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花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

秋の7草2種 ススキ 葛 マルハルコウソウ ヘクソカズラ エノコログサ 彼岸花(曼殊沙華)

2024年09月27日 | 果実・花

 秋の7草の1種ススキ(薄)だ、尾花の別名がある。近所での秋の草刈りは2つの暗黙のルールがあるようで彼岸花の花芽が出る前に行う他ススキは切らないようだ。お陰でこのようなススキがあちこちで見られる。”幽霊の正体見たり枯れ尾花”、江戸時代の俳句だ。確かに夜に揺れるさまは少々不気味化かも知れない。

  

 蔓に咲く葛の花、こちらも7草の1種だ。元来、蔓の草花は処理が厄介なものだがこの葛はその中でも横綱級かも知れない。毎年毎年、蔓を長く伸ばし、見る間に大地・大木を覆いつくす。葛粉そして漢方薬としても使用される有用性もあるのだが。

  

 今の時期、散歩道を楽しませてくれる草花は多い。代表格は露草ではないかと思っているがこの地、この花も多い。ルコウソウだ、正確にはマルハルコウソウではないかと思う。これも蔓性の草花、しっかり他の草花に巻き付きながら伸びている。

  

 そしてもう1種、名からも匂いそうなヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。匂いがきついようだが臭覚がなくなってから知った花で嗅いだことはない。名付けたのは朝ドラでも取り上げられた牧野富太郎氏だ。どんな気持ちで命名したのだろうと考えるだけでも楽しい草花だ。

  

 穂をたれ、思い出深い草花が風に揺れている、エノコログサだ。イネ科の植物で猫じゃらしの別名もある。子供の頃、エノコログサの先を切り、残った茎にミミズを差して田畑に水を引く用水の石垣に出来た巣で蟹を釣ったのを思い出す。ミミズを巣に差し込み、カニがいたら少しづつ引き出し、出てきたところを抑える。楽しい遊びの一つだった。

  

 彼岸明けは今月25日だった。が、今年は彼岸花の開花がずいぶん遅い。毎年、並び咲く場所にも全く花がない。この地へきて15年になるがお彼岸にポツポツとしか彼岸花がないのは初めての経験だ。

  

 ここまで花が遅いと今年は咲かないのではないかと心配したが、昨日ぐらいから花芽が出始めた場所が増えてきた。こんなに気温が高い日が多い年だったのに、と思いながら調べてみたら逆だった。彼岸花は地中の温度が20度を切るぐらいにならないと花芽を出さないそうだ。”暑さのせいで遅れた!”と言うことのようだ。私も年とともに気温・気候の変化で身体の不調を訴えたくなる時が増えた。天気痛と呼ばれる気圧の変化(特に雨降り)による頭痛(偏頭痛)は岐大病院の先生のお陰で月一の偏頭痛治療薬の注射と漢方薬呉茱萸湯(ゴシュユトウ)で収まった。が、季節の変わり目に多く発生する頭痛(偏頭痛ではない)には今も悩まされている。鎮痛剤で抑えてはいるが多用もいけないと言うことで今日は民間治療でビワの葉をおでこに貼って過ごしている、お客さん・宅急便が来ないようにと願いながら。


アサガオ クマツズラ ゲンノショウコ シモバシラ トキワマンサク(狂い咲き) 菊芋 カラスウリの実

2024年09月19日 | 果実・花

 今日はお彼岸の入り19日、日曜日は秋分の日だ。と言う、今になってアサガオが全盛期を迎えた。蔓が長く伸びすぎ添え木を超え、宙ぶらりんの蔓に花を付けている。アサガオの花は先日紹介した淡色の渋い色の団十郎に始まり、このような斑入りまで多種多様だ。

  

 一時は蔓延りすぎて困った薬草クマツズラだ。強い花で今も車を停めている隙間にしっかりと生きている。小さい薄紫色の花を多数付ける。解毒・消炎・利尿作用があるとか。中国では腎炎の浮腫・マラリアなどの治療など広く応用されているようだ。

  

 こちらも増えすぎて難儀した薬草でゲンノショウコだ。かなり退治したようだがまだあちこちに見かけられる状態になっている。三大薬草の1種でドクダミ・センブリと並び、民間薬として重宝されてきた。ゲンノショウコは漢字で”現之証拠”で胃腸薬として即効性があり、効果が直ぐに表れることからの名だ。

  

 シモバシラが順調に育っている。花はこのような白く清楚だ。シモバシラの楽しみは初冬の頃に茎の立ち上がり部に霜柱が出来ることだ。茎の立ち上がり周りに小さな穴があり、ここから水分が出すことから出来るようだ。幻想的とも言える光景、初冬の一つの楽しみだ。

  

 狂い咲きと言えば10月頃に咲く桜を思うが多くの木々が思わぬ時に花を咲かせる。今年もモクレン・オガタマなどの木が晩夏から初秋に花を付けていた。門の傍でもピンク色の花が咲いている、トキワマンサクだ。春先に咲く花だがここにきて伸びた徒長枝のような枝のそれぞれに花を付けている。狂い咲きの花を探すのも楽しみの一つになっている。

  

 菊か、小さいひまわりを思わすような花が2mほどに伸びた茎に咲いている、菊芋(キクイモ)の花だ。キクイモは調べてみるとキク科ヒマワリ属の多年草。花の形状に納得だ。地中に出来る芋は低糖質ながら栄養素が高いと言われている。が、繁殖力が非常に強いため在来種を絶滅させる危険性もあり野生化したものは要注意外来種に指定されているようだ。

  

 もう1枚の写真は先日来、花の美しさにひかれているカラスウリだ。先日、朝の散歩時に花の元が膨らんでいる雌花を見つけたが残念ながら花は咲いた後だった。もう一つ、下に小型のスイカのような実が見える。カラスウリはこの後、もう少し細長い実となり、橙色に熟する。熟したときには線状の模様が殆ど見えなくなる。漢字では烏瓜、名前の由来が気になり調べてみた。カラスノエンドウ・スズメノエンドウと同じようにスズメウリに対応した形でつけられの説があるようだ。カラスの好物だからの説もあるが、あの貪欲なカラスがあまり美味しそうには見えないカラスウリを好んで食べるとは考えにくい。温州みかんは皮を綺麗に剥いて、また袋掛けしたビワも器用に袋を外し食べるカラス。またある時は金魚を襲う、恨みしかない・・・が、追っ払ったりすると覚えていて仕返しをされるとか聞く・・・触らぬ神に祟りなしの精神だ。


ツユクサ(露草) パンパスグラス クワンソウ モミジアオイ テイカカズラ アエオニウム

2024年09月10日 | 果実・花

 朝咲いた花が昼にはしぼむことが朝露を連想させることから露草と名付けられたと言う説が有力な雑草の一種だ。”雑草と言う草はない”は牧野富太郎博士の名言とされている。露草は野に咲く花として、子供のころから親しみのある花だった。濃い緑の葉に濃い青花、目に留まる花だ。

  

 鬼門の角に白い穂が長く伸びているススキに似た草花がある、パンパスグラスの名がある。珍しい草花と思うのだが近くの家々で2,3ヶ所見かける。草花・木々では地域性があるのだろうか、木の花ではシデコブシそして常緑種ではトネリコもよく見かける。”地域の草木”とも言えそうだ。

  

 そのパンパスグラスの近くに橙色の花が咲いている、クワンソウだ。クワンソウはノカンゾウとよく似ていて見間違える。名を思い出せずネットで調べていて新しい知識が。クワンソウにはオキシピナタニンと言う成分が含まれていて眠りを促す効果があるようだ。マウスを使った実験ではグリシンの100倍以上の効果を確認できたデータもあるようだ。試してみたい気になる花だ。

  

 猛暑日が続いた夏、花々が少なくなった。そんな中、長く咲き続けている花を2種紹介する。1つ目はこの花、モミジアオイだ。長く伸びた茎そして艶やかな大きい花が目を引く。大きな花ながら大きく開いているので蜜を吸いやすいか、蝶がよく来ている。見栄えのする花だ。

  

 蝶が来ると言うことでは負けていない、テイカカズラだ。テイカカズラは春の終わりから初夏に咲き始める。その後、花は一旦お休み状態になり夏に蔓を伸ばすが初秋からこの伸びた茎に再び蕾が付き、花を咲かし始める。長く伸びた蔓、切りたくもあるのだが花を咲かせるとなると・・・晩秋まで待とう。

   

 どう見たって花ではないか、と思えるアエオニウムの今だ。花弁のように見えるのは葉で花はこの後に真ん中の凹んだ部分で咲く。アエオニウムは冬に成長する多肉植物の中ではポピュラーな品種の1つのようだ。

  

 ”これが葉!”と突っ込みたくなる草花だが、これを調べていて妙なことでひっかかった。私のスマホは日本語で同じ行(例えばア行が続くとき)は1字ごとに矢印で進めないといけないのだがアエオニウムの最初3字はア行だ。”あ”を打って”▶”を打ってから次の”え”を打ち、また”▶”を打ち、進めてから”お”を打つ。後は行が異なるので”に”、”う”、”む”と連続で入力できる。こんな花の名前は珍しいのではないかと発見したように喜んでいたら・・・今回紹介したモミジアオイも後半3文字がそうだった。何となく損をしたような残暑の1日だった。