ごくまれ日記

思いついたこと、書きたいことをごくまれに投稿します。

鎌倉殿の13人(第7回)

2022-02-23 22:57:15 | 映画・ドラマ
頼朝
「帰れ」

上総
「は?」

頼朝
「遅い! わしは昼前からここでお主を待っておった。無礼にもほどがある。帰れ!」

義時
「輔殿!」

頼朝
「遅参する者などいくさ場では役に立たん。お前の連れてきた軍勢を見た。敵に回ればこれほど恐ろしいことはない。しかしだからどうした? 礼儀を知らぬ者と、天下早々の志を同じうできん。じらして己の値打ちを吊り上げようとしたな。笑わせるな。さっさと帰れ!! 一戦を所望なら受けて立とう!」

麒麟がくる第14回

2020-04-20 05:24:48 | 映画・ドラマ
信長「山城守様に名乗るがよい」
「佐々成政にござります」
「前田利家にござります」
信長「この両名、尾張の小さき村から出て参った、土豪の3男坊、4男坊、すなわち、家を継げぬ食いはぐれ者にござります。されど、戦となれば無類の働きをいたし、一騎当千の強者でござります。食いはぐれ者は、失うものがござりませんゆえ、戦うて家をつくり、国を造り、新しき世を創る、その気構えだけで戦いまする。父信秀はよう申しておりました。『織田家はさしたる家柄ではない。元は越前の片田舎で神主をやっていたとか、斯波家の家来であったとか。それが尾張に出てきてのし上がった成り上がり者じゃ』と。『よろず、己で新たに造るほかない。それをやった男が美濃にもおる。そういう男は手ごわいぞ』と。家柄も血筋もない、鉄砲は百姓でも撃てる。その鉄砲は、金で買える。これからは、戦も世の中もどんどん変わりましょう。我らは変わらねば。そう思われませんか?」
道三「なるほど。帰蝶はわしを見て育った。わしと同じだと思うておるのだろうな、信長殿を。信長殿はたわけじゃが、見事なたわけじゃ」
信長「それは誉め言葉でござりますか?」
道三「誉め言葉かどうか、帰って誰ぞにお聞きなされい」
信長「そういたしましょう」
道三「うん、それがよい」

いだてん第24話

2019-08-16 04:17:54 | 映画・ドラマ
池部幾江「逃げてきたとばい、こん男は。東京ば捨てて。そぎゃん男は熊本も捨てるけん。阿蘇が爆発したら、真っ先に逃げるとだろ。この意気地なしが!」
池部スヤ「大地震ばい! 逃げて何が悪かですか?」
池部幾江「そぎゃんときこそ東京に残って、踏ん張らんでどぎゃんする? 弱っとる人に手ば差し伸べんで、どぎゃんする?」

金栗「逆らわずして勝つ。大地震に立ち向かうとじゃのうて、そん力ば逆に利用して、最終的に人間が地震に勝てばよか! 柔よく剛を制す。そぎゃんたいね兄上!」

幾江「主はいだてんが何の神様か知らんとか? 人々のために、走って、食いもんば集めて、運んだ神様たい!」

いだてん第28話

2019-08-16 03:14:55 | 映画・ドラマ
嘉納治五郎「戯言から始まるんだよこういったものは! 初めて参加したストックホルムはどうだった? 私の戯言から始まったんだよ。たった2人の選手を連れて右も左もわからず参加してから20年。これは体協創設以来の私の悲願でもあり、日本国民に希望を与える大仕事なんだよ!」

坂本龍一・津波ピアノ等

2019-08-16 00:26:53 | 映画・ドラマ
産業革命が起こって初めてこういう楽器が作れるようになったんですね。何枚も木の板が、6枚ぐらいかな、重なっているのを強い力でこういう形に、半年ぐらいかけてね、型にはめる。あるいは弦も、このストリングスも、全部合わせると何トンという力が加わっているらしいんですね。

元々自然にある物質を、人間の工業力とか、文明の力で、自然を鋳型にはめる。音も調律が狂ってくる。人間は狂うって言いますけれども、全然狂ってるんじゃなくて、自然のこの物質たちは、元の素材に戻ろうって必死になってもがいてるわけですよね。

津波ってのは一瞬にバンッっと来て、自然に一種戻したというふうに思ってるわけですね。今僕は自然が調律してくれた津波ピアノの音がとってもよく感じるんですよ。

ってことでやっぱりピアノ的なもの、人間が無理やり自分の幻想に基づいて調律した、いわば不自然な、つまり人間的には自然だけれども、自然から見ればとても不自然な状態に対する強い嫌悪感というのかな、僕はあると思うんですよ。僕の中には。




(前略)目の前で、毎日見ていたツインタワーが燃えてるわけですよ。燃えているタワーの手前に、飛んでる鳥が写ってた。鳥は何も知らずなのか、何か危機感を感じてなのかわかりませんけれども、自然と人工物の対比が興味深いなと思って、鳥はどう思ってあっちに飛んでってるんだろうと思って。

頭から音楽とか、音が消えたんですね。1週間ぐらいしてユニオンスクエアに行ってみたら若い子がギターでYesterdayを弾いてるわけですよね。それが初めて9.11後聞いた音楽で。それを聞いたときに、自分もその7日間音楽を聴いてなかったことをもう忘れてたんです。こんなに毎日音楽に囲まれて生きてきたのに、音楽を聴いてないっていうことさえ忘れていると。だから人々も音楽を控えちゃう、自然に。音楽や文化っていうのは平和じゃないとできない。




アフリカって広大なのに、基本になるリズムは一つなんです。それが不思議なんですけど。どうやって伝播したのか。セクソダスっていって、アフリカを出たときは、一説によると30人ぐらいの家族だったそうですね。それが僕らの先祖。全員アフリカ人ですよ。だから人種なんて言葉は本当はないわけですよね。当然その30人ぐらいの1家族は1つの言語、1種類の音楽だったわけです。1種類の神話。そこから始まってるわけですから。どういうサウンドだったんだろう、どういう音楽だったんだろう、何を歌ってたんだろう、最初の僕らの言語っていうのはどういうものだったんだろう、っていうのはものすごく知りたいですよね。

女王ヴィクトリア・愛に生きる(第3回)

2019-04-02 04:50:08 | 映画・ドラマ
メルバーン卿「最近はエリザベス女王がお気に入りのようで?」

ヴィクトリア「彼女に倣って独身を貫こうと思って。恋人ぐらい持つけど?」

メルバーン卿「そうですか… それコーベルクのいとこはご存じで? ご兄弟でこちらに向かわれているとか」

ヴィクトリア「アルバートとエルンストが? 呼んでないけど?」

メルバーン卿「それでもじきお見えに」

ヴィクトリア「はぁ… レオポルドおじさんの仕業ね。呼ぶなと言ったのに。このままでいいってどうしてわからないのかしら?」

メルバーン卿「私はずっと首相ではいられません」

ヴィクトリア「それは言わないで」

メルバーン卿「でも事実です。会うだけ会ってください。アルバート王子も変わっているかも」

ヴィクトリア「今のままでいいのよ」

メルバーン卿「わかりますが、ずっとお一人では幸せにはれない。恋人がいたとしても。結婚すべきです。あなたに愛と、敬意を、注げる人を」

ヴィクトリア「そんな相手いないもの」

メルバーン卿「ちゃんとお探しになっていないでしょう?」

ヴィクトリア「今まで幸せだった」

メルバーン卿「幸せというのは、心を静めればいつでも呼び起こせるものです」

ヴィクトリア「あなたも幸せだった?」

メルバーン卿「ご存知のとおり」

ヴィクトリア「あなたのために結婚する気はない」

メルバーン卿「ええ、ご自分のためでないと」

女王ヴィクトリア・愛に生きる(第2回)

2019-04-02 03:51:09 | 映画・ドラマ
ヴィクトリア「どうしてこんな時に私を見捨てるの?」

メルバーン卿「私にとっても不本意ですが、いま大事なのは個人の気持ちではありません。あなたは世界一偉大なこの国の女王です。政府は法に則って選ばれねばならない。ご存知のとおり、私は何事にも懐疑的ですが、この国の法律は信奉しています。それは陛下への忠誠心ですら、覆すことはできない」


ヴィクトリア「私の首相になりたくないの?」

メルバーン卿「こんな形では嫌です。君主と議会の神聖な関係は、犯してはならない。陛下にも守っていただかねば!」

不動産投資の秘訣

2019-02-17 10:55:52 | 映画・ドラマ
「あの、少し聞いていいですか?」
「何かね?」
「ずばり聞きますけど、どういう物件をご所望ですか?」
「バカねぇ、言うわけないじゃん」
「それはもう、価値が高くて儲かりそうな物件だ」
「え、言っちゃうの?」
「君は賢いねぇ。勝負するにあたって必要な情報を集める。質問をしてはいけないなど禁止事項には何もない」
「ありがとうございます」
「いいか、不動産で儲けるには、売るか貸すかの2つの方法しかない。言い換えるなら… (稲荷ずしをほおばる)キャピタルゲインとインカムゲインだ!!」
「キャピタルゲインとインカムゲイン…」
「投資の基本である、安く買って高く売ることで差益を得ることがキャピタルゲインだ。つまり、転売だな。で、不動産の特徴であり魅力は、インカムゲイン、いわゆる家賃収入であり、不労所得だ」
「なるほど… そのどちらかで儲けるのか見定めて、物件を選べということですね」
「君は飲み込みが早いなぁ。あと一つ、不動産は主観的なものだ。買う人の趣味趣向にも関わってくる。だから面白い!」

テレビドラマ「インベスターZ」第9話

住宅・金融パッケージ産業の成り立ち

2019-02-17 10:27:02 | 映画・ドラマ
「そうだ、この家って父さんがローンで買ったんだよな。確か6年前だ。いくらで買ったんだろう?
住宅メーカーと当時の路線価を調べれば、だいたいの金額がわかる! 土地と家でざっと3,500万円。頭金を10%として、残りを固定金利の住宅ローンで買っていれば、合計は… えっ! こんなに! 他にもあるぞ… 仲介手数料に所有権移転登記料、不動産所得税や印紙税がかかる。さらに毎年、固定資産税、都市計画税、家の修繕費もある。それらを全部足すと… ウソだろ!? 父さん、バカじゃないの? 土地と建物合わせて3,500万円の家に支払う額は、ほぼ6,000万円! 倍近くになるじゃないか! やっと完済して家はボロボロで、価値はほぼゼロ… 何か虚しくなってきた…」

「父さん、今の家を買ったときの、決め手は何だったの?」
「何だよ急に?」
「その… 何となく」
「家族も増えるし、そろそろ一戸建ても、そんな流れだったかな?」
「でも… ローンとか大変、って思わなかった?」
「うん、支払額が倍近くになるってのは、ちょっと驚いたけどな。ま、でも、それは大した問題じゃないんだ」
「え?」
「うん、うちの家系はな、昔金のことで色々あってな。父さんは普通がいいと思ったんだ。小さな一戸建てで家族そろって笑顔で暮らす。思い出の場所がそこにある。それが一番だ」

「思い出の場所かぁ。確かにそうだねぇ」
「素敵なお父さんねぇ」
「ちょっと感動したよ」
「麻雀しながらする話じゃないと思うんだけどね~」
「俺から言わせれば、凡庸だな」
「え?」
「35年も借金に縛られるなんて、考えただけでぞっとする。未来は予測不能なのに、ローンで人生設計を固定化するなんて、まともな人間がすることとは思えない」
「あの、神代さん、言いすぎじゃないですか? 僕の親の話ですよ!」
「家を持てば一国一城の主とか、家を建てて一人前とか、そんな常識に縛られて自分の頭で何も考えない奴はクズだ!!」
「だから、僕の親ですよ!!」
「日本人は確かに、常識の同調圧力に弱いからねぇ」
「常識は商売の餌とも知らずにな。もっと先を読めば、その常識をばらまいた奴がいる。国や企業だ。一国一城の主といったキャッチコピーは、国や企業が国民に植え付けた常識。商売の餌ってことだ」
「麻雀してる場合じゃないな…」
「手分けして調べましょう!」

「なるほど… そもそも戦前まで、日本人のほとんどは借家暮らしだった。だが敗戦で焼け野原になった後、官僚たちは思った」
官僚「あ~あ、全部焼かれて何も残ってないな」「どうするよこれ?」「どうするって、何とかしないとまずいって」
「日本が高度成長期に入って工業化が進むに伴い、国は大都市に集中する人口を定住させるために住宅問題を解決しなければならなかったのね」
「そのとき、ある人物が現れた」
「阪急・阪神・東宝グループの創始者、小林一三氏だ。彼の住宅戦略は、安く仕入れた土地に付加価値を付け、高く売ること。まず山林を買い、鉄道を敷く。終着駅には娯楽施設やデパートを建てる。その間に駅を作り、周辺の土地を宅地造成する」
「でもやっぱり、身一つで出てきた労働者には、高い買い物だったでしょうね」
「そこで住宅ローンだ。これは誰でも家が買えると同時に、ローンの貸し手にも金利が入る。土木・建設・住宅企業も潤う。それにより、鉄道を中心とした金融と住宅流通パッケージが完成する」

「その頃からなのね、『夢のマイホーム』なんていうコピーが登場したのは」
「家を買うことが庶民の目標になったんだなぁ」
「こうして見ると、日本人が家を持つようになったのはごく最近…」


テレビドラマ「インベスターZ」第9話

「西郷どん」第40話

2018-11-18 12:49:51 | 映画・ドラマ
大久保「国父様、今一度お考え直しいただけもはんか? 天子様があれほどまでに国父様を頼りにしておるのでございます」
島津久光「まさかお前の口から天子様のお言葉を聞かされっとは」
大久保「天子様が国父様を頼りにしておるのは誠でございます。どうしても国父様に…」
島津久光「薄暗い書庫で碁を打ったのはいつの頃じゃったかのう? はっはっは。じゃって病じゃっち言うておる。寄る年波には勝てんちゅうこっじゃ。寄る~年波に~」
大久保「悪いようにはいたしもはん。我らと東京へ…」
久光「待て。悪いようにはいたしもはん? 悪いようにはいたしもはん? 何様じゃお前は! いつからそげな口を利けるようになった? うおぉぉ! お前ら政府の考えちょっこつなんてわかっちょっど。わしを東京に縛り付けて、こん薩摩を抑え込むつもりじゃろう! すべてお見通しじゃ! わしはのう、お前らの指図など死んでも受けん! 下がれ! わしの言うことが聞けんのか? 下がれ! 下がれっちゅう… 何じゃい?」
大久保「いつまでそのようなことを仰せられますか?」
久光「あぁ?」
大久保「私はもう島津家ではなく、天子様にお仕えしている身でございます」
久光「は? はぁ?」
大久保「一人時世に取り残されますぞ」
久光「お前、それがお前の本性か?」
大久保「国父様にも新政府の席を設けてお待ちしているのでございます。それが私の恩返しです。(深く礼)では、これにて失礼つかまつりまする。島津久光様」
久光「ちょっと、ちょっと待て。一蔵! 一蔵! 行かんでくれやい! 行かんでくれ!」


大久保「吉之助さぁ、皆やりにくかち言うちょう」
西郷「そうじゃろうなぁ」
大久保「おはんわかっちょって。何ごて足を引っ張るようなことすっとな?」
西郷「おいは過ぎた銭をもらって、過ぎた暮らしをすっために東京に来たわけじゃなか。おはんとまつりごとをしに来たとじゃ」
大久保「じゃったら何ごて?」
西郷「一蔵どん、おはんらは何をやっちょっとな? こいでは横山やすたけの言うちょったまんまじゃっと? 政府の悪政と私腹を肥やす役人、そんせいで日本は何も変わっちょらんちゅうて腹を切った若者じゃ。藩を取り潰し日本のまつりごとを一つとする。そうでなければ世界の列強と対等に渡り合っていくこつなどできん、もっともじゃ! じゃっどんそん前にやらねばならんことがあっとじゃなかか?」
大久保「日本のまつりごとを背負う者は、か弱き民の手本とならねばならんか? そげなこつただの綺麗事じゃ」
西郷「そうじゃろかい?」
大久保「よかか? 立派な屋敷に住むのも、贅を尽くした飯を食べるのも、異国に舐められんようにすっためじゃ。劣った暮らしをしている相手と対等に話をする者などおらん。こん国をいち早く世界の一等国にするには、一等国である西欧の真似をするしかなか。こいは百年先の民の暮らしを考えてのこっちゃ。頼んだぞ、吉之助さぁ」


後藤象二郎「西郷さん、わしら訳あって、袂を分かつことになったがですき」
江藤新平「あとは薩摩と長州で好きにしたらよか」
西郷「お待ちくだされ、待ってくだされ!」
大久保「構わん、吉之助さぁ」
西郷「んにゃこいじゃいかん。薩摩と長州だけでできるはずがなか」
大久保「できる!」
西郷「できん! できるはずがなか!! 藩の取り潰しは、おいたち政府が一枚岩になってこそじゃ。藩がなくなった後も行く末を任せられると信じてもらわねば、反乱も起きてしまう」
大久保「そうならないために御親兵がいるんだ、西郷隆盛がいるんだ!」
西郷「御親兵とて同じじゃ! 皆おいたちを信じて集まってくれちょっど。あの者たちじゃなか。すべての民にこげなつまらん政府ち思わせたらいかん。おいたちの方には、戊辰で死んでいった8千の魂が乗っちょっだっど。もう一度皆が一つになって存分に話し合いもんそう。ほいでそん覚悟で堂々とやったらよか。そいでも出てしまう膿は、反乱でも何でもおいがすべて引き受けもんそう。もう一度、どうかお頼みいたします」


大久保「吉之助さぁ、おいは、何か間違っちょったか?」
西郷「んにゃ。おはんはそいでよか。何年後、何十年後にこいでよかったち皆が思える日本にする。そいがおはんがしようちしちょうまつりごとじゃろう?」
大久保「ああぁ、そうじゃ」
西郷「じゃったらおはんは思ったとおり存分にやればよか。おはんが抱えきれんもんは、俺が抱えって」