昨日、夜帰るとカミさんが言った。「朝会社行く前に用意してたら部屋の床に大きな蛾かセミが落ちていて、じっとしてるので死んでるのか生きてるのかわからなかったから、とりあえず「おぎのや」の釜飯の丼をその上にかぶせて放っておいたの。自分ではとてもじゃないけど処理できないから、やってくれない?」
とほほ… いつもそういう処理をオレがやらされるんだよね。別にこんな嫌なことに男も女もないと思うんだけど、まあ仕方ないか。でも今回はゴキブリよりキモいなあ。だって何が入ってるかわからないんだから。まあ、それにしてもとっさの反応でおぎのやをかぶせるカミさんの発想力には恐れ入る。
などと思いつつ、「おぎのや」へおそるおそる近寄ってみる。まだ生きているのかどうか確認するために、ちょっと釜を揺さぶってみる。すると、すぐさまゴソゴソっと何かがうごめきだした。
「やばい、生きてるよ」。
しかも、大きさも相当あるようで、釜を蹴る音が相当パワフルだ。どういう生物が入っているのかちょっとは気になる。おそるおそる釜の片側を3ミリ程度開けてみる。セミのようなたくましい足がチラリとのぞいた。こいつは何だ? もしかしたら相当巨大なゴキブリかもしれないぞ。
いずれにしても、このまま放っていくわけにもいかない。どういうふうに処理しようか。カミさんが、「この袋を瞬間的にかぶせれば?」と提案。
「どーやってそんなもん瞬間的にかぶせるんだ? おぎのやを外したとたん暴れまわるぞ!」
ほとんどケンカ腰に答える。そこでピラーンと頭の中でひらめいた。
「そうだ、下敷きか何かを下から入れて、フタをしたらいいんだ!」
解決策を思いついたとたん、変な欲が出てくる。
「あ、中に何が入っているのか知りたいから、透明の下敷きか何かない?」
カミさんが建築学校で使った材料のような透明の板をもってきた。それを慎重に、おぎのやの下へ通していく。
よし、これで大丈夫。そろそろとおぎのやとフタを押さえながら持ち上げる。顔を下ろしてフタの面を見上げると、そこには世にも恐ろしい濃い茶色の蛾が! 大きさは10センチ近くもある。
さて、捕まえたはいいもののこれをどう捨てるかが問題だ。ベランダの窓を開けてそこから開放しようかとも思った。窓を開けてみる。いや、待てよ。もしかしたら飛んでいく方向が部屋のほうだったらどうしよう。今度はバタバタ飛び回っているのを捕まえなきゃいけなくなる。
そう判断し、外へ行き、マンションの1階まで降りて放すことにした。
さあ、リリースだ。フタを空けてから、おぎのやをなるべく体から遠くへ放す。その途端、これが蛾か?というぐらい勢いよく黒い物体が飛行し、あっという間に闇夜へと消えていった。
いやあー、大変だったけど一件落着。
明くる朝、会社へ出掛けようと家のドアを空けると、まん前に全長15cmはあろうかというカエルが座っていた。叫び声は上げなかったものの、念のためカミさんに声をかけた。
「おい、会社へ行くときドアの外にバカでかいカエルがいるからびっくりするなよ」
あらかじめ声をかけておかないとうちのカミさんはショック死しかねない。おまえのほうがよっぽど大きいくせに…
「えー、何それ! どうしよう~」と泣きそうになるカミさん。知るか、そんなこと。そのまま家を出る。しかし、なんで巨大な虫やカエルがこんなにすぐ出てくるんだろう? まあ天候もこれから大雨が来そうだしね。彼らも胸騒ぎがするんでしょう、きっと。
とほほ… いつもそういう処理をオレがやらされるんだよね。別にこんな嫌なことに男も女もないと思うんだけど、まあ仕方ないか。でも今回はゴキブリよりキモいなあ。だって何が入ってるかわからないんだから。まあ、それにしてもとっさの反応でおぎのやをかぶせるカミさんの発想力には恐れ入る。
などと思いつつ、「おぎのや」へおそるおそる近寄ってみる。まだ生きているのかどうか確認するために、ちょっと釜を揺さぶってみる。すると、すぐさまゴソゴソっと何かがうごめきだした。
「やばい、生きてるよ」。
しかも、大きさも相当あるようで、釜を蹴る音が相当パワフルだ。どういう生物が入っているのかちょっとは気になる。おそるおそる釜の片側を3ミリ程度開けてみる。セミのようなたくましい足がチラリとのぞいた。こいつは何だ? もしかしたら相当巨大なゴキブリかもしれないぞ。
いずれにしても、このまま放っていくわけにもいかない。どういうふうに処理しようか。カミさんが、「この袋を瞬間的にかぶせれば?」と提案。
「どーやってそんなもん瞬間的にかぶせるんだ? おぎのやを外したとたん暴れまわるぞ!」
ほとんどケンカ腰に答える。そこでピラーンと頭の中でひらめいた。
「そうだ、下敷きか何かを下から入れて、フタをしたらいいんだ!」
解決策を思いついたとたん、変な欲が出てくる。
「あ、中に何が入っているのか知りたいから、透明の下敷きか何かない?」
カミさんが建築学校で使った材料のような透明の板をもってきた。それを慎重に、おぎのやの下へ通していく。
よし、これで大丈夫。そろそろとおぎのやとフタを押さえながら持ち上げる。顔を下ろしてフタの面を見上げると、そこには世にも恐ろしい濃い茶色の蛾が! 大きさは10センチ近くもある。
さて、捕まえたはいいもののこれをどう捨てるかが問題だ。ベランダの窓を開けてそこから開放しようかとも思った。窓を開けてみる。いや、待てよ。もしかしたら飛んでいく方向が部屋のほうだったらどうしよう。今度はバタバタ飛び回っているのを捕まえなきゃいけなくなる。
そう判断し、外へ行き、マンションの1階まで降りて放すことにした。
さあ、リリースだ。フタを空けてから、おぎのやをなるべく体から遠くへ放す。その途端、これが蛾か?というぐらい勢いよく黒い物体が飛行し、あっという間に闇夜へと消えていった。
いやあー、大変だったけど一件落着。
明くる朝、会社へ出掛けようと家のドアを空けると、まん前に全長15cmはあろうかというカエルが座っていた。叫び声は上げなかったものの、念のためカミさんに声をかけた。
「おい、会社へ行くときドアの外にバカでかいカエルがいるからびっくりするなよ」
あらかじめ声をかけておかないとうちのカミさんはショック死しかねない。おまえのほうがよっぽど大きいくせに…
「えー、何それ! どうしよう~」と泣きそうになるカミさん。知るか、そんなこと。そのまま家を出る。しかし、なんで巨大な虫やカエルがこんなにすぐ出てくるんだろう? まあ天候もこれから大雨が来そうだしね。彼らも胸騒ぎがするんでしょう、きっと。