★安田純平(41)。
今年の6月下旬、トルコからシリアに潜入したところ、アルカイダ系のヌスラ戦線に拘束されたという。イスラム国の首切りジョンに殺害された後藤健二と湯川さんの取材をする為に、秘かに潜入したらしいが、捕まった。
安田さんはイラクとかアフガン戦争にはまってしまった現地取材の実戦派だからなあ。身代金(10億円?)要求が日本政府に入っているそうだが、「テロには屈しない」という米国の掟に逆らえるのか。
自己責任なのか、それともフランスのように一人2億円で取引に応じるのか、まあ、フランスの場合は唯我独尊だから、誰も文句を言わないが、安倍さんの場合、米国からダメ出しを受けるに違いない。
★維新の党。
国家公務員の給与を引き上げる法案について、早くも民主党との軋轢が生じている。国家公務員給与の削減を掲げる維新の党には反対が根強いが、自治労から支援を受ける民主党は断固賛成だ。もし維新の党が反対するなら、「統一会派を出ていけ」と民主党執行部は強気だそうな。
私は、維新の党が民主党と統一会派を組めば「同じ穴のムジナになる」と先日、述べたが、その通りになった。
松野さんも、江田さんも荒波に翻弄される漂流者だな。
★大成建設の新国立。
A案もB案も国民には良く分からない。
あんなイメージ図を見せられても、何の判断もできない。
ただ国民は、森さんがB案を推したからA案が良いとか、A案はBより7億円安いからとか、そういうレベルで話をしている。
そして陰では、これも出来レースだと言われるのは、森喜朗とか武藤敏郎とかの悪のイメージがつきまとうからだろう。
ただ、事実としては、旧国立は大成建設が作ったものだから、地下に埋められているコンクリート杭の位置、サイズ、強度関係を把握しているというメリットはある。
★蓮池透の発言。
12月に出版された「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」講談社。
私が今、一番心配しているのは、拉致事件が起きてから40年近くたっていること。5人だけは帰って来たけれど、状況はまったく変わってない、ということです。それだけ長い時間が経ってしまうと、安否が非常に心配になります。
それから、日本国内においても世代交代が進むので、この問題が忘れられてしまう、風化してしまう、そういう心配もあります。
そこで私は今回、本を書いた動機は安倍さんの今のやり方ではうまくいかないという警鐘です。
安倍さんは拉致問題で日本においては相当な信頼を得て、私に言わせれば政治利用をして総理大臣にまでなった、拉致問題を踏み台にして総理大臣になった。そうであるなら、この問題についてしっかりと対応すべきではないのかというのが私の考えです。
安倍さんは、口では、あらゆる手段を尽くすとか、家族と抱き合う日までとか、非常に情緒的な物言いをするが、具体的な戦略というものはまったく見えてこない。安倍さんが総理大臣になるに当たっていろんな美談があった。弟たちが2002年に帰って来たときはなぜか一時帰国だった。
で、そのときに安倍さんが北朝鮮に戻ってはいけないよと言ったといわれてますが、それは間違いです。弟らの北朝鮮への再入国を止めたのは私です。
そして、安倍さんは今まであらゆる手段を使うと言っておきながら、やったことは経済制裁と担当大臣の設置、この2つだけ。
外交というのは非常に便利なツールがある。それは一生懸命やってるということはいつでも言える、じゃあどういうことをやってるのかと聞くと、それは外交機密だ、ということで済まされてきた。
もうそれで既に13年以上が経っている。つまり、やってることは13年前と同じであって、なんの進歩もないということです。
そして北朝鮮とのストックホルム合意、
かつて安倍さんは北朝鮮が再調査をするというのは茶番だって言いましたが、それをなぜやるのかっていうのがまず疑問でしたね。
それから次に、合意の中で対象にしている日本人が非常に広範囲にわたっているということ。拉致被害者、それから特定失踪者と言われる人、残留日本人、日本人妻、日本人の遺骨問題、そういう非常に広範囲な、全ての人に受けがいいような問題が取り上げられている。
安倍さんは拉致が最優先課題だって言うけれども、合意文章のどこにも最優先とは書いてない。で、北朝鮮側の文章を見ると、拉致問題ってのは非常にプライオリティが低いんです。ですから、このような合意っていうのは本当の合意じゃなくて、安倍さんが言うように茶番だったと思います。
北朝鮮の日本人拉致というのは人権侵害だと思うけれども、私は日本政府にもその拉致被害者に対する人権の軽視があったというふうに考えています。
それは2002年の日朝平壌宣言のとき、北朝鮮側の8人死亡ということをなんの裏も取らずに宣言にサインしてしまったということは、8人の人権をまったく無視しているといっていい。日本政府の言っている日朝平壌宣言にのっとって国交正常化を目指すということと、拉致被害者を全員取り返すというのは論理矛盾です。
今回、私は非常に挑戦的なタイトル「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」講談社、という本を書きましたけれども、これは単に批判をして鬱憤を晴らすという意味ではありません。北朝鮮側に大きな問題があることは明らかですが、日本側の対応で間違っているところはないのかというような観点からも考えて書いたものです。
北朝鮮はやはり何も得られなければ、行動はしないと思います。
ギブ・アンド・テイク(金銭的対価)という形で、この問題を動かしていくしかないのではないかというのが私の考え方です。
(蓮池透の発言、要約)
(じゅうめい)