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すきゃったどろわーず

「ひきだしバラバラ」~mici_konによる、美術展レビューとか音楽や身辺雑記です。

スラダンコンプリート

2006-02-25 22:18:08 | コミック・アニメ
『SLAM DUNK』、井上雄彦先生による超有名コミックです(いうまでもない)。

ずっと気になりつつも、なかなか読む機会の無かった作品でしたが、
昨年夏、郷里で開かれた中学同窓会の前夜祭(?)で、
ミニバス仲間の飲み会をやったのがきっかけで、読み始めました。
ホントは、「フリースロー大会でもやるか」と連絡掲示板で言い出した友人がいたのですが、
「あ、オレ肩痛めてるからダメ」というヒトもいて、飲み会に落ち着きました。

この友人たちと会話しているうちに、バスケに没頭していたある時期の記憶が蘇ってきたというわけです。
全31巻、漫画喫茶にちょこちょこと通いながらだったので、約半年かかったのですが、絵が美麗、ストーリーも痛快、終わり方も満足でした。(ジャンプなのに「天下一バスケ大会」にならなかったんですね)
男の子ばっかで、ムサいけど(笑)

久々に、読後感がものすごく爽快な作品を読んだ気がします。
数十ページにわたって、ほぼ絵だけで表現されたクライマックス部分は圧巻でした。
いやぁ、バスケっていいねえ。若いって眩しいな~。

M月さんが以前、キャラについて日記で語っておいででしたが、
私は三っちゃんが好きでしたよ。
あの天然入ってるあたりが。(安西先生の写真、ベンチに持ち込んじゃったり)
ヘッドロックかけて、「離せよくそばばー」なんて言われながら、つむじワシャワシャしてやりたい愛しさと云えば良いのでしょうか?

読んでいる途中にも、飲み会の途中にも思ったのですが、結構ゲーム中に相手チームの選手から言われた事とか、みんなシッカリ聞いていて、これまたしつこく覚えているものですネ。
こう書きながらも、桜木クンの放った名言(迷言?)の数々や、流川クンの「パスくれ」バーニングアイズが思い出されて楽しいです。

バレンタイン・デーなので

2006-02-14 22:47:15 | コミック・アニメ
ヴァレンチーノの話でもしましょう。

70年代末、当時最も先鋭的だった月刊少女漫画誌「LaLa」に掲載されていた、
森川久美先生の作品シリーズです。

豪華だったなぁ。正確な考証、資料に基づく、ルネサンス期のヴェネチアを舞台にした絢爛コメディ。
絵もお話も素敵でした。ある友人が云うには、「西洋人の骨格を良く研究した描き方」で、キャラクターの設定も多彩で大満足。

ヴァレンチーノは、その主人公。ヴェネチア共和国の若きドージェ(元首)です。
このドージェをめぐる人間模様が、トルコ帝国との駆け引きや、恋愛や、笑いや、切ないエピソードとともに紡ぎだされます。
あるお話の中で、主人公が某手塚漫画キャラのコスプレ(!!)をしてくれた時には友人一同大喜びしたものです。

現在、竹書房から文庫版2冊にまとまって出ています。
『スキャンダル・ムーンは恋の夢』
『嘆きのトリスタン』
(2冊とも¥590+税)

当時最も美しいカラーだと言われていたその画像は、コミックのほかに
作者さまご自身のサイトでも見ることが出来ます。
「ドルチェでいこう」 →www1.linkclub.or.jp/~mya/
  (サイト内の ”どるちぇ公司”コンテンツを参照。)
画材についてもかなり詳しく語ってくださっていますので、絵を描かれる方には有益な情報だと思います。
大変趣味の幅広い作家さまでいらっしゃるので、私もお邪魔するたびにいろいろと勉強になります。

昨秋公開されたアル・パチーノ主演の映画『ヴェニスの商人』を観に行ったときには、アタマの片隅でこのシリーズを思い出しながら楽しみました。

森川先生の作品では、この他に、上海を舞台にした『蘇州夜曲』『南京路に花吹雪』『Shang-hai 1945』の連作、19世紀末パリを舞台にした 『シメール』『アルカディアの道』(モローやランボーが好きな方は是非!)が好きです。

雑誌掲載時にリアルタイムの読者で居られたのはとっても幸運でした。