武田じゅうめい 旅人は風に向かって進む

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人にはニッポンが足りない

柳井高校1年の少年

2007年08月22日 | 人生の意味
「おじいちゃんは死んだんですね」
16歳の少年は、このように問いかけて神妙にうなだれたという。
山口県の進学校・柳井高校1年の少年。
少年は軟式野球部であったが、勉強と怪我を理由に退部したばかりだった。
本人は硬式野球へ移籍したかったらしいが、祖父の芳家俊廣さんに怒られた。父は内科医であるが、歯科医の母と離婚、大学生の長男、中学生の3男と妹は父に残り、次男の少年は母に引き取られ、母の両親、つまり少年の祖父・祖母の3人暮らしをするようになった。
母は広島で歯科医を開業している。
少年は野球バットで祖父の脳天を叩き潰し、電気コードで首を絞めて祖父を殺した。
殺された場所は仏間で血の海であったという。
また祖母の頭もバットで殴り、トイレに閉じ込めた。
少年は高校に入学する前に、高校受験に失敗し、広島の海上自衛隊学校に入学したが、すぐに退学し、柳井高校に入学したため1年遅れている。
東京の秋葉原には各駅列車で24時間かけて到着し、最後は236円のスナック菓子とジュースを万引きして捕まった。手元には約50円しかなかったという。
今日22日に、少年は山口に移送されるが、少年の心の闇は誰にも分からない。
祖父の家の前の塀には、少年が一人で白球を投げたボールの跡が無数に残されていた。
その跡をなぞりながら、少年の力を込めたボールが、この壁にぶつかるたびに、彼は、一人、きわどく精神のバランスを保っていたのだろうか
コメント
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