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ケイシロウとトークアバウト

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真夜中のオヤジ達

2019-09-29 00:18:00 | 日記



ケイジロウと同じ歳のカイ君が体験した話。
カイ君14歳。
まりやぎ似の姉しのぶが16歳。
しのぶの凶暴な性格を抜きにしたら、
カイ君の家は、
ほぼ幸せ一家と言えた。
両親のやさしさ、
ことの外、
父親がやさしい。
そんな大好きな父親やけど、
どういう訳か、
決まって夜中の11時に、出かける。
母親は、
後をつけたら小遣いやらない、と、釘を刺している。
しのぶは、
後をつけたら、
お前自身が消える、と脅した。
更にしのぶは、
尾行したら、呪われるとまで言う。
カイ君は、
気が強いので、
そう言われれば言われる程気になる!

ある夜、
カイ君は、
具合が悪いから早く寝ると言い、自室にこもった。
しのぶは、
体が火照るから、彼氏とホテルに行く言うて、出て行った。
母親も早く寝て、
父親は、
当たり前のように、
11時に、外に出た。
が、
カイ君が、
起きておきてを破った!
ズバリ、
父親を尾行した。

父親は、
カイ君に尾行されてるとも知らず、
たくさんのオヤジ達とともに、
アイススケートのリンクがあるスポーツ会館に入った。
カイ君も、
誰もいなくなったことを確認して、侵入した。

カイ君は、
愕然とリンクを見た。
そこには、
たくさんのオヤジ達が、
浅田真央の格好して、スケートしていた。
もちろん、
カイ君の父親が混じっていたことは言うまでもない。
カイ君の目に涙がにじんだ。

そんなカイ君の横に、
いつの間に来たのか、
しのぶが並んだ。
しのぶは言った。
「だから言ったろぉ?自分が消えるって」
確かに消えた。今までの自分は。
そして、呪われた気分やった。
でも、
笑っても泣いても、自分が選択したこと。
やから、
涙に濡れた顔を、無言でしのぶから背けた。
しのぶは、そんなカイ君を見て、
「お前も、大人になったな」と呟いた。
カイ君は、
ただただ、父親が情け無い。
しのぶは言う。
「男はな、外に出たら七人の敵がおるんや。そんな敵と死にものぐるいで戦っとんや!あいつらは」
カイ君はしのぶとともに、
改めて、
氷上の浅田真央オヤジ達を見る👁👁
しのぶは言う。
「カイ、こいつら本当に、美しいやないか!!」
カイ君は、
どこが❓と思った。浅田真央が知ったらキレるぞ、とも思った。
が、
ここは大人しくしのぶを立てた。
しのぶは「マック行こうぜ!お前のおごりで」と言う。

二人がスポーツ会館を後にする時、
カイ君は言った。
「大人になるとかならねえとか言う前に、俺が、テレビでこれから、浅田真央を見ることはねぇんだよ😡」