清濁-山岡鉄舟-
筆四度巻き上げ翔びて勢ひの紙背に徹す鉄舟の「濁」 鉄舟の残す萬(よろず)の書の中の「清...
石仏-鳳林山長興寺-
頬を寄せ真四角の顔まろくして立つ石仏のありがたきかな けふのことなり 土浦に所用のあれ...
北山公園-カキツバタ-
伊勢物語にて在原業平の「かきつはた」を織り込みて詠むに からころも きつつなれにし つま...
北山公園-ハナハス-
モネ描く絵もまたよろしとおもへども北山池の蓮にかなはじ 最上の経に冠する花として蓮を...
綾目・文目-アヤメ-
綾目あるがゆへにアヤメといふことを知りてアヤメに謝りにけり 四日前に 北山公園-カキツ...
一日花-ブッソウゲ-
黄金なる仏桑花初夏の陽を浴びてけふ一日を潔く咲く 天を指し直ぐ立つ柱支へたる花芯は赤...
曲がりなし-マーガレット-
我が生の道幾たびに曲がれどもマーガレットの花に曲がりなし 夕の陽を浴びて白きを増す花...
撫子-セキチク-
カメラ持つに何もて撫でん眼(まなこ)もて石竹の子を撫でんとぞおもふ 幾重にも段をつくれ...
蜘蛛の糸-イブキ-
小満の陽の射し来れば蜘蛛の巣の衣干すごとカイヅカイブキ 波打ちて柔七色に光る蜘蛛の糸...
夢ひとすじ-アザミ-
山に憂ひ 海に哀しみ 野アザミに深きおもひの秘めて咲くかも 秘めし夢ひとすじに見てく...