本日はドヴォルザークのピアノ協奏曲を取り上げたいと思います。ドヴォルザークはピアノ、ヴァイオリン、チェロとそれぞれ1曲ずつ協奏曲を遺していますが、圧倒的に有名なのがチェロ協奏曲で、次いで以前に取り上げたヴァイオリン協奏曲と言ったところでしょう。ピアノ協奏曲に関しては評論家受けもよくないし、ディスクもほとんどない状態です。
ただ、この曲は本当に駄作なのでしょうか?私は決してそうは思いません。評価の低い原因の一つはピアノのソロ部分が弱く、オーケストラが目立ちすぎる点だそうですが、それは逆に言えば管弦楽パートが充実しているとも言えます。演奏するピアニストにしてみたら、超絶技巧を誇示する場面がなくて物足りないかもしれませんが、聴く側にすれば曲が良けりゃそれでOKって感じです。そもそも曲の完成度が低い、という意見に対しては嗜好の違いなので何とも言えませんが、この曲が嫌いなのならドヴォルザークの他の作品だって好きにはならないのでは?という気がします。なぜ「新世界」やチェロ協奏曲が絶賛されて、この曲が無視されるのか腑に落ちません。
まあ、そんなことはさておき曲の方ですが、やはり最大のハイライトは第1楽章でしょう。いかにもドヴォルザークらしい重厚なオーケストラが2分以上続いた後、ピアノが哀調あふれる主題を奏でます。中間部は民族舞踊を思わせる愛らしい旋律が印象的。後半はオーケストラとピアノがこれまでの主題を繰り返し演奏して、徐々に盛り上がっていきます。第2楽章は一転ゆったりしたアンダンテで、子守歌を思わせるような優しいメロディです。第3楽章はロンド形式で、歌うような軽やかなピアノにオーケストラが加わる形で、華々しいクライマックスを迎えます。以上、全編ドヴォルザークらしい親しみやすい旋律に溢れた名曲だと思うのですが・・・

CDはスヴャトスラフ・リヒテルのピアノ、カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団のものを買いました。この曲の決定的演奏、と言うより他にほとんど出回ってるCDがありません。リヒテルにしろクライバーにしろ、録音当時(1976年)世界を代表する巨匠でしたから、演奏の方はもちろん素晴らしいです。それに加えて、この録音がなければもっと地味な扱いを受けていたかもしれない曲を世の中に知らしめたという意味でも大変貴重な演奏と言えるでしょう。
ただ、この曲は本当に駄作なのでしょうか?私は決してそうは思いません。評価の低い原因の一つはピアノのソロ部分が弱く、オーケストラが目立ちすぎる点だそうですが、それは逆に言えば管弦楽パートが充実しているとも言えます。演奏するピアニストにしてみたら、超絶技巧を誇示する場面がなくて物足りないかもしれませんが、聴く側にすれば曲が良けりゃそれでOKって感じです。そもそも曲の完成度が低い、という意見に対しては嗜好の違いなので何とも言えませんが、この曲が嫌いなのならドヴォルザークの他の作品だって好きにはならないのでは?という気がします。なぜ「新世界」やチェロ協奏曲が絶賛されて、この曲が無視されるのか腑に落ちません。
まあ、そんなことはさておき曲の方ですが、やはり最大のハイライトは第1楽章でしょう。いかにもドヴォルザークらしい重厚なオーケストラが2分以上続いた後、ピアノが哀調あふれる主題を奏でます。中間部は民族舞踊を思わせる愛らしい旋律が印象的。後半はオーケストラとピアノがこれまでの主題を繰り返し演奏して、徐々に盛り上がっていきます。第2楽章は一転ゆったりしたアンダンテで、子守歌を思わせるような優しいメロディです。第3楽章はロンド形式で、歌うような軽やかなピアノにオーケストラが加わる形で、華々しいクライマックスを迎えます。以上、全編ドヴォルザークらしい親しみやすい旋律に溢れた名曲だと思うのですが・・・

CDはスヴャトスラフ・リヒテルのピアノ、カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団のものを買いました。この曲の決定的演奏、と言うより他にほとんど出回ってるCDがありません。リヒテルにしろクライバーにしろ、録音当時(1976年)世界を代表する巨匠でしたから、演奏の方はもちろん素晴らしいです。それに加えて、この録音がなければもっと地味な扱いを受けていたかもしれない曲を世の中に知らしめたという意味でも大変貴重な演奏と言えるでしょう。