「空気」に異議あり!

世の中の「空気」のいくつかを相対化していきます。初めての方は、左下の「カテゴリー」の「注意事項」をご覧ください。

「靖国」だけでなく「南京の真実」の表現の自由を守るべき

2008-04-04 | 権利と空気
最近、映画「靖国」に上映館が現れないことが問題視されています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080331-00000947-san-ent

こうした映画館の動きを「表現の自由の危機」とし、
マスコミが連日報道しています。
また映画監督会(映画演劇労働組合連合会)の抗議声明や、
さらには福田総理さえもが「遺憾」という声明を出しました。

さらに普段は左翼的ではないネットの若者達でさえも、
「見なければいいか悪いか分からない」とし、
上映されない流れに批判的な人が多いようです。

確かに、観もしないで批判するのは、好ましいことではありません。
一般人ならまだしも、少なくても映画関係者がやってはいけません。
井筒和幸監督が、
映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」を観もしないで批判した
ような愚行は決して許されることではありません。

また「靖国」という映画は、中国人監督の映画の割りには
徹底的に反日的な内容ではないそうです。
確かに靖国神社を崇拝する一部の人達を
危険なナショナリストとして描いているそうですが、
中国人にも同じような傾向があるということを指摘しているそうです。

そういう意味で、もっと反日的な映画が星の数ほどある中で、
どうしてこの「靖国」にだけ抗議行動があるのか、理解に苦しみます。


しかし、メディアはどうして「靖国」だけを取り上げ、
同じケースの「南京の真実」を取り上げないのでしょうか?

それは明らかに、

「思想によって」表現の自由の軽重を「差別」している

ことに他なりません。

「表現の自由」というのは、全ての思想の表現の自由をさします。
「特定の思想の表現の自由だけ守る」というのは、
「表現の自由を守っている」ことにはなりません。

それぞれの人達に対して、私から言いたいことを申しあげます。

<左翼知識人、監督会に対して>

映画「南京の真実」の上映を断る映画館が大半で、
上映映画館がないことについても抗議しなければ、
明らかなダブルスタンダードであり、矛盾です。

<福田総理に対して>

国歌権力による、民間企業への不当な介入です。
(その総理を批判しない左翼もダブルスタンダードです。)

<ネットの若者に対して>

あなた方は、見事に宣伝戦略に踊らされています。

確かに見なければいいも悪いも論評できない。
しかしあなた方は、そんなに多くの思想的な映画を観ているのですか?
観ていないのに、今回だけ騒ぐのは、明らかに「靖国」関係者や
左翼に踊らされているということに気が付かないのですか?

せめて「南京の真実」を上映する映画館がないことについても、
激しく抗議すべきです。



最後に、映画「靖国」にはそもそも、
文化庁の所管法人から助成金が出ています。
映画制作に様々な妨害があった「南京の真実」に比べて
はるかに「国家寄り」な映画であり、
「表現の自由」というのであれば、国家権力から遠い
「南京の真実」の表現の自由を
より厚く保護しなければならないはずです。

にも関わらず、マスコミも総理も逆をやっている。
これは、日本はマスコミや政府が表現の自由を無視するような国
であることを示しています。

8 コメント

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変な空気が醸成されている… (かず)
2008-04-04 22:03:46
>こうした映画館の動きを「表現の自由の危機」とし、マスコミが連日報道しています。
また映画監督会や、さらには福田総理さえもが「遺憾」という声明を出しました。

そもそも、配給する側が勝手に「靖国」の上映を取り止めたにも係わらず、それが何故「表現の自由」「言論の自由」どうのこうのに結びつくのか全く理解出来ません。
こういう「ドキュメンタリー映画」というのは、普通小規模な映画館で上映するものであって、大規模な映画館で上映しても客が殆ど入らず、採算が合わないために、普通は上映しません。
それに、この「靖国」という映画は「ドキュメンタリー映画」として製作された筈なのに、取材協力者の人達からは「反日的な映画だと知らずに出演した」「自分の伝えたいことと、全く違う意図を持って製作されていると知っていたならば、こんな映画には出演しなかった」という様な声が次々と上がっているし、靖国神社側も「この映画製作者に境内での撮影を許可したことは無い」と明言しています。

「靖国」の製作側(中国人監督等)は、「靖国」が上映出来なかった理由として、街宣右翼からの抗議活動、あるいは稲田朋美議員からの政治的な圧力があったからという様なことを匂わせていますが、街宣右翼からの抗議活動があったからと言って上映しないというのは、僕は全く理由にならないと思います。
実際「南京の真実」だって、直接的、間接的に様々な妨害を受けた末、やっとこさ上映出来た映画です。
それに、妨害があったのなら、警察に被害届を出すべきなのに、何故それをしなかったのでしょうか?
稲田朋美議員の件にしたって、文化庁が日本国民でない外国人が製作する映画に、日本国民の血税を助成金として拠出していいのかということについて、確かめただけであって、「上映を中止せよ」等と言論介入した訳ではありません。

だからこそ、「言論の自由の侵害」「表現の自由の侵害」とキャンキャン騒ぎ立てるマスコミや団体こそ異常に思えます。
3年前、NHKが2000年に放映した「女性戦犯法廷」という番組に、安倍・中川両氏が言論介入したと朝日新聞が騒ぎ立てたことがありましたが、今回の件もそれに酷似しているのではないでしょうか?
第2の安倍晋三が出てこないようにする為、安倍氏と意見が似ている稲田議員を潰す策略の様に思えて仕方ないです…。

それにしても、文化庁がどういう基準を持って、映画に助成金を出しているのか気になります。
何でもかんでも助成金(国民の税金)を出せばいいというものではないと思うのですが…。

因みにですが、この件が騒動になる前、朝日新聞やNEWS23がやたらと「靖国」のことについて報道していたようです。
よっぽど「靖国」のことを宣伝したかったのでしょうか。
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やたら騒ぎ立てるマスコミと団体はどんな勢力か注視 (かず)
2008-04-04 22:08:00
佐藤守閣下のブログのコメント欄に、この件に関して以下のコメントが載っていました。

『jdia0120 2008/04/03 09:43
朝日新聞より
社民・福島氏、「靖国」自主上映を検討
社民党の福島党首は2日の記者会見で、超党派の国会議員に呼びかけ、ドキュメンタリー映画「靖国」の自主上映を検討する考えを示した。

 福島氏は「日本の表現の自由の危機だ。全力を挙げておかしいと言う」と語った。国会議員向けの異例の試写会が開かれた後、上映予定の映画館が街宣車などによる抗議を受けたとして、福島氏は「上映前に国会議員が介入して、結果的に中止に追い込ませた」と批判した。
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY200804020305.html
(中略)
日本映画界とすべての映画人に、映画「靖国」の公開の場を確保することを訴える!
──2008.4.1 映演労連声明
 4月12日公開予定の靖国神社をテーマにしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」(李纓監督)に政治圧力がかけられ、右翼などの上映妨害によって公開の場が失われようとしている問題について、私たち映演労連はいち早く抗議の声を上げた。
 しかし、新宿バルト9が上映をとりやめたことを契機に、別の上映予定館であった銀座シネパトスに右翼の街宣車が押しかけ、他の上映予定館にも上映中止を求める電話攻撃が殺到して、3月31日、ついにすべての上映予定館が中止を決定するという異常事態に至った。 これは、日本映画史上かつてなかったことであり、日本映画界にとって恥ずべき事態である。映画の表現の自由は踏みにじられ、日本映画界の信用は失墜した。 また、公開が決まっていた映画が、政治圧力や上映妨害によって圧殺されるという事態は、日本映画と日本映画界に、将来にわたって深刻なダメージを与えるものである。 私たち映演労連は、こうした事態を引き起こすきっかけとなった週刊新潮の記事、自民党・稲田朋美衆議院議員らの政治圧力、政治家の事前検閲にも等しい議員試写会を「強要」した文化庁、上映中止を繰り広げた勢力、上映中止の口火を切った新宿バルト9の経営会社である株式会社ティ・ジョイとその親会社の東映株式会社などに対して、怒りをもって抗議し、その責任を問うものである。 その上で、私たちはすべての映画会社、映画館、映画団体、映画人、映画関係者に訴える。 すべての映画各社、映画館、映画関係者は、映画「靖国」の公開の場を確保するよう、映画人としての勇気と気概を発揮してほしい。特に映画館、映画館を持つ映画会社の勇気に期待したい。 中でも上映中止の流れを引き起こしたティ・ジョイと東映は、その責任において映画「靖国」を公開する代替えスクリーンを用意すべきである。他のテナントに迷惑がかかるというのならば、テナントの入っていない「丸の内TOEI」などの直営館を提供すれば良い。 また、やむなく上映中止に踏み切った銀座シネパトス、シネマート六本木、渋谷Q-AXシネマも、上映中止を再考してほしい。 政治圧力の主役となった自民党・稲田議員らは、「表現の自由や上映を制限する意図はまったくない」などと語っているが、その言葉が真意ならば、3月30日の朝日新聞社説が訴えたように、映画館に圧力をかけることのないよう各方面に呼びかけ、上映中止を撤回するよう映画館に働きかけるべきである。 そして文化庁も、公開の場確保に全力を尽くす責任がある。 とにかく、映画が政治圧力や上映妨害によって圧殺されるという事態は、日本映画界の恥であり、日本映画界の信用を失墜させるものである。 日本の映画界、映画人は、いまこそ勇気をもって立ち上がり、踏みにじられ映画の表現の自由と、失墜した信用を取り戻さなければならない。私たち映演労連も、微力ながらともに闘う決意である。

以上
2008年4月1日
映画演劇労働組合連合会
中央執行委員長 高橋邦夫
映画演劇労働組合連合会
〒113-0033 東京都文京区本郷2-12-9 グランディールお茶の水301号
電話=03-5689-3970 FAX=03-5689-9585
E-mail: eien@ei-en.net
http://www.ei-en.net/appeal/080401_yasukuni.html

映演労連のリンク集を見ると実にあやしい輩や組織が存在していることか
http://www.ei-en.net/link.htm

『jdia0120 2008/04/03 13:44
「北京週報日本語版」 2008年2月29日 より
監督した 李纓のインタビュー記事です。
アジアの真の平和と友好を促進――
記録映画「靖国神社」の李纓監督に聞く
http://www.pekinshuho.com/yzds/txt/2008-02/29/content_101402.htm

左派系市民プログニュースサイト
JANJANニュースより
「映画『靖国』の試写は事前検閲ではない」
稲田朋美議員の訴え

稲田朋美議員会見=すべて(音声のみ)
動画は偏向編集のみ
 http://www.news.janjan.jp/government/0803/0803283785/1.php

IZAプログ
産経阿比留瑠比記者プログ参照
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/529555/
参議院ビデオライブラリ
3月27日の参院内閣委員会における
自民党の有村治子氏の質問
動画の39分過ぎくらいから「靖国」について
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/consider.php
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20080402/1207103220#c
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Unknown (Chun)
2008-04-05 09:34:07
表現の自由を貫きたいなら、youtubeかニコニコ動画にでもアップすればいいのにと思います。
今の時代、映画館で上映するだけが表現ってわけでもないでしょうに。
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Unknown (太一)
2008-04-05 23:11:03
>かずさん

深い内容の書き込み、ありがとうございます。
かずさんの書き込みはボリュームがあり、内容も濃いので、
あらためて記事にしようかと思います。


>Chunさん

未だに映画館での上映にこだわる人が多い理由は、

1.ネットをやっていない人は予想以上に多い
2.ネットをやっていたとしても、ブロードバンド環境にない人も多い
3.ネットの小さい動画ではなく、大画面で見たい

などが挙げられると思います。

「靖国」に戦争シーンが少なければ、
ネット配信で十分な気もしますが。
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Unknown (和食健康)
2008-04-06 00:01:24
年金名寄せ統合、ガソリン暫定税率復活?在日アメリカ脱走兵、後期高齢者保険制度・・・などの問題を前面にに押し出し、在日中国人監督「靖国」プロパガンダ映画の上映による国民意識扇動の危険性には触れずとは、まあ腐りきった人間ばかり住んでいるものですね日本って。

あるブログには公明党が人権擁護法案に代わるユニバーサル法案なるものを通そうと、画策しているようですし。

ブログ主太一さんが書かれているように、「南京の真実」にスポット当て広く宣伝するのならともかく、何故、在日中国人監督の撮った映画に注目をあびせるのか。
そうやって左翼政治家やマスコミや知識人や左翼弁護士らは売国行動に走りながら、片方では学習指導要領では日本の領土には一切ふれず、愛国心は教えるようにする。

これってまるで、モンゴル自治区やチベット自治区、東トルキスタンのように、いずれ日本も中国に取り込まれても、「それが自然の成り行き」の如く将来を暗示しているようで危機を感じます。
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Unknown (太一)
2008-04-06 13:47:59
>和食健康さん
>そうやって左翼政治家やマスコミや知識人や左翼弁護士らは売国行動に走りながら、
>片方では学習指導要領では日本の領土には一切ふれず、愛国心は教えるようにする。

確かに考えてみればチグハグな感じがしますよね。

学習指導要領で愛国心を教えること自体はいいのですが、
何か中身を伴っていないように見えます。

日本の領土に触れないこともそうですし、
近隣反日諸国や、左翼マスコミなどの反日勢力など、
「臭いもの」には一切触れないままに言葉だけで愛国心だけを説いても、
子供には「『愛国心』は無意味なもの」という印象を与えかねませんね。

私は愛国心を教える際には、

「世界中どの国の国民も愛国心を持っていて、国際常識。日本人だけ愛国心を持たないと外国人とのコミュニケーションも上手くいかず、世界で孤立する。」

ということを伝えたいです。
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映画「靖国」出演者らの反発の声 (かず)
2008-04-08 23:11:30
瀬戸氏のブログのコメント欄に、映画「靖国」について、この様なコメントが載っていました。

「スカパーチャンネル桜の番組に、この映画に出演されている刈谷さんや、刈谷さんを映画制作者に紹介した方がインタビュー出演されてましたが、最初依頼時には、日本の伝統文化である刀をぜひ映画で紹介したい、これは日本へのラブレターだと言われて承諾したのに、実際できあがってみると、刀=暴力に使う武器という描き方で、捏造と言われている南京事件の写真や、靖国参拝への抗議風景などが出てきて、内容が全く依頼時と違うと激怒されているそうです。出演シーンも削り、名前も消してほしいと言っているそうですが、映画製作者は無反応だそうです(中国人だし)。
この方達の名誉や人権とかについては、マスコミは全く無視でしょうね。
Posted by なし at 2008年04月08日 22:46」
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/51876567.html#comments
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Unknown (太一)
2008-04-10 23:29:50
これは刈谷さんに対する人権侵害ですよね。

刈谷さんの名前すら触れないマスコミの情報操作は、
ナチス顔負けですね。
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