趣味の一つに読書がある。その中のジャンルで詩にハマっていた時期があった。4月中旬に中也の故里、湯田温泉に行ったことは4月24日に書いた▼詩人中也が結婚式を挙げた”西村屋”に宿泊したことで昔を振り返らされた。20歳を過ぎたばかりのまだ多感な私がいる・・・、遠い昔の話である▼写真1,2は宿泊した西村屋に掲げられていた中也の詩2編である。写真1は”私の上に降る雪は・・”で始まる”生い立ちの歌Ⅱ”である。また写真2は”盲目の秋”と言う題名が付く詩である。何故、この詩が選ばれたかについては聞かなかった▼長男文也がわずか2歳でなくなり中也自身が病んでいた時の詩”冬の長門峡”と言うのがある▼”長門峡(ちょうもんきょう)に、水は流れてありにけり。寒い寒い日なりき。われは料亭にありぬ。酒酌みてありぬ。われのほか別に、客とてもなかりけり。水は、恰も魂あるものの如く、流れ流れてありにけり。やがて蜜柑の如き夕陽、欄干にこぼれたり。あゝ!ーーーそのような時もありき、寒い寒い 日なりき。”何とも言えない淋しさが漂う。中也が亡くなる前年の詩である・・・。HPに趣味 読書詩編を載せました http://inakaikeda.iza-yoi.net/