4月23日。息子はすこぶる元気な体でベットに横たわっていた。右ヒザ以外は(見た目では判別できないのだけれど・・・)完璧なU-14のサッカー小僧だ。
午後からの手術の時間が近づいてきた。
母親は全く外傷のない、きれいな、つるっとした右ヒザを丁寧に撫でた。愛情をこめて、とても丁寧に撫でた。父親の私も、心から丁寧に右ヒザを撫でた。
二人は心の中で泣きながら、丁寧に撫でた。
息子は強い足取りで、手術室に消えていった。
彼が手術を終え、我々が待つ病室に帰ってきた時、いくつかは解決していた。
執刀医である主治の先生は、我々の最大の不安を、丁重に肯定した。
息子は麻酔からようやく覚めて、意識がはっきりしない中で、とても辛い結果を、おぼろげに聞き、心の中で受け止めた。
めちゃ、辛かった。
人生の中で、一番辛かった。
眠れないほど辛かった。
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