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CURVAなひととき

CURVA(クルバ)。イタリア語でカーブ、そしてゴール裏の席。あらゆるスポーツでチケットが安いCURVAから熱気を伝える

歓喜と安堵。そして複雑と

2006年03月21日 21時46分48秒 | 野球
 松井秀喜の気持ちはどうだろう。
 彼自身の取った選択は、決して非難されるべきことではない
 というのは以前にも述べた。
 所属チーム事情を優先する、というのは
 代表で戦うことにとっては最優先される事項であるからだ。
 ヤンキースの中堅選手であり、
 主力選手の大量選出も考えられたチームにとって
 「特別な事情」が裏に潜んでいることも考えられる。
 強硬なオーナーによる指導が
 出場辞退へ繋がったことも容易に予想できる。

 日の丸を着けて戦う機会はそうない。
 自らの気持ちの高揚と、複雑なチーム事情による葛藤。
 結果的に日本代表を辞退する、ことになった彼こそ
 優勝を最も望んでいた選手なのかもしれない。

 
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開幕前の「燃え尽き」は無いか

2006年03月21日 00時28分44秒 | 野球
 「明日はワールドシリーズ決勝や!」

 オジさん達のコメントも悲しい。
 そもそもワールドシリーズは秋である。
 WBCの認知度もその程度であった筈だ。
 
 些か過剰過ぎやしないか。
 WBC決勝を控え、国家の威信を取り戻す、といった
 ぎょっとするコメントや、選手達の懸命なプレーに
 共感を覚えたといった好意的な意見が多い。
 しかし、あと10日後には所属チームでより重要な公式戦が開幕する。
 怪我をも恐れぬプレーや
 シーズン中にも見せない喜怒哀楽を露わにする選手に
 違和感を感じずにはいられないのは自分だけであろうか。
 決勝までの戦いぶりに、水を差すコメントではあるが
 3月末からの公式戦で、
 「これ以上」の集中力を発揮できるのだろうかと考えると、
 不安にさえ感じる。
 
 日の丸を背負った場合の違いを強調する選手だが、
 所属リーグでの活躍こそが
 自国の戦力強化へと繋がることを
 疎かにしてはいけないだろう。
 
 それにしても、
 決勝の結果がどうであろうと
 選手の「燃え尽き」が心配だ。

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キューバと『10年』の時を超えて

2006年03月19日 23時05分22秒 | 野球
 沢木耕太郎氏の「冠~OLIMPIC GAMES(朝日新聞社)」を読み返した。

 この日、貴重な先制ホームランを放った福留孝介。
 記憶が確かならば、アトランタ五輪のキューバ戦の筈だ。
 大量リードされていた状況での
 反撃の狼煙となる一振り。 

 伏線はあった。
 7回の攻撃。
 当時も社会人メンバーとして日本代表に加わっていた
 先頭打者の松中信彦がライト線への強烈な2塁打で
 出塁する。
 多村の「進塁打」は空を切るも、
 この大会に入り、極度の不調でスタメンを外れた
 福留孝介が代打で起用される。
 対する韓国は、左打者にとっては有利になるであろう
 右サイドハンドの投手を続投させる。
 予感は確実に現実味を帯びてきた。

 韓国は対戦相手を見誤った、と言えるかもしれない。
 両国を取り巻く数々の歴史的背景。イチローのコメントに
 対する過剰とも思える反応。
 そして、国威発揚としての自らの立場。
 「仇的」イチローに対し、2打席続けて出塁され
 あろう事か、連続盗塁まで敢行される。
 「日本と戦うことを忘れた」指揮官にとって
 冷静さを失わさせるには、十分すぎる要因だったかもしれない。
 日本の6回表の攻撃に
 それまで好投を続けていたソ・ジェウンを降板させてまで、
 左投手の速球派ジョン・ビョンドゥを傭兵した戦略が
 見事、イチローを封じる結果を得られたことにより
 策に溺れたというよりも、勝敗を度外視した充足感が
 彼の思考を鈍らせたといっても過言ではないだろう。
 逆に言えば、それ位「イチロー憎し」の表れだと言えよう。

 話を福留孝介の打席に移す。
 表情からは、スタメンを外されたことへの鬱憤や
 それを晴らそうとする力みも感じられない。
 
 舞台は整った-。

 ライトスタンドへ一閃。
 インパクトの瞬間に感触が在ったであろう。
 福留孝介が雄叫びを上げるまで、
 一塁ベースまでの距離は必要なかった。
 
 アトランタ五輪の予選リーグキューバ戦。
 延長戦にまでもつれ込んだ熱戦は、
 「マイアミの奇跡」には及ばず、多くを伝えられていない。
 沢木耕太郎氏も取材運のなさを後述している。

 但し、氏は真夏のフルトン・カウンティスタジアムで
 福留孝介の「瞬発」を予感していた。
 
 「打てそうだね。」

 10年の時を超えた再現。
 キューバ戦で反撃を口火を切った一打。
 そして、この日は代打で登場すると殊勲の一打を放った。

 「妙にどっしりしていた」

 福留孝介への快打の予感は
 過去に裏打ちされていたのだ、ということに
 驚くと共に、自らの戦略に溺れた韓国に対し
 常に冷静さを失うことのなかった精神力に
 頭が下がる思いである。

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「三度目の正直」とはいえど

2006年03月18日 00時39分43秒 | 野球
 審判のレベルと云っても無駄だろう。
 『一流』の試合は、その格に相応しい一流の審判が
 裁くことが当然といえる。

 CLのバルセロナ-チェルシーが、
 ブンデスリーガの「マエストロ」と云われる
 マルクス・メルク氏が務めたことでも解るように、
 全ての人間が納得できるような人選が当然なのである。

 そうした意味からも、
 WBCに関しての「格」が想像できる。
 世界一を争う舞台の裏で、
 開幕間近とはいえ、自国のトップリーグの調整試合が
 行われているような状況では、
 勝った負けたので歓喜を繰り返すことが
 滑稽でならない。
 
 日本は三度、韓国と相まみえる。
 「日の丸」を背負うことに対する重責やプレッシャーは
 この際、感じる必要もない。
 親善試合に等しいにも関わらず、
 メディアは国別対抗意識を煽る。
 
 王監督が表現する、
 「日本の美しい野球」とは。
 勝敗を度外視し、
 エポックメイキングとなるであろう戦いを
 この目で見たい。

韓国監督、日本を警戒 きのうよりいい状態 (共同通信) - goo ニュース

『野球』というスポーツがもたらすものは

2006年03月16日 00時21分58秒 | 野球
 3月15日-。
 WBCで日本はメキシコに勝利し、準決勝進出へ望みを繋いだ。
 各ニュースでは、日本が勝ち上がるための条件を列挙し、
 誤審騒ぎで水を指した形となったアメリカ戦の再戦を、といった
 声が強く聞かれる。
 一方、日本国内では春の選抜高校野球の抽選会が行われた。
 度重なる指導者や生徒による不祥事で
 ゴタゴタを終息させようと高野連が躍起になっている。
 
 高校生らしく、爽やかに…

 高野連や多くの人間が、
 「高校生は清くあるべき」と
 造り上げた「虚像」が崩れて久しい。
 高校選手権2連覇の偉業を達成した場所でさえ
 崩壊は止まない。

 カリフォルニアの地では、
 アメリカ支配となった「偽りの世界大会」の進行が続く。
 空席の目立つスタンド。
 誤審…。
 およそ「国技」とは思えない光景だ。

 せめて、野球というスポーツが見せる魅力を
 再発見させてくれるような
 魂を込めた戦いがみたい。
  
日本、2点差勝利で進出 WBC順位決定方法 (共同通信) - goo ニュース

センバツ組み合わせ決まる、18年ぶり早実は北海道栄 (読売新聞) - goo ニュース

『味方』を失った米国の行方

2006年03月14日 23時57分30秒 | 野球
 勉強不足であった、と強く反省している。
 まさか、世界一を争う戦いの場を裁く位置の審判が
 当事者側の国であったという事実を
 後になって知ったからである。
 
 はっきりと認識できたのは、
 この大会が真の世界一を決定すべきレギュレーションや
 ステイタスを保持していないことだ。
 加えて、野球発祥の地とはいえ
 プライドがそうさせるのであろうか。
 今回の判定に関する「愚行」に関しては
 否定的なコメントが多いということだろう。
 
 「味方」で在るはずのメディアや米国民までもが
 批判的なコメントを発する状況で韓国に敗れた。
 
 「シナリオ外」の出来事が続く。
 彼らに、カリフォルニアの逆風は強い。


判定変更に批判的 WBC日米戦で米各紙 (共同通信) - goo ニュース

米国戦で見えた『力関係』

2006年03月13日 22時27分33秒 | 野球
 出勤前の朝、である。
 野球中継が無くとも慌ただしく過ごす時間だ。
 「日本が勝ち越した」ように思えたその時には
 自分以外の多くのサラリーマンにとって仕事中、
 若しくは出勤途中であっただろう。
 優越感を感じている最中に、「事件」は起こった。

 地上波で観戦では、映像や解説も感情的に「日本寄り」で
 ある可能性がある。
 急いでCSに切り替えたのだが、放送を担当する
 ESPNがなかなかリプレイを行わない状況に
 何だか作為的な臭いを感じた。
 程なく、問題のシーンが流されるのだったが…
 「後味が悪かった」のはコメントを残したイチローや
 他の選手達、そして多くの「野球ファン」であろう。

 今回の出来事を見て、
 去年のサッカー・コンフェデレーションズカップを思い出す。
 右サイド加地へのスルーパスが、
 「ブラジルディフェンスの背後を突いた」ように見えたシーンは
 オフサイドと判定され、ゴールを取り消された場面だ。
 タッチアップとオフサイドポジションと
 スポーツや状況こそ違え、微妙な判定ではあった。

 この2点に共通している部分は、
 相手が開催大会にとって「主導権を握る立場」にあった、と
 いうことだろう。
 コンフェデ杯でのブラジルは、前回のW杯優勝チームであり
 地元ドイツと決勝で顔を合わせることこそが、
 関係者にとって「大会成功」と信じて疑わない要素であった。
 加えて審判が潜在意識の中で「強国」ブラジルに対して
 「島国」日本よりも有利なジャッジを働いた点も見逃せない。
 「野球発祥の地」での失態は許されない、といった
 潜在意識が球審に無かったと言えば嘘になるだろう。
 選手の力量以外による「後押し」は存在したのだ。

 「強豪国との対戦では、しばしば不利なジャッジを下される。」
 怒れりジーコが発するこのコメントに
 問題は集約されるのだ。

日本、判定変更に泣く 「見たことがない」王監督 (共同通信) - goo ニュース

「厚顔無恥な詐欺劇」…幻の勝ち越し点、韓国紙が報道 (読売新聞) - goo ニュース

本気のアメリカに再び誤算は訪れるか

2006年03月13日 00時00分19秒 | 野球
 『野球は9人で行うスポーツである。』

 一つ付け加えるならば
 同時に勝敗の行方は、ほぼ1人の選手の力量に
 懸かっているといっても過言ではないということだ。
 この様なことを書くと、野球はチームプレーだ、ということを
 信じてやまない方々からバッシングを受けそうだ。
 しかし、アメリカが1人の先発投手の不調で
 1次リーグ敗退の瀬戸際だったことも事実だ。
 総合力を比較すると、10回戦って1回勝てるかの確率でも
 「その日」のコンディションや雰囲気によって
 全く違う結果を引き起こす。
 野球とは、他のスポーツとは違った
 「不確定要素」が多い種目といえるのだ。  

 日本の2次リーグ初戦の相手は米国だ。
 先発は、昨季のナ・リーグ奪三振王のピービが予想される。
 「10回戦って1回」が再現される可能性は
 ゼロではない。

 6時間後のピービは…

王監督「初戦の米国戦に全力」…WBC2次リーグ (読売新聞) - goo ニュース

猛虎の『定位置』を巡る戦いを見て

2006年03月12日 12時50分34秒 | 野球
 オープン戦も中盤戦に入り、各チーム調整に余念がない。
 特にチームの「顔」となるレギュラークラスの選手が
 それまでの若手とは違った雰囲気を出す様子は
 オープン戦といえど、結果が勝負であるプロ世界の厳しさに
 テレビの前で観ているこちらまで背筋を正してしまうのだ。
 
 阪神外野陣の充実ぶりは、
 他チーム首脳陣も羨むほどであろう。
 新選手会長の赤星はレギュラー当確としても、
 連続試合記録が開幕早々に達成される金本にとっては
 強烈な若手の底上げにより、
 これまで以上に『結果』を求められるシーズンであろう。
 実績だけでは、この世界では生きていけないことが
 本人が一番認識している筈だ。

 より本気になった「兄貴」を見てみたい。
 守備も可能となった浜中の、本当の「復活劇」を見たい。
 台湾代表でも4番を務める林の充実ぶりも注目だ。
 ベテラン檜山もホームランアピールで必死…

 虎ファンは、いつも欲張りなのだ。

浜中、桧山、林、最右翼は誰だ (大阪日刊スポーツ) - goo ニュース

金本、初実戦でギア全開“よくなった” (大阪日刊スポーツ) - goo ニュース

王JAPANが見せた『余裕』

2006年03月05日 22時03分50秒 | 野球
 韓国はまるで優勝したかのような喜びようだった。
 全てのスポーツ、いや全ての争事で相手が日本の場合は
 歴史感情を超えた勝利へのメンタリティが
 打倒日本へと全てを傾けるのである。
 この日の韓国がまさにそう、だった。
 お互いに2次リーグへの進出が決まり
 消化ゲームとなってもその「思い」に陰ることはない。
 過度な緊張からの解放が、
 大きな喜びとなって爆発する。
 日本を倒したというミッションの完了をもって。

 他方、日本は9回最後の攻撃となっても
 この試合の中盤から続く淡泊な攻撃は変わらなかった。
 「ムネリン」の懸命のセーフティバントも
 パク・チャンホーの好フィールディングによって阻まれた。
 そしてイチローも…

 この敗戦が次のラウンドへの影響度を
 盛んに述べる実況が寒々しく感じる。
 
 そんなに本気になるなよ…

 この日、最後のバッターとなったイチローが
 背中で語っているようだった。


日本が韓国に逆転負け、2位で2次リーグに…WBC (読売新聞) - goo ニュース