら

オオっと再発見したものが多く出てきましたので、次回はそれを紹介したいと思います。

コメント (6)
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東京国立博物館 茶の美術(1/2)

2021年05月23日 | アート 各分野

久し振りだった東京国立博物館(2021.3.12)の鑑賞、今回は茶の美術を採り上げます。

考慮したのは、

★東京国立博物館には庭園に5棟の茶室がある

★過去に「茶の湯展」(2017年)という名品ひしめく特別展が開催された。

表千家、裏千家の、茶会がビデオ放映されていた。
 ( 3月12日、本館2階の茶の美術コーナ入口のディスプレイで )

これらを含めて紹介したいと思います。

 

最初に、庭園にある茶室の一つ、転合庵です。(2019年10月27日撮影。本館1階バルコニーから)

園内の各茶室は、茶会や句会などに一般利用されており、いまでも現役です。

そして、春と秋には庭園内が一般開放されています。 

なお、このバルコニーからの眺めは、外国人にも人気。


転合庵 てんごうあん

小堀遠州(こぼりえんしゅう 1579~1647)が桂宮から茶入「於大名(おだいみょう)」を賜った折、その披露のために京都伏見の六地蔵に建てた茶室。
1878年、京都・大原の寂光院に伝わっていた転合庵を、渡辺清(福岡県令、福島県知事、男爵)が譲り受け、東京麻布区霞町に移築。その後、三原繁吉(日本
郵船の重役。浮世絵コレクター)へと所蔵者が変わった。三原は茶入「於大名」も入手し、茶室転合庵とゆかりの茶入「於大名」がここで再び巡り合うことと
なった。その後、塩原又策(三共株式会社 今の第一三共の創業者)を経て、妻の塩原千代から昭和38年(1963)に茶入とともに東京国立博物館に寄贈された。

 

ところで、茶の湯を全く知らない方(私も含めて)のための手頃なガイドがありました。

「茶の湯展」(2017年)の時に作成配布された「茶の湯ジュニアガイド」です。

とてもわかりやすいので以下に引用します。

 

 

「茶の湯展」(2017年4月19日に鑑賞)は、さすがだったのですが撮影禁止でした。 

一つだけ撮影OKだったのが、茶室燕庵の複製でした。

燕庵は古田織部が、義弟に与えた茶室で、重要文化財になっているもの。

キャプションを読むと、竹花入と須田悦弘の木彫りの花がしつらえてあったようですが、撮りそびれてしまいました。

 

 

実物は茅葺き入母屋造で、南東隅の土間庇(どまびさし)に面して躙口(にじりぐち)をあけている。(模型なので、茅葺きは板張りに)

 

 

次は裏千家、表千家、両茶道家元の茶会映像の抜粋画面です。

なお、ディスプレイに茶の美術展示室が反射して映っていて、見にくいところはご容赦を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

私はこの映像を見て、画面の色調がブルーのためか、全体にツーンとした緊張感を感じました。

そして思い出すのが、トム・サックスのティーセレモニー展(2019年)での茶会の実演です。

トム・サックスに茶道を指導したジョニー・フォグ氏が主人となり、展示会場で抽選して当たった

3人の若い女性が客となったティーセレモニー、うーんと唸りました。 

米国人らしい茶道具(電動茶筅など)で、スタイルは日本の茶会を踏襲していますが、アットホーム

な雰囲気で客をもてなしていました。

伝統を守る日本の茶道もよし、トム・サックスのような大枠のスタイルは変わらないけど、細部は

全く異なるティーセレモニーもよし・・・茶の美術は広くて深い!

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忘れないうちに 若葉台団地まわりの桜

2021年05月13日 | 花・植物

”散歩道の桜”として、今年の3月27日にアップしました。

今回は、3月28日以降に散歩で撮った桜です。 忘れないうちにアップします。

最初は白黒ですが、どんよりとした曇り空では、カラーよりもましかなと思って。

3月28日11:07 撮影 散歩は通常、早朝なのですが、この日は寝坊して、昼前の散歩です。

 

 

翌3月28日6:15 撮影 場所は若葉台団地の北側にある緑地、上の写真は緑地の西端にある桜。

ソメイヨシノが散り始めました。

 

 

4月4日6:45 撮影 場所は若葉台団地の西隣にある廃校の小学校グランド。 つい3月までは若葉台小学校として使われてきたのですが

4月から、新規に建て替えられた場所(旧けやき台小学校跡)に移転しました。 

八重桜が満開でした。 奥に林が見えますが、玉川上水沿いには、武蔵野の面影を残す保存林が、あちこちにあります。

 

 

4月4日6:49 撮影  2枚前の写真とほぼ同じ場所から。 桜もソメイヨシノから八重にバトンタッチ。

 

 

 

4月4日6:52 撮影  朝陽に映える八重桜。

 

 

4月4日6:58 撮影 キリシマツツジと八重桜、そして新緑。

 

 

 

4月15日6:24 撮影 八重桜も散り始め、小学校(廃校)外周の道は桜の絨毯に。

 

若葉台団地も出来て50年、桜もその頃、植えられたでしょうから、結構、老木になっていますが

このあたりでは、貴重な散歩コースの桜です。

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