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アンサンブル・市川 第28回定期演奏会

2014-06-16 | コンサート&ライヴ

「アンサンブル・市川」第28回定期演奏会(市川市文化会館)を聴きに行ってきました。

元同僚など知人4人が在団している一般の吹奏楽団で毎回楽しみにしています。

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◆今回のメインは「ガイーヌ」

第1部は吹奏楽オリジナル作品。

時間になり本ベルが鳴って団員の皆さんがめいめい席に着き音を出し始めましたが、あれ?ずいぶん音がでかいな。。。しかもなかなかチューニングが始まらない。。。どうなってるの?。。。と思うこと約1~2分。ホルンがおもむろにメロディーを吹き始め指揮者なしで1曲目「夢のような庭」がスタート。ようやく指揮者が登場して指揮台へ。

「今回はいろいろ演出がありますよ」と聞いていたのですが、こういうことだったのか。しかももともと楽譜にそう書いてあるんですね、これ。面白いオープニングでした。

続く2曲目の「カンタベリー・コラール」は大編成(約70人)と充実した楽器編成をいかした重厚な演奏。弱音も美しい。

3曲目のコンサートマーチ「青葉の街で」(吹奏楽コンクール課題曲)は司会の方のお話が終わって下手に引いたのに、またもしばらく指揮者が登場しません。。。ん?これも1曲目の演出の続編?何が起きるのだろう?会場中が「?」でいっぱい

やっと指揮者とコンマスがステージへ。そのまま曲が始まりました。あとで知人に聞いたところ「コンマスの楽器が突然故障してしまった」という本物のアクシデントだったそうです。いや~ずいぶん考えてしまいました(笑)。

第1部の最後はこの時季よく演奏される「たなばた」。ソロや各パートのアンサンブルに余裕があり、大変楽しく聴けました。

休憩をはさんで第2部へ。

オレンジ色の衣装が映えます。

まずトランペットとホルンがステージ両袖に並んでマウスピースで曲を吹くという「マウスピース・マニア」。たしかずいぶん昔にヤマハのバンド・クリニックで紹介された曲だったと思うのですが、久しぶりに聴きました。愉快な曲です。

2曲目はアンダーソンの「タイプライター」

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◆若い人は見たことない?タイプライター

ステージに今は珍しいタイプライターが置かれ、そこへ登場したのが両腕にアームカバーをした「いかにも」という感じの事務員さん。タイプライターの音を効果的に使ったこの曲での鮮やかなタイプさばきは本職か?と思ったくらいですが打楽器のパートリーダーさんでした(笑)。拍手!

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◆こんな感じ

3曲目は「ニュー・シネマ・パラダイス」。サックスソロを中心に柔らかい音色でモリコーネのどこか哀しげなメロディーを聴かせてくれました。

第2部最後は「ルパン三世のテーマ」。途中のアルトサックスとソプラノサックスの掛け合いはお二人ともコスチュームに身を包んで実に楽しそうでした。しかしM8の楽譜も上手いバンドが吹くとこうなっちゃうんですね。

休憩後第3部へ。「ガイーヌ」よりの6曲です。

なかなかの難曲で木管は指が大変、金管楽器はかなりのスタミナを要求されるのですが、「序奏」から曲が進むにつれて演奏にも熱が入ってきます。特に最後の2曲「剣の舞」「レズギンカ」は個々の技術と合奏力の高さを感じさせる熱演でした。会場も興奮気味の拍手。

アンコールは「仮面舞踏会」でもやるのかな?と思っていたら、アンダーソンの「舞踏会の美女」。最近のコンサートではなかなか聴けませんがやっぱりいい曲です。そして最後はお決まりの超高速「ギャロップ」で幕。選曲も幅広く、たっぷり楽しめた2時間でした。

それにしても前回の定期演奏会からわずか4カ月でこれだけの質と量。しかも週1回平日の夜に2時間ほどの練習で仕上げるって本当か?と思ってしまいます。たぶん団員の皆さん一人ひとりがしっかり練習しているのでしょうが、人が集まらなければ合奏にはなりません。皆さん音楽、楽器、そしてこのバンドが大好きなんだろうなと思います。これからもぜひ素敵な演奏を聴かせてください。

★次回の定期演奏会は2015年1月18日(日)14時からだそうです

会場:市川市文化会館  入場無料  乳幼児席あり(2階)

(2014.06.15)


行進曲「忠誠」(J.P.スーザ)

2014-06-06 | 出版楽譜:マーチ(小編成版)

6月6日より「ミュージック・ベルズ」さんから発売となりました。

 小編成版行進曲シリーズ「雷神」「士官候補生」に続く3作目です。今回は6/8拍子の「忠誠」(スーザ)をアレンジしてみました。

 

 「マーチ王」スーザの名曲の数々は今なお世界中で演奏され続けており、オリジナルからアンサンブルまで様々なスタイルによる優れた楽譜が出版されています。ただ楽器編成や人数、初級者の技術などが十分でない中学高校バンドなどにとっては音域やバランスなどで変更や追加調整が必要な場面が多いように思います(私の経験では)。そこで20人程度の小編成バンドでもできるだけ無理なく演奏ができいろいろな場面で活用できる楽譜をと考えました。

 「忠誠」は躍動感あふれるイントロに始まり、ドラムマーチに導かれてトランペットと低音パートが大活躍する中間部、堂々と兵士が行進するさまを思わせる豪快な後半部など魅力あふれる名曲で、アメリカ海兵隊公式行進曲となっています。難易度は前2作より高くなっていますが、ふだんは前打ちが多い低音パートなども活躍し、中学高校の小編成バンドでも十分演奏できます。「士官候補生」「雷神」の次に取り組んでみませんか。

 体育祭や入学式などの学校行事、コンサートのオープニング、合奏の基礎練習、新入部員と上級生による合同演奏などでご利用ください。

 ・調性は原曲のまま

 ・少人数でも演奏できるようパート内のポジションは最小限とし、クラリネット、トランペット、ホルン、トロンボーンは各2、他は1またはオプションとしました。(編成表参照)

 ・バスクラリネットとバリトンサックスはどちらか一方あるいは無しでも演奏可能です。

 ・どこのパートもできるだけ無理のない基本の音域で演奏できるようにしました。

 ・初心者には難しいと思われる音形や音域、アーティキュレーションなどは豆符、( )、点線などオプションで指示してありますので、メンバーの技術や編成に応じて選択してください。div.)とあるパートは奏者に余裕があれば( )内の音を追加してください。

 ・演奏時間:約2分30秒

 楽器編成、音源などについては上記販売ページでご確認ください。

第4作目として、すでに発売されている「ラデツキー行進曲」を小編成版に改訂したものを準備中です。