8時起床。朝食はトーストと目玉焼き。やはりパンだけの朝食とはひと味違う。
母に駅まで送ってもらい、整骨院に行く。午前中はいつも混んでいるのだが、珍しく空いていた。新幹線の車中で変な姿勢で居眠りをしたせいか、腰が少々おかしい。入念に揉んでもらう。
早稲田大学の図書館に行く。図書館カードの継続利用手続きを取る。非常勤講師の身分がある間は、かなり恵まれた条件で利用させてもらえる。うちの大学の図書館がえらく貧弱なものだから、とてもありがたい。この特権があるから元が取れるようなもんである。
閲覧個室を借りて、資料収集。予めWINEで当たりをつけておいた資料を手にとってみる。これが素晴らしいものだった。本当は弘前に持ち帰りたいが、古いものなので傷めてしまうかもしれない。必要な箇所を気を遣いながらコピーする。
図書館を出ると、ちょうど入試が終わったときだった。校門からどっと受験生が吐き出されてくる。これでは駅も混雑するだろうから、少しばかり時間をつぶすことにした。正門前のUni.Cafe 125でアールグレイとシフォンケーキのセットを注文する。30分ほどのんびりすると、受験生もあらかたはけたようだった。
大手町に出て、浜松町へ。四季劇場・秋に行く。先週末に開幕した「クレイジー・フォー・ユー」を観にやってきた。とにかく世のありとあらゆるミュージカルのなかで、この作品が一番好きなのだ。もちろん観た回数も一番多い。わかりやすく、楽しくて、そしてジーンとなって劇場を後にすることができる。難しいことなど考えなくてもいいのだ。
お金がない時分にも、この作品はよく観た。今夜もお値打ち感のあるB席。これくらいでちょうどいい。席に着くと、あれ、オーケストラピットがない。以前のこの劇場での上演の際は生オケが入っていたが、今回はテープか。まあこんなところにも不況が影響しているのかもしれない。テープだと、オープニングの高揚感がほんの少し足りない。
これまで観たボビー・チャイルドは、すべて荒川務さんだった。ポリー・ベーカーは濱田めぐみさんと樋口麻美さん。今日はボビーが加藤敬二さん、ポリーが木村花代さんのコンビである。つまり2人とも僕にとっては初見のキャスト。これは楽しみだ。
繰り返し観たキャストの印象というのはやっぱり強くて、最初は不思議な感じで観ていたが、ストーリーが進むとそんなこともすっかり忘れてしまった。加藤さんのボビーは実に軽快。まだ「コーラスライン」のザックの印象も残っているのだけれど、今日はあくまでボビー・チャイルド。キレのあるダンスはさすが。そしてちょっととぼけたキャラクターも実に味がある。
木村さんのポリーは、歌声が美しい。でもちょっとポリーにしてはお淑やかな感じがする。もっとがさつで荒っぽくてもいいような気もするのだが。とはいえキュートな魅力はやっぱりポリーなのである。1幕最後の「I Got Rhythm」の盛り上がりもよかった。
2幕はところどころ細かい演出が変わっていた。僕の好きな「Nice Work If You Can Get It」の場面では、ボビーが債権信託証書を破って客席に向かって投げていたのが舞台の袖のほうに投げるようになっていたりした。切れ端をお客さんが取り合うようなことがあったのかもしれない。
1幕の笑いどころたくさん、といった流れから、2幕は信じれば夢はかなう、といったストーリーへと転化する。場面場面に合わせたガーシュインのメロディーが実に美しく、心地よい。そしてラストシーンで一気に盛り上げる。本当によくできたミュージカルだ。
カーテンコールも大盛り上がり。客出しの曲が終わって電気が点いても拍手が鳴りやまず、再度のカーテンコールとなった。周りでは「楽しかった~」という声が聞こえる。思わず「そうでしょう!」といいたくなる。
何度観ても、心の底から楽しめる。そんな作品はそうあるものではない。今回こうやって観られて、本当によかったなあ、と思う。そしてしばし余韻に浸りたくて、浜松町ではなく、新橋まで歩いた。浜離宮に沿った道は車通りが多く、かつ人通りは少ないため、ときにミュージカルナンバーを口ずさんでも恥ずかしい思いをしなくて済むのである。
いい気分で帰宅した。やはり舞台は、舞台にしかない元気を与えてくれるものだとつくづく思う。
母に駅まで送ってもらい、整骨院に行く。午前中はいつも混んでいるのだが、珍しく空いていた。新幹線の車中で変な姿勢で居眠りをしたせいか、腰が少々おかしい。入念に揉んでもらう。
早稲田大学の図書館に行く。図書館カードの継続利用手続きを取る。非常勤講師の身分がある間は、かなり恵まれた条件で利用させてもらえる。うちの大学の図書館がえらく貧弱なものだから、とてもありがたい。この特権があるから元が取れるようなもんである。
閲覧個室を借りて、資料収集。予めWINEで当たりをつけておいた資料を手にとってみる。これが素晴らしいものだった。本当は弘前に持ち帰りたいが、古いものなので傷めてしまうかもしれない。必要な箇所を気を遣いながらコピーする。
図書館を出ると、ちょうど入試が終わったときだった。校門からどっと受験生が吐き出されてくる。これでは駅も混雑するだろうから、少しばかり時間をつぶすことにした。正門前のUni.Cafe 125でアールグレイとシフォンケーキのセットを注文する。30分ほどのんびりすると、受験生もあらかたはけたようだった。
大手町に出て、浜松町へ。四季劇場・秋に行く。先週末に開幕した「クレイジー・フォー・ユー」を観にやってきた。とにかく世のありとあらゆるミュージカルのなかで、この作品が一番好きなのだ。もちろん観た回数も一番多い。わかりやすく、楽しくて、そしてジーンとなって劇場を後にすることができる。難しいことなど考えなくてもいいのだ。
お金がない時分にも、この作品はよく観た。今夜もお値打ち感のあるB席。これくらいでちょうどいい。席に着くと、あれ、オーケストラピットがない。以前のこの劇場での上演の際は生オケが入っていたが、今回はテープか。まあこんなところにも不況が影響しているのかもしれない。テープだと、オープニングの高揚感がほんの少し足りない。
これまで観たボビー・チャイルドは、すべて荒川務さんだった。ポリー・ベーカーは濱田めぐみさんと樋口麻美さん。今日はボビーが加藤敬二さん、ポリーが木村花代さんのコンビである。つまり2人とも僕にとっては初見のキャスト。これは楽しみだ。
繰り返し観たキャストの印象というのはやっぱり強くて、最初は不思議な感じで観ていたが、ストーリーが進むとそんなこともすっかり忘れてしまった。加藤さんのボビーは実に軽快。まだ「コーラスライン」のザックの印象も残っているのだけれど、今日はあくまでボビー・チャイルド。キレのあるダンスはさすが。そしてちょっととぼけたキャラクターも実に味がある。
木村さんのポリーは、歌声が美しい。でもちょっとポリーにしてはお淑やかな感じがする。もっとがさつで荒っぽくてもいいような気もするのだが。とはいえキュートな魅力はやっぱりポリーなのである。1幕最後の「I Got Rhythm」の盛り上がりもよかった。
2幕はところどころ細かい演出が変わっていた。僕の好きな「Nice Work If You Can Get It」の場面では、ボビーが債権信託証書を破って客席に向かって投げていたのが舞台の袖のほうに投げるようになっていたりした。切れ端をお客さんが取り合うようなことがあったのかもしれない。
1幕の笑いどころたくさん、といった流れから、2幕は信じれば夢はかなう、といったストーリーへと転化する。場面場面に合わせたガーシュインのメロディーが実に美しく、心地よい。そしてラストシーンで一気に盛り上げる。本当によくできたミュージカルだ。
カーテンコールも大盛り上がり。客出しの曲が終わって電気が点いても拍手が鳴りやまず、再度のカーテンコールとなった。周りでは「楽しかった~」という声が聞こえる。思わず「そうでしょう!」といいたくなる。
何度観ても、心の底から楽しめる。そんな作品はそうあるものではない。今回こうやって観られて、本当によかったなあ、と思う。そしてしばし余韻に浸りたくて、浜松町ではなく、新橋まで歩いた。浜離宮に沿った道は車通りが多く、かつ人通りは少ないため、ときにミュージカルナンバーを口ずさんでも恥ずかしい思いをしなくて済むのである。
いい気分で帰宅した。やはり舞台は、舞台にしかない元気を与えてくれるものだとつくづく思う。