突破力~完全復活までの記録~

この局面をどう乗り切るか
さあ、復活はすでに始まっている

◆もうすぐ1年になる。

2013-11-13 22:50:50 | 経過

色々な閉塞感や虚無感から脱却し解放されるため、大きな決断をしてほぼ1年が経過する。
今日、晩ご飯を食べる時、その話題になった。11月16日が来れば、最後の手術をして、ちょうど1年が経過したことになる。
私は色々なことを考え続けたので、365日が長いのか?短いのか?冷静な判断ができない。

コウスケはこう言った。「う~~ん、早かったかも。」
「手術は大変だったし、超痛かったよ。でも段々動けだしたし、ボールも蹴れ始めたし、少しずつ嬉しくなっていったよ。絶対にピッチに立つ。そう考えた。」
彼は自分で決めた目標を成し遂げた。必ずピッチに戻る。
このために1年を費やした。

コウスケはクラブの第一線を退いた。
しかし、サッカーから退いたわけではない。先週の金曜日はクラブの練習に参加し1年生の中に混じってプレーした。火曜日は小学校の時所属していたスポ少の練習に参加させてもらった。恩返しと原点に戻るため。
1年前には漠然としか想像できなかったことが、今では鮮明に行動できる。
とても正しい1年だったんだろう。


◆彼は人目も憚らず号泣した。その涙はどんな意味を持った涙だったんだろうか?JYサッカーが終わった。

2013-11-04 23:22:12 | 経過

このために彼は大きな決断をし、痛みに耐え、色々な事を我慢し、リハビりに時間を費やし、そしてひたすらピッチに立つ自分を想像し、切望した。
何とか間に合った。ケガから1年7ヶ月、手術後、11ヶ月半の時間を要した。
伸び盛りのサッカー小僧にとっては、とてつもなく苦しく、もがき続けた時間だったであろう。
しかし、彼は諦めなかった。


11月2日(土)高円宮杯中国地域大会初戦。鳥取県での開催。
キャプテンマークを左腕に捲き、スターティングメンバーとして念願のピッチを踏みしめた。後半20分で交代。
復帰後、最長60分の間ピッチを走った。
試合は2-0で勝利し、最大のライバルチームであるオレンジ軍団との山口ダービーが実現した。
11月3日(日)チュウブYAJINスタジアム。
再びキャプテンマークを左腕に巻き、スターティングメンバーとしてライン上に立った。万感の想いを込めてピッチへ歩を進めたのだろう。
円陣を組み、みんなで気合いを込めた。
キックオフ。激しい80分になることが予想された。
結果は0-5。完膚なきまでに叩きのめされた。
しかし、どんなに点差が開こうが、1点を取りにいった。ゴール前へ飛び込みヘディングシュートを狙ったが、左肩から落下。暫くピッチから立てなかった。
そして試合終了のフォイッスルが鳴った。
コウスケはピッチに四つ這いになり、しばらく立つ事はなかった。終わった。
復帰して初めてのフル出場だった。しかしこの試合がジュニアユースの最後の試合になった。
彼は人目も憚らず号泣した。何度も何度もユニフォームで涙を拭いた。でも、しばらく泣き止むことが出来なかった。
コウスケが不在の間、ずっとキャプテン代行で闘い続けてくれた盟友も号泣した。
その涙はどんな意味をもった涙だったんだろうか?もちろん私の目も涙で潤んだ。


    



試合が終わって帰宅する時、「やりきった」彼は明るく微笑んだ。
ジュニアユースのサッカーがこうして幕を閉じた。

最蹴章完結。


  

コウスケにとってのジュニアユースサッカーはまさに、この言葉どおりだった。


    




    


◆すべての想いを込めた闘いに挑む

2013-11-01 00:45:06 | 経過

13才の少年は大きな谷底へ落ちた。
その谷は、這い上がることがとても困難だった。
這い上がりかけた。手が届きそうだった。しかし、再びズルズルとゆっくり谷底へ落ちた。
諦めることなく、再び這い上がった。しかし神様はもう一度試練をお与えになった。
暗く狭い谷底はしばらく続いた。


僅か光が射したような気がした。
その光は確実なもので、明るさは増した。谷底から這い上がる準備はできた。
光を求めて、我武者羅に這い上がった。
ようやく、崖の頂上に手が届き、深く暗い谷底から這い上がった。


這い上がったが、光は仄暗く、谷底で夢みた”まぶしさ”からは、かけ離れていた.
雨に濡れ、風に吹かれていたら、ようやく本来的な光が見え始めた。
光はどんどん明るさを増した。
ゆっくりと谷底を覗いてみたら、もう落ちる心配はない程、両足で踏ん張れた。
歩き始めた。歩けた。
走り始めた。走れた。
飛んでみた。飛べた。
蹴ってみた。蹴れた。
全力で走ってみた。全力で走れた。


そうやって、希求した場所にやっと辿り着いた。
光は満ち溢れる準備を終え、あとは心置きなく満ち満ちるだけとなった。


さあ、すべてをこのために頑張った。
後は、最終的な目標のために、走るのみ。


     



13才で谷底に落ちた少年は、谷底から這い上がり、もう少しで15才になる。


光をいっぱいに浴びる準備は整った。
後は、光に照らされて、オレンジ色のリングとともに、蒼い光に身を任すのみ。


後は、皆の声援を受けながら、走り出すだけ。

息子よ、光を浴びながら4回勝つために躍動せよ。