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花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

11月17日 七十二候 立冬末候 金盞香(きんせんか さく)

2022年11月16日 | 景色

 先週11月8日に皆既月食があった。その日の上り始めた月だ。上り始めの太陽・月は大きく見える、何故だかは分かっていないが。そして2日後の朝、まだ山並みの上に残る月だ。満月から2日後ながら下部が少し欠けているように見える。

  

 上記の月が西の山上に見えた日の朝陽だ。”菜の花や月は東に日は西に”は与謝蕪村の句だ。これは逆の光景だ。

  

 朝の散歩、通り道で神社に朝のお詣りをしてから北側に出て山に向かって上る。その神社を出たところにあるお家のドウダンツツジだ。高くなる木を植えると雪で折れることが多かったのでドウダンツツジにしたそうだ。言われてみればここのお家の庭、すぐ横の神社の大木が張り出し、冬は陽が届きにくく雪がなかなか解けない気がする。神社をお詣りの後、この庭を見るのを楽しみにしている。

  

 神社の鳥居の前には大きな木がある、欅だ。何年か前に7,8mの高さで切ったが今またこの高さになった。そして神社を抜けて先の庭を拝見した後、山道を上る時に広がる光景だ。田畑の一角に生えている大きな木、これも欅だ。

  

 池田山に連なる山並みも紅葉が進んでいる。春の新緑は下から上へ、秋の紅葉そして冬場の雪は上から裾野へと降りて来る。

  

 明日11月17日は七十二候 立冬末候 金盞香(きんせんか さく)だ。キンセンカと言う花は別にある。ここで言う金盞(キンセン)は水仙のことだ。金盞とは金の杯を意味する。黄色の冠を付けた花水仙の別名だ。水仙は春先の花のように思っていたが我が郷でも12月初めぐらいから多くの花が見えるようになる。冬の花と言えば前回の七十二候 山茶花が代表格に思える。そして椿も多くの種が咲く。更にはこの水仙だ。花の少ない冬場、華やぐ椿・山茶花の下、可憐な水仙の花弁を数多く見せて欲しいものだ。


11月2日 七十二候 霜降末候 楓蔦黄(もみじ つた きばむ) 椿の開花

2022年11月01日 | 景色

 七十二候 寒露末候 菊花開は10月13日だった。遅れること20日余り、我が家の菊も咲き始めた。名前がどちらもわからない。朱い菊は今年春に寺巡りに同行した小父さんから頂いた。菊の名前を聞くと”知らん、ぱあーとたくさん咲く”だった。男の会話そのものを感じる。

  

 椿の花が咲き始めた。ヒヨドリがいち早く見つけ花弁を突きに来ている。寒くなるこれから、ヒヨドリには貴重な食べ物のようだ。

  

 そして、こちらはまだ咲き残るユウガオ、よく見ると2つ目の花は後ろにアサガオの花も咲く。朝晩が寒くなったこの頃ではアサガオは朝咲き夕方まで咲き続け、ユウガオは夕方に咲き明くる朝も萎むことなく咲いている。両方の花が開いている、今どきだけの光景だ。

  

 先日、剪定してもらった欅、大きくなり過ぎ左の上の方は切れなくなった。来年は思い切って小さくしようかと考えている。そして薪棚の前に並ぶ9本の欅だ。こちらは自分で切った。かなり葉が色づいてきた。

  

明日11月2日(旧10月9日)は七十二候 霜降末候 楓蔦黄(もみじ つた きばむ)だ。もみじや蔦が色づき秋本番を表す。が、7日に二十四節気は立冬で暦の上では冬に入る。紅葉・黄葉を楽しむと言う習慣は外国人にはないと言う話を聞いたことがある。色づくと言う言葉に紅葉と黄葉があるのは日本人ならではの細やかさだろうか。

 家の西側にある渋柿の木、今年も収穫されないようで今、こんな状態だ。初冬の光景として美しいが・・・。そしてモミジはまだだが色づき始めた玄関先の沙羅(シャラ)とニシキギだ。我が家ではいつもここに最初に秋が来る。今年は体調がイマイチな日が続いていることもあり庭木の剪定が遅れている。それなら紅葉・黄葉する木は全て色が変わるまで待つか、と開き直っている。ここでの開き直りは正月までに剪定が終わらない可能性があり、ちょと怖いのだが・・・。紅葉が正月まで続けばあきらめもつくが・・・。そんなバカなことが頭に浮かぶ今年の晩秋だ。

  


9月13日 七十二候 白露次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)クワンソウ

2022年09月12日 | 景色

 毎年、思うことだが”我が家のアサガオ、咲くのが遅くな~い?”。アサガオを子供の時に観察した経験のある人は多いと思うが、それは夏休み。9月ももう半ば、我が家のアサガオは今がピーク。蔓が巻くように作った柵を遥かに超え、高い位置で色とりどりに咲き乱れている。

  

 そんな中、やっと咲き始めた似た花がある、ユウガオだ。暮れなずむころに咲き始めて朝には萎む一夜花。前から見るとアサガオに比べて少し大きいかと思うぐらいだが横顔が異なる。花茎がとても長い、美しいフォルムだ。

  

 通りの面した場所で橙色の大きな花が咲き始めたクワンソウだ。以前に紹介したこのあるヤブカンゾウとよく似た花だ。近年、”良い睡眠”が話題に取り上げられることが多いがこのクワンソウに含まれる成分が効果が期待できるらしく研究・実用化が成されている。

  

 1,2ヶ月前から鳥のホトトギス(不如帰・時鳥)の鳴き声が聞こえていたがここに来てホトトギスの花が咲き始めた。花弁の点々が不如帰の羽の模様に似ていることから付けられたホトトギスの花、これから次々と長く咲き続ける。

  

 近くでツクツクボウシの鳴き声が。”どこどこ”と探したらいた!今年初めて見えたツクツクボウシだ。ニーニーゼミと同じぐらいの大きさで少しスマートに見える。羽がクマゼミと同じように透き通っている。美しい蝉だ。

  

 そしてこちらは赤トンボだ。今頃の時期に現われる。赤トンボと言えば童謡”赤とんぼ”を思い出す。が、童謡に歌われたのはアキアカネかウスバキトンボではないかと言われているようだ。稲が実り始める初秋今頃、黄色のトンボがたくさん飛び始める。これがアキアカネだ。

  

明日9月13日(旧8月18日)は七十二候 白露次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)だ。セキレイは”チチィ チチィ”と鳴くがこの声が聞こえてくる頃の意味だ。セキレイは人懐っこいところがあり、近づいても逃げない。尻尾を上下に世話しなく動かしていることからイワタカキ(岩叩き)など多くの異名があるようだ。故郷徳島県では似た名だがイシタタキ(石叩き)と呼んでいた。

 ところで先に記したホトトギス(不如帰)、声は聞こえど姿は見えぬ、と言うやつでなかなか姿を拝めない。では鳴き声は、と言うと”キョッ、キョ、キョ、キョ、キョ”みたいな鳴き声だ。この鳴き声、子供の頃に教えられたのは”東京特許許可局(トウキョウ、トッカキョカキョク)”と鳴いていると。”キョ”が多いだけだが、不如帰らしい鳴き声が聞こえると頭の中で”東京特許許可局”と聞こえるか反芻してしまう。う~ん、無理すれば聞こえる。


8月23日 二十四節気 処暑 七十二候 処暑初候 綿柎開(わたのはなしべひらく) ニワナナカマド ルリヤナギ ナツメ

2022年08月22日 | 景色

  お盆が明け期待通りに朝晩はめっきり涼しくなった。が、今年は雨が多い。今日も降ったり止んだりの天候で湿度が高い。以前はお天気により膝が痛いなどの天気痛なるものがあったように思うが近年は加えて天気病なるものも言われている。私もその一人のようで低気圧が近づくと怠さ・頭痛が、と言う気がする。ニワナナカマドが再び咲き始めた。この花、初夏の頃に咲きそしてもう一度秋に咲くようだ。ナナカマドにある紅葉・赤い実で楽しめることはないがこれはこれでまた良しだ。

  

 赤いシクラメンが一輪だが咲いている。他の草花の陰に置いていたためか今頃咲いた。そしてカワラナデシコ、初夏に咲いていた花が改めて咲き始めた。カワラナデシコは秋の7草の一つ、これからが本番と言うところか。

  

 ふにゃふにゃした木の先、花が見える。ルリヤナギ(瑠璃柳)の名のようだ。もう少し小さい木に花が付いていると良いのだが蔓と言うか茎が長すぎる。葉が柳に似ていることからの名のようだ。

  

 ナツメ(棗)の実が熟れ始めた。今年は今までで一番の実りになった。ナツメは芽が出るのがとても遅く、毎年心配する。5月終わりごろだろうか、やっと芽が出る。夏に芽と言うことから夏芽(ナツメ)の名のようだ。ナツメは鉄分・カルシュウムを含んでおり実は大棗(たいそう)、種子は酸棗仁(さんそうにん)と言う生薬になる。葛根湯にも配合されているようだ。

  

 ハウスに植えて4年目、伸び放題に放置したブドウ、今年は鈴なりだ。ブドウは好きな果物の一つ。毎日、収穫し食べている。が、今年は方法を学び剪定をしなければと思っている。

  

 明日23日(旧7月25日)は二十四節気 処暑だ。”処”は止まる・留まるを表し、暑さが止まり、少し和らぐ頃の意味だ。我が郷では盆が明ける頃には朝夕の暑さが収まり過ごしやすくなる気がする。今年もそう感じる。七十二候は処暑初候 綿柎開(わたのはなしべひらく)だ。綿を包む柎(はなしべ)が開き、フワフワの綿が現われる頃を表す。我が家でも2,3株植わっているがまだ綿は見えない。先日、スズメバチに刺されたことを記したがその後の1週間で小さい黒い蜂に3度刺された。蜂は7~8月頃に巣を作り卵・幼虫を育てるようでこの時期に巣に近づくのは危険のようだ。例年になく今年は8月に木々を切るなど動き過ぎたか。これ以上、蜂に刺されるのはアナフィラキシー症状に至る危険性がある。じっと本格的な秋の到来を待とう。


8月18日 七十二候 立秋末候 蒙霧升降(ふかききり、まとう)

2022年08月17日 | 景色

 今年はトンボが多いと以前に記した。蝶は優雅に飛ぶものと急かされているように飛び、なかなか留ままらないのがいる。トンボもなかなか止まった姿を見せてくれないものもいるが多くは止まったまま動かない姿を見せてくれるものが多い。先日の黒い羽のイトトンボと羽の先に色がついているのでイシメトンボ熨斗目ではないかと思う。羽のマークが熨斗目に似ていることからの名でアキアカネと同じ科に属する体調4,5cmの小さいトンボだ。

  

 シオカラトンボの1種ではないかと思う。のんびりと寛いでいた雌のトンボ、オスが来て合体だ。蝶は合体したまま飛ぶことはないがトンボはこの形で飛んでいるのを見かける。トンボは意外にも肉食、飛んでいる昆虫などを捕まえるようだ。”蜻蛉釣り今日はどこまでいったやら”、江戸時代の女流俳人 加賀千代女の名句だ。

  

 子供のころから名を知る露草だ。鮮やかな水色の花に惹かれていたか野草としては、多分唯一、名前を知っていた花だ。今見ても緑色の葉に淡い水色、良いものだ。

  

 こちらはこの地へ来てから覚えた草花だ。花の名があれ?何だっけ?となることは年齢もあるかよくある。が、この花の名は決して忘れない。ヘクソカズラだ。漢字で屁糞蔓、花も葉も臭いらしいが鼻が悪くなってから知った花、匂いはわからない残念と言うか幸運と言うか・・・。

  

あちこちで高砂百合の蕾が見えるようになってきた、咲き出したものもある。薪棚の前で伸び育ったものだが、強い花らしく散歩道でもよく見かける。今頃から初冬まで長く楽しめる花だ。

  

 我が家から北方に見られる山々だ。山越えをすると福井県に入る。この山なみ、よくこのような霧が発生し稜線を降りてくるのことが出来る出来る。我が郷、西に池田山、東に岐阜城のある金華山、遠くに恵那山と山々に囲まれ、南方に濃尾平野が広がる北の果てに位置する。見える山々は色々な風景を見せてくれる。北の方角はこの霧が織りなす光景に魅せられる。

   

 お盆が明け、交通渋滞の映像をこれでもかと見せられて3日目、やっと落ち着いてきたようだ。明日18日(旧7月21日)は七十二候 立秋末候 蒙霧升降(ふかききり、まとう)だ。蒙霧(もうむ)とは立ちこめる深い霧のこと。朝晩の冷え込みで霧が発生しやすくなる頃という意味だ。確かに我が郷も毎年、お盆が明けると朝夕は涼しさを感じられるようになる。今年の夏は全国的に猛暑日と豪雨の繰り返しだった。東京は猛暑日数を更新したとか。毎年毎年、暑くなっていると感じるのは歳のせいばかりではないようだ。我が郷、北の方角の山なみによく霧がかかる。山の嶺に沿い広がる霧は美しい。散歩時でも一度は北の山々が正面に見える道を歩いている。

”霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き”、松尾芭蕉の句である。