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花・昆虫との田舎暮らし暦

田舎暮らしも13年目、木々・草花・鳥・昆虫等々、自然は初めて知ることが多く楽しい。色々な経験を紹介していきたい

クルミの実 高砂百合 アサガオ(団十郎) ツリガネニンジン ツルバキヤ クビキリギス

2023年08月28日 | 景色

 ♫”貧しさに負けた いえ世間に負けた・・・”と言う歌詞で始まる歌があった。題名は”昭和枯れすすき”だ。暗い歌だが落ち込んだ時につい口ずさんでいた気がする。この頃、よくメロディーが出てくる”・・・い~え猛暑に負けたー”だ。お盆の台風で少しは、と期待したのだが涼しくはならず、我が家では幾つかの木の枝が折れた。クルミの木もその一つだ。クルミは好きな虫がいるようで毎年、こんな風に葉を食い荒らされる。落ちていたクルミの実だ。クルミの実は今はこんな風に皮が付いており秋に熟すとこの皮が割れて実(種)が出てくる。我々が食べているのはその種の中身だ。

  

 あちこちで長く伸びた茎の先に百合の花が咲いている、高砂百合の名だ。花茎は長いものでは2mを超えるぐらいに伸びている。花は鉄砲百合に似ているがもう少し長いラッパ状の花弁を付ける。繁殖力が強くどんどん増えるため、近年は花が終わると種が落ちる前にさっさと切り倒している。

  

 立秋(8月8日)も過ぎたというにアサガオはまだ我が世の春を主張している。唯一、名前の分かっているアサガオ”団十郎”だ。この色、確かに団十郎だ、と思ってしまうから不思議だ。

  

 生薬にもなり、若芽は山菜として食することも出来る、と言う草花ツリガネニンジン(釣鐘人参)だ。生薬としては胃腸薬に利用される他、咳を鎮める効能があるとされているようだ。山菜としてはトトキの名がある。あくやクセがない淡泊な味わいで素朴な風味と書かれているが味わったことはない。

  

 またまた軽トラックの前に鉢植えの花が増えている。女房殿が買い物時に寄せてもらう友達から貰って来るようだ。ピンク色の可愛い花が咲いている、ツルバキヤの名のようだ。先のツリガネニンジンと言い、このツルバキヤ、名を覚える訓練は老化対策には良いかと頑張っているが・・・忘れる方が多い。

  

 朝一番、エアコンを入れる前の網戸に大きな昆虫が付いている。最初は室内からなのでお腹の部分が、そしてベランダへ廻るとこんな姿が。クビキリギスではないかと思う。鳴き声を知りたいと思ったが・・・自然の中で”鳴くまで待とう時鳥”の精神でと放置した。

  

 その鳴き声の話だが、考えて見たらこの昆虫が鳴くかどうかも知らず、鳴き声が聞こえたとしてもどの昆虫かわからない。何という浅はかさだが”まっ、いいか”と年齢が簡単に許してしまう。

 立秋を過ぎ3週間、蝉の鳴き声にクマゼミも混ざらなくなった。今は法師蝉のツクツクボウシ、ツクツクボウシ一色だ。この後に秋の声と感じるヒグラシ(蜩)のカナカナカナに代わる。梅雨明けを知らせるニーニーゼミに始まり、真夏の声のアブラゼミそして猛暑の中のクマゼミのシャンシャンシャンが。やっと法師蝉、そして最後にヒグラシの優しい声に。鳴き方だけで季節感を感じさせてくれる蝉の鳴き声だ。


宿根ヒマワリ モミジアオイ ブドウの実 アブラゼミと空蝉 ハスの花 ミソハギ

2023年08月06日 | 景色

”夏は暑いもの”、”暑いから夏”だ、子供の頃にこんな言い方で遊んだ。が、こんなに暑かったようには思えない、せいぜい32,33度だったような記憶だ。気温と言えば、夏休みの終わりに”夏の友”と言う宿題の天候・温度欄を埋めるため、古い新聞を引っ張り出したことを思い出す。この探しものに一番、苦労したような・・・。宿根ヒマワリが咲いている。アサガオと並び夏の代表花と言えるがやっぱり大きな花のヒマワリが夏には似合うか。

  

 赤い大きな花がベランダから見える。モミジアオイの名の花だ。大きな花だが花弁が5枚と少ないのでモミジに似た葉とともに暑苦しさがない。花弁が好きな虫がいるか、かなり食われている。

  

 ビニールハウスに守られた葡萄。今年も多くの房が垂れ下がっている。今年の春にブドウを”種なし”にするために薬品に浸した。洗濯バサミが見えるが実験もあり試した実の枝がわかるようにの印だ。効果は感じられたが残念ながら全く種なしにはならず不思議と一個の種が残っている実が多かった。来年は薬品への2度浸しに挑戦してみたい。その前に蔓の整理もしなくっちゃ。

  

 梅雨が明ける頃からシオカラトンボが飛び始め、連れてセミも最も早いニーニーゼミが鳴き始める。そして今の時期はアブラゼミからクマゼミに代わる頃だろう。写真は欅で静かに休んでいると思えるアブラゼミだ。ふと、上を見上げるとアブラゼミの抜け殻(空蝉)もあった。晩夏に鳴くヒグラシの季節が待ちどおしい。

  

 その同じ欅の下で蓮の花が咲いた。蓮は朝早く開き、お昼頃には閉じる、これを数日繰り返した後に花弁1枚づつ散る。水面に浮くように咲くスイレンも美しいが、長く伸びた茎で揺れながら咲く蓮も良いものだ。

  

8月も早、第2週に入った。週末からお盆に入る。ベランダの傍に置かれた鉢で盆花の別名があるミソハギが咲き始めた。昔は田んぼのあぜ道などで咲いており、お盆にお供えすることが多かったようだ。ミソハギの花ことばが”愛の悲しみ・純真な愛・慈悲”でこれがお盆にお供えされた理由の一つのようだ。

  

 先日、終活の一環で身辺整理をしていたら古い新聞が出てきた。1969年2月18日の朝日新聞日曜版だった。そこに紹介されていたのは通った中学校のあった徳島県三加茂町の話だった。吉野川は昔から暴れ川で知られ、洪水の被害を少なくするために川岸に竹林が設けられていたようだ。竹は私も吉野川へ釣りに行くための竿として利用させてもらったことを思い出した。架かる橋は”角の浦潜水橋”の名のようだが今はもうなくなったようだ。

  

 この潜水橋と言う橋の名前、子供の頃には潜水してしまう橋なんて、と思っていた。が、雨が降り大水になっても水没はするが、大水に抵抗するものが殆どなく壊れにくい構造だったようだ。お隣高知県の四万十川に掛かる橋では“沈下橋”の名があった。昔の苦労・名案が偲ばれる名前だ。

”・・・これが私の故里(ふるさと)だ さやかに風も吹いてゐる 心置なく泣かれよと 年増婦(としま)の低い声もする   あゝ おまへはなにをして来たのだと……吹き来る風が私に云ふ”。中原中也氏の”帰郷”の終わりの一節を頂いた。


夏の山(山滴る) オオボウシバナ(大帽子花) 鬼百合 ルコウソウ ヘクソカズラ(屁糞蔓)

2023年08月01日 | 景色

 夏の山だ。俳句の世界で山は季節を表現した動詞が付き季語となっている。冬は”山眠る”、春は”山笑う”、そして夏は”山滴る”となり、最後に秋は”山粧う(よそおう)だ。写真は朝の池田山に連なる山そして北の方角、福井県との県境付近の山々だ。”山滴る”、ピッタリはまる山々だ。

  

 アオギリの下、大きな紫色の花が咲いた。露草の花に似ているが花が大きい。散歩道でもよく見るツユクサの栽培変種オオボウシバナ(大帽子花)だ。通称アオバナ(青花)とも呼ばれている。滋賀県草津市の市の花でもある。露草が儚く見えるに比して存在感のある花だ。

  

 散歩道の途中、茶畑の真ん中の小高い丘になった所で咲いていた鬼百合だ。帰って庭で探すと茎が横に垂れ下がった先に咲いている鬼百合があった。

  

これも散歩道で見つけた。マルハルコウソウだ。今の時期から蔓を伸ばし9月頃には多くの花を付ける。可憐な花だ。

  

 もう一つ、散歩道の草花だ。匂いのきつい花ヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。鼻が悪い私にはわからないが相当な悪臭がするようで、この名がついたようだ。

  

 以前にも書いたが、このヘクソカズラ、命名者はNHK朝ドラの主人公牧野富太郎がつけたようだ。ちょっとひどい名前と思わないではないがあまりにも,その臭いが強烈だったのだろう。花を命名するのは結構大変なのだと思う。実から名付けたヒョウタンボク・ムラサキシキブなどはキレイな名前だ。また有名人の名を用いたものもある。藤原定家の名がついた定家蔓、先日紹介した宗旦木槿、更には利休の名がある利休梅もある。咲いていた場所から名付けたハキダメギクは”掃き溜めに鶴”から”掃き溜めに菊”と思えばと書いた。そして臭いから付けたこの花ヘクソカズラだ。他にもクサギ(臭木)などの名もある。気の毒な気がする名の花もあるが、こういう名がついた花の名前は直ぐに覚え、また忘れない利点もある。よく忘れる私には良い名と言えるかも。


夏景色 ヒメジョオン(姫女苑) エノコログサ(狗尾草)ネムノキ ヒメイワダレソウ フェンネル(別名ウイキョウ)

2023年06月30日 | 景色

 稲が程よく伸び、郷が緑みどりしてきた。遠く北の山々も緑の嶺が連なる。最初の写真に白い花が見える、ヒメジョオン(姫女苑)だ。

  

 散歩道、先ず咲くのはハルジオンで5月中旬ごろから追ってこのヒメジョオンが咲き始める。花もよく似ている。茎を切るとハルジオンは空洞でヒメジョオンは白い綿のようなものが詰まっているのでわかるようだが折るのは忍びない。北アフリカ原産のようで園芸種として日本に入ってきたのが広がったようだ。どちらも侵略的外来種に指定されている。確かに散歩道でもたくさん見かける。

  

 野の草エノコログサ(狗尾草)だ。子供の頃、用水路の石垣に巣を作って住むモクズガニを釣り出す道具に使用した。懐かしさが湧く草花だ。

  

 大津谷の中州に咲くネムノキ(合歓の木)だ。毎年、この花を見るたび西郷輝彦氏が歌っていた♫”ネムの並木のこの道は・・・”で始まる曲”チャペルに続く白い道”を思い出す。ネムノキは和名だが、夜になると葉が合わさって閉じて眠るように見えることからの名のようだ。

  

 我が家の前の道に広がったヒメイワダレソウ(姫岩垂草)だ。白い花が道路面と同じような高さで咲いている。何処までも広げない注意は必要だが雑草抑制にも効果があるようで我が家の東の斜面で広がらないかと期待している。

  

 玄関先、3mを超えるまでに伸びたフェンネルだ。和名はウイキョウ(茴香)だ。孫のヒロ君が遊びに来たときに草丈で驚いていたので”フェンネル”と教えたら次の年にも覚えていた。偉い!と思わず叫んでしまった。横に見える白い花はシャラ(沙羅)だ。

  

 フェンネルは種子を香辛料として利用するのが主だが、ヨーロッパでは生の茎葉も料理に利用するようだ。フェンネルでつまらない話だが思い出したことがある。子供の頃、遊び仲間の先輩に”犬小屋の英語知ってる?”と言われ、”知らん”と答えると”ケンネルだよ、犬が寝る所だろ、そやからケンネル”と教えらたのを思い出す。kennel、正しい発音は微妙だが私の中ではいつまでもケンネル、自慢げな先輩の笑顔とともに記憶している。


アルストロメリア原種 テッポウユリ ヤハズ薄 フウラン(風蘭) ハキダメギク

2023年06月26日 | 景色

 6月12日の投稿でアルストロメリアの花を紹介した。こちらはそのアルストロメリアの原種と言われている花だ。アルストロメリアの原種と言われる花は南米アンデス地方を中心に100種類ぐらいあるようだ。アルストロメリア原種の1/100の花と言うところか。枯れたと思い土手に放置して置いたら場所が良かったかここまで増えた。

  

 子供のころから知る数少ない花の一つ、鉄砲百合だ。小学校へ通った道の横、50mぐらい離れた畑で風に揺れながら咲いていたのを思い出す。私には矢車草と並び郷愁を誘う花だ。

  

 秋の7草の3種目、薄の1種ヤハズススキ(矢筈薄)だ。ヤハズススキの特徴である葉の横筋がはっきりと見え始めた。涼しさを感じさせる葉そして模様だ。

  

 スミレのような花が咲いている。が、よく見ると葉が菫ではない、蘭の1種フウラン(風蘭)だ。セッコクと同じように木の幹とかに付着して育つ着生植物の1種で日本原産のラン科植物のようだ。

  

 朝ドラ“ランマン”で先々週ぐらいに紹介されていた牧野博士が命名した花、ハキダメギク(掃溜菊)だ。”らんまん”の最後に草花が紹介されるがいつも楽しみにしている。このハキダメギク、ちょっと可哀そうに思う名だが、牧野富太郎氏が世田谷の掃き溜めで発見したことから命名されたようだ。

  

 牧野富太郎氏が名を付けた草花は2500種に上るそうだ。その中で自分が発見し、名付けたのは600種余りらしい。”ランマン”が始まる前から知っていた花だが、私が今まで草花で一番ひどい名だと思っていたのはヘクソカズラ(屁糞蔓)だ。最近、これも牧野氏の命名と知った。ヘクソカズラはその臭いからの名だが、今では言い得て妙、に変わった(なんじゃそりゃ、と言われそう)。もう1種、子供のころから知る木でそのものずばりの名クサギ(臭木)と言うのもある(因みに、この木の命名者は外国人。ホッとした)。確かに花の匂いは臭かった。が、蝶の好きな花で黒いアゲハ蝶がよく来ていた光景を今も思い出す。さて、このハキダメギク(掃溜菊)、イメージが良くない。が、”掃き溜めに鶴”と言う格言から考えると可愛い花を想像できる。