とある看護師の迷宮組曲

とある救命看護師。迷宮を彷徨い、雑記を綴ります。
管理者:T-okayama、TakoShun

気をつけ、礼!の意外な効果

2008年07月15日 12時15分06秒 | ふと思ったこと
昨日の話しだが、夜勤明けからそのままとある中学校にBLSを教えに行った。
中学生を相手に心肺蘇生やAEDの使い方の講習をするのである。
ワタシの同僚である救命Nsの他にも消防、海保、ビーチの監視員まで
心肺蘇生を生業(?)としている人たちが集まる結構大きな行事のひとつに組み込まれていた。

なので、講習の始まる前に体育館で開会式みたいなものがあったのだが、
市長や教育長まで来ていた。
そこでま~なんというか十何年ぶりに体育館に座り校長先生の話を聞く、
なんてことをした。
ワタシ達は来賓扱いだったので横の組み立て椅子に座っていたが、
生徒達は体育座り。
校長の話も長い。
そして、聞いたこれまた懐かしい文言。

「気をつけ! 礼!」

名残とはいえ、なんだかやっぱり日本は管理教育だったのかな~なんて思う慣習だ。
ところが意外にその「気をつけ」で、体育館の暑さにだらけ、
偉い人たちの講和に飽き飽きしていた生徒どもの下がっていた頭を上あげる効果大。
なるほど、これは先生達、やめられませんワナ。

大学ふたつも行って、社会人なんてやってると、そういう「みんな揃って」的な
ものはほとんどなく、話を聞く機会があってもフリーダムが普通なので、
ま~嫌々聞いている中学生には申し訳ないが、それも社会勉強のひとつなのだと
思うしかないのだろうか。
逆を言えば、中には「なんで?」とかいって、
「気をつけ 礼」ってしなきゃいけないの?という子がいたら面白い。
ワタシが先生だったら褒める、そういう子。
「こんにちは!」って声だして、みんなで「こんにちは!」って返せば挨拶でいいぢゃん。
ワタシのような楽なことに味をしめたオトナはそんな風に思ってしまう。
もちろんそういう子は褒めるけど、そこを変えたければまずは自分を省みろって
言ってしまうかもしれないが。
「正しいことをしたけりゃ 偉くなれ」なんてよく言ったものだ。

それにしても、日本ってのはつくづく「管理」とか「規則」に縛られている。
そしてオトナの世界にはばかる矛盾。
社会に出たら捨てなければいけない個性。

社会の歪だ。
未来は明るいのかな?